溺甘系朧咲夜【完】

桜月真澄

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side咲桜14

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なんでだろうなー。自分たちから暴露?している風なとこはないんだけど。

それに三人ともお酒はザルだけど、好まないからそんな呑まないって言ってたし(いつ何が起こるかわからない職業柄、すぐ対応したいかららしい)、酔っぱらって言わされたとかもなさそうなんだけど。

「それはそっちもでしょ?」

と、降渡さんが半ば呆れた瞳でこちらを見て来る。

そっち、とは、私と笑満と頼のことだ。

うーん、否定出来ない。

幼馴染の不思議で、なんとなく通じてしまうところってあるからなあ。

でも何でも筒抜けさんたちと違って、私たちは話さないとわからないこともある。

「絆さん、言いつけます?」

「……言いふらさないわよ。今更神宮をおとしめてもどうってこともないし、知られれば被害は咲桜にもあるでしょ」

ため息交じりに言われて、ほっと安堵した。

絆さんからバレる線はないと考えていたけど、やっぱり口止めはしておきたい。

絆さんと降渡さんを午後の仕事に見送って、夕方、私たちもお仕事を終えた。

休憩室に置きっぱなしだったスマホを確認すると、在義父さんから仕事関係のおつかいが一件入っていた。

えーと、ふゆちゃんの上総警察署に寄って書類をもらっていけばいいかな。

なんて、軽く考えていた。

……私はそこで、たぶん見てはいけないものを見てしまったんだと思う……。

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