悪役令嬢のススメ

みおな

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エンディの気持ち

 王族に薬を盛った時点で、王家転覆の疑いありで処罰できる。

 それなのに、何故にいまだにリリーを放置しているのか。

 私的理由としては、物語の強制力が働こうとすることへの危惧だ。

 今のところ、強制力さんはお休みをしているのか、それとも強制力自体がないのかは知らないけど、何も問題は起きていない。

 だから、早々にリリーを片付けても良かったんだけど、王家の方から待ったがかかった。

 リリーなんかに引っかかる令息なんて、物語の中だけだと思っていたけど、どうやらリックの他にも引っかかっているのがいるらしい。

 でもって、その引っかかっている中にちょっと王家的に看過できない人物がいるらしい。

 で、断罪をする舞台を整えるまで待って欲しいと言われたのだ。

 誰よ?看過できない存在なのに、あんなのに引っかかったヤツって。

 まぁ、嫌な思いをするのはテオドールがメインだから、王家の責任として頑張ってもらうとしよう。

 待ち時間?に私は、エンディの大切にしている眠り姫ヴェロニカを見舞うことにした。

 目覚めても男の人は怖いと思うし、エンディのことは好きでも恐怖を感じて、その感じたことを辛く思うかもしれない。

 傷が癒えることは・・・
もしかしたら永遠に来ないかもしれない。

 私はエンディにそのことを話した。

「彼女の傷が癒える日は、永遠に来ないかもしれません。クラッツ様の愛情があれば、クラッツ様を恐れない日は来るかもしれません。ですが、それも絶対ではありません。抱きしめることも、手を繋ぐことすらも、何年も先かもしれません。体を繋げることは・・・永遠に出来ない可能性の方が高いです。それでも、ライトニー様を望まれますか?耐えられますか?笑顔を見せてくれることすら、何年も先かもしれません。ここで、ライトニー様と距離を置くことも、ある意味彼女の為だとわたくしは思います。貴族の令息として、ライトニー様と距離を置くとおっしゃっても、わたくしも誰も、クラッツ様を酷いとは思いません。むしろ解放して差し上げた方が、ライトニー様のためになると思います」

「・・・分かっている。僕を見るたびに優しいヴェロニカは傷つくだろう。だけど、手放してあげることができない。彼女が好きなんだ・・・ヴェロニカが僕に微笑みかけてくれなくてもかまわない。彼女を毎日一目でもいいから見ることが叶うなら、彼女を守れる距離で暮らせるなら、それ以上を望んだりしない」

 それを聞いて、私はエンディを好きだからと言って、ヴェロニカを傷つけた侍女とやらを、許せないと心から思った。

 お父様の采配で、犯罪施設の娼館にいるらしいけど、死んだ方がマシだと思う目にあって欲しいと本気で思った。

 
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