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第十九話
「えっ・・・そんな情報は・・・」
驚いた様子の第一王子殿下と第二王子殿下ですが、王家はご存知なかったのでしょうね。
ご存知だったなら、いくら何でもドロシー王女殿下の婚約打診はなさらなかったと思います。
少なくとも、お二人の王子殿下は常識のある方のようですから。
もっとも、国王陛下と王妃様はご存知だったとしても何の気にもせず打診なさったでしょうけど。
「その護衛騎士は、公爵家次男だったそうですが、両親と折り合いが悪く騎士になると言って家を出ていたそうです。両親に籍を抜かれていたので、王家の方に情報は入らなかったのでしょう。両親が亡くなり、妹がクシュリナ王家に嫁いだことで、長兄が元々公爵家が持っていた伯爵位を弟に与えたそうです。公爵令嬢を妻に迎えたことで、騎士もそれを受け入れたのでしょう」
「そう、だったのか」
「陛下の元婚約者のご令嬢も護衛騎士も、陛下のことも王妃殿下のことも恨みもしていませんし、怒ってもいません。ですが、姉である王妃殿下と義兄である国王陛下は、自分たちの息子の婚約者にそのような愚行を犯した陛下と王妃殿下によく似た王女殿下を据えることを不満に思っていらっしゃいました」
「・・・ひとつ聞きたい」
あら。
さすが切れ者だと噂の第一王子殿下。
お気付きになられたみたいですわ。
「何故カリスタ伯爵は、そこまで詳しいのだ?」
そう。
王家すら知らないことを、他国の、いくら商会を持っているとはいえ伯爵が知っていることは、普通なら有り得ません。
「・・・国王陛下は、ドロシー王女殿下の婚約をごり押ししました。クシュリナ王国側は婚約する予定があるからとお断りしたのに、その婚約者になる予定の令嬢が自国の伯爵令嬢だと知って、その伯爵令嬢はすでに婚約者が決まっていると言って」
「ま、まさか・・・」
「五年前のことです。その伯爵令嬢が婚約したのはその三年後。完全に騙し討ちですよ。許せるものではありませんよね」
「「・・・」」
お二人とも眉間に皺を寄せて、黙り込んでしまわれました。
いくら娘が可愛いからといって、騙すようなことをして、喜んで受け入れてもらえるわけがありませんよね。
それでも・・・
クシュリナの王太子殿下も、そしてその伯爵令嬢も、自分の立場を理解していて、政略結婚はやむ得ないと諦めたのです。
ですが、クシュリナの国王陛下も王妃殿下も、そして伯爵令嬢の両親も、ずっと水面下で婚約の解消の準備を進めていました。
驚いた様子の第一王子殿下と第二王子殿下ですが、王家はご存知なかったのでしょうね。
ご存知だったなら、いくら何でもドロシー王女殿下の婚約打診はなさらなかったと思います。
少なくとも、お二人の王子殿下は常識のある方のようですから。
もっとも、国王陛下と王妃様はご存知だったとしても何の気にもせず打診なさったでしょうけど。
「その護衛騎士は、公爵家次男だったそうですが、両親と折り合いが悪く騎士になると言って家を出ていたそうです。両親に籍を抜かれていたので、王家の方に情報は入らなかったのでしょう。両親が亡くなり、妹がクシュリナ王家に嫁いだことで、長兄が元々公爵家が持っていた伯爵位を弟に与えたそうです。公爵令嬢を妻に迎えたことで、騎士もそれを受け入れたのでしょう」
「そう、だったのか」
「陛下の元婚約者のご令嬢も護衛騎士も、陛下のことも王妃殿下のことも恨みもしていませんし、怒ってもいません。ですが、姉である王妃殿下と義兄である国王陛下は、自分たちの息子の婚約者にそのような愚行を犯した陛下と王妃殿下によく似た王女殿下を据えることを不満に思っていらっしゃいました」
「・・・ひとつ聞きたい」
あら。
さすが切れ者だと噂の第一王子殿下。
お気付きになられたみたいですわ。
「何故カリスタ伯爵は、そこまで詳しいのだ?」
そう。
王家すら知らないことを、他国の、いくら商会を持っているとはいえ伯爵が知っていることは、普通なら有り得ません。
「・・・国王陛下は、ドロシー王女殿下の婚約をごり押ししました。クシュリナ王国側は婚約する予定があるからとお断りしたのに、その婚約者になる予定の令嬢が自国の伯爵令嬢だと知って、その伯爵令嬢はすでに婚約者が決まっていると言って」
「ま、まさか・・・」
「五年前のことです。その伯爵令嬢が婚約したのはその三年後。完全に騙し討ちですよ。許せるものではありませんよね」
「「・・・」」
お二人とも眉間に皺を寄せて、黙り込んでしまわれました。
いくら娘が可愛いからといって、騙すようなことをして、喜んで受け入れてもらえるわけがありませんよね。
それでも・・・
クシュリナの王太子殿下も、そしてその伯爵令嬢も、自分の立場を理解していて、政略結婚はやむ得ないと諦めたのです。
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