44 / 126
第36.5話〜カリスタ伯爵夫人視点〜
わたくしと旦那様の愛娘、エリザベスはどこに出しても恥ずかしくない令嬢ですわ。
我が家は伯爵家と爵位こそ高くはありませんが、現在はクレメンタイン王国の税収の八割を納めるほどの商会を運営しております。
エリザベスはその全てを受け継ぐ娘なのです。
ただ・・・
エリザベスが十歳の頃に、とある出会いがありました。
クシュリナ王国王太子殿下とエリザベスが、想いあったのです。
カリスタ伯爵家の後継であること。
他国の、しかも伯爵家の令嬢であること。
本人ではなく周囲の思惑で、すぐに婚約が成りませんでした。
そのせいで・・・
クレメンタイン王国の王女殿下がクシュリナ王国王太子殿下に一目惚れをして・・・
結果として、クシュリナ王国の王太子殿下は、クレメンタイン王国の王女殿下と婚約いたしました。
あの頃のエリザベスは、悲しんでいることを私たちに悟らせないように、笑顔で元気に振る舞っておりましたが、夜中にベッドの中で泣いていたと、侍女のミリアが言っておりました。
どれだけお互いが想いあっていても、お相手は一国の王太子殿下です。
自分の想いよりも、国のことを選んでも仕方がありません。
当時は今ほど商会も手広く運営しておりませんでしたし、伯爵令嬢よりも王女殿下を選んでも仕方のないことです。
ですが、それが王女の恋を叶えようとしたクレメンタイン王国の国王陛下と王妃殿下の嘘が発端だったと知り・・・
それからわたくしたちは、商会の勢力を増すことに力を注ぎました。
商会の本店は名前を変えて他国に移し、我が家がいなくなれば立ち行かなくなるように税収を増やし続けました。
エリザベスが十三歳の時に結ばれた婚約は、ブレンディ侯爵家からの融資の礼として嫡男を差し出す、ということでしたが、どう見ても要らない物をうちに押し付けたとしか思えませんわ。
うちを伯爵家だと格下だと見下し、嫡男で侯爵家を継げるはずだった自分の未来を奪ったと、エリザベスが望んだせいだと訳のわからないことを言い、全く婚約者としての役割を果たさないゴミでしたわ。
しかもあのゴミ、王女殿下の近衛騎士になり、常に王女殿下に侍っておりますのよ。
王家といい、ブレンディ侯爵家といい、どれだけうちを馬鹿にすれば気が済むのかしら。
最初こそは、婚約者として務めを果たそうとしていたエリザベスも、早々に見切りをつけ、婚約解消に向けて証拠集めを始めたようです。
それでも!
可愛い娘を馬鹿にした侯爵家と王家を、このまま見逃してなどあげませんわ。
我が家は伯爵家と爵位こそ高くはありませんが、現在はクレメンタイン王国の税収の八割を納めるほどの商会を運営しております。
エリザベスはその全てを受け継ぐ娘なのです。
ただ・・・
エリザベスが十歳の頃に、とある出会いがありました。
クシュリナ王国王太子殿下とエリザベスが、想いあったのです。
カリスタ伯爵家の後継であること。
他国の、しかも伯爵家の令嬢であること。
本人ではなく周囲の思惑で、すぐに婚約が成りませんでした。
そのせいで・・・
クレメンタイン王国の王女殿下がクシュリナ王国王太子殿下に一目惚れをして・・・
結果として、クシュリナ王国の王太子殿下は、クレメンタイン王国の王女殿下と婚約いたしました。
あの頃のエリザベスは、悲しんでいることを私たちに悟らせないように、笑顔で元気に振る舞っておりましたが、夜中にベッドの中で泣いていたと、侍女のミリアが言っておりました。
どれだけお互いが想いあっていても、お相手は一国の王太子殿下です。
自分の想いよりも、国のことを選んでも仕方がありません。
当時は今ほど商会も手広く運営しておりませんでしたし、伯爵令嬢よりも王女殿下を選んでも仕方のないことです。
ですが、それが王女の恋を叶えようとしたクレメンタイン王国の国王陛下と王妃殿下の嘘が発端だったと知り・・・
それからわたくしたちは、商会の勢力を増すことに力を注ぎました。
商会の本店は名前を変えて他国に移し、我が家がいなくなれば立ち行かなくなるように税収を増やし続けました。
エリザベスが十三歳の時に結ばれた婚約は、ブレンディ侯爵家からの融資の礼として嫡男を差し出す、ということでしたが、どう見ても要らない物をうちに押し付けたとしか思えませんわ。
うちを伯爵家だと格下だと見下し、嫡男で侯爵家を継げるはずだった自分の未来を奪ったと、エリザベスが望んだせいだと訳のわからないことを言い、全く婚約者としての役割を果たさないゴミでしたわ。
しかもあのゴミ、王女殿下の近衛騎士になり、常に王女殿下に侍っておりますのよ。
王家といい、ブレンディ侯爵家といい、どれだけうちを馬鹿にすれば気が済むのかしら。
最初こそは、婚約者として務めを果たそうとしていたエリザベスも、早々に見切りをつけ、婚約解消に向けて証拠集めを始めたようです。
それでも!
可愛い娘を馬鹿にした侯爵家と王家を、このまま見逃してなどあげませんわ。
あなたにおすすめの小説
文句を言わない婚約者は、俺の愛する幼馴染みを許していなかった【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
幼馴染を優先しても、婚約者アウローラは何も言わない。だから、これからも幼馴染みとイチャイチャできる──
侯爵令息トリスタンは、そんな甘い幻想を信じていた。
だが婿入りした瞬間、彼の“軽んじた態度”はすべて清算される。
アウローラは冷徹に、トリスタンの傲慢と欲望を1つずつ暴き、労働と屈辱を与える。
そして最後に残ったのは、誰にも必要とされない現実だけ。
「どうして……俺は、こんなにも愚かだったんだ」
これは愛を勘違いし、身分を過信し、自分の価値を見誤った男の終焉を描くダークドラマ。
⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています。過激ざまぁタグあります。
4/1「エステルに対する殺意」の内容を一部変更しました。
幼馴染が最優先な婚約者など、私の人生には不要です。
たると
恋愛
シュタイン伯爵家の長女エルゼは、公爵子息フィリップに恋をしていた。
彼の婚約者として選ばれた時は涙を流して喜んだが、その喜びもいまは遠い。
『君は一人でも大丈夫だろう。この埋め合わせは必ずする。愛している』
「……『愛している』、ですか」
いつも幼馴染を優先するアルベルトに、恋心はすっかり冷めてしまった。
願いの代償
らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。
公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。
唐突に思う。
どうして頑張っているのか。
どうして生きていたいのか。
もう、いいのではないだろうか。
メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。
*ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。
※ありがたいことにHOTランキング入りいたしました。たくさんの方の目に触れる機会に感謝です。本編は終了しましたが、番外編も投稿予定ですので、気長にお付き合いくださると嬉しいです。たくさんのお気に入り登録、しおり、エール、いいねをありがとうございます。R7.1/31
*らがまふぃん活動三周年周年記念として、R7.11/4に一話お届けいたします。楽しく活動させていただき、ありがとうございます。
私と幼馴染と十年間の婚約者
川村 あかり
恋愛
公爵令嬢ロゼリアは、王子アルベルトとの婚約を結んでいるが、彼の心は無自覚に幼馴染のミナに奪われていた。ミナの魔法【魅了】が無意識に周りの男性を狂わせ、アルベルトもその例外ではない。
それぞれが生まれつき得意な魔法があり、ロゼリアは見たものや聞いたものを完璧に記録できる【記録・再生】の魔法を持ち、二人の関係に耐えきれず胃の痛みに悩む日々。そんな中、彼女の唯一の理解者の冷静沈着なキースや毒舌のマリーが心の支えとなる。
アルベルトの側近であるガストンは、魔法【増幅】で騒動を盛り上げる一方、ミナの友人リリィは【幻影】の魔法を使ってロゼリアを貶めようと画策する。
婚約者と幼馴染の行動に振り回されるロゼリア。魔法が絡んだ恋愛模様の中で、彼女は本当の愛を見つけられるのか?
砕けた愛
篠月珪霞
恋愛
新婚初夜に男に襲われた公爵令嬢エヴリーヌは、不義密通の罪を被せられた。反逆罪に問われた彼女の一族は処刑されるが、気付くと時間が巻き戻っていた。
あなたへの愛? そんなものとうに、砕け散ってしまいました。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
夫は私を愛していないそうなので、遠慮なく離婚します。今さら引き止められても遅いです
藤原遊
恋愛
王妃付き護衛騎士である夫に、「お前を愛したことはない」と告げられた。
理由は単純。
愛などなくても、仕事に支障はないからだという。
──そうですか。
それなら、こちらも遠慮する必要はありませんね。
王妃の機嫌、侍女たちとの関係、贈り物の選定。
夫が「当然のように」こなしていたそれらは、すべて私が整えていたもの。
離婚後、少しずつ歯車は狂い始める。
気づいたときにはもう遅い。
積み上げてきた信用は、静かに崩れていく。
一方で私は、王妃のもとへ。
今さら引き止められても、遅いのです。
【本編完結】初恋のその先で、私は母になる
妄夢【ピッコマノベルズ連載中】
恋愛
第19回恋愛小説大賞にて、奨励賞を受賞いたしました。読者の皆様のおかげです!本当ありがとうございます。
王宮で12年働き、気づけば28歳。
恋も結婚も遠いものだと思っていたオリビアの人生は、憧れの年下公爵と一夜を共にしたことで大きく動き出す。
優しく守ろうとする彼。
けれどオリビアは、誰かに選ばれるだけの人生を終わらせたいと思っていた。
揺れる想いの中で、彼女が選んだのは――
自分の足で立ち、自分の未来を選ぶこと。
これは、一人の女性が恋を通して自分を取り戻し、母として、そして一人の人間として強くなっていく物語。
※表紙画像はAI生成イラストをつかっています。