朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】

桜月真澄

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四 ……求婚は、ちゃんとするから。

side咲桜5

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「……なるほど? そういうことになったのか」

「うん。というわけで、明日は休み時間ごとに行くので」

いつもよりは遅くなったけど、流夜くんの家を訪ねた。口で報告返しもしたかったし、なにより宣言を実行するためだ。

「どうぞ」

「なにがだ?」

私が迎合するように腕を広げると、胡乱な瞳で見られた。

「抱きついていいですよ。ちゃんと起こすから」

「……お前自身が地雷ってのはやめてくれ」

昨日の宣言を果たそうと思って来たのだが、あれ? いらなかったかな。

「今日はいらなかった?」

「毎日だってほしいところだ」

いるんだ。

「ならどうぞ」

「だから駄目だ」

「どっち」

「駄目な方だ」

「……むー、せっかく来たのに」

有言実行を流夜くんに阻まれるとは。

「……せっかく来てくれたのはありがたいが、お前は自分護るための危機感持てよ」

呆れられた。自分を護るための危機感といっても……。

「流夜くんが護ってくれるって言ったんじゃん」

「そうだが……俺からお前を護ることは出来ないだろ」

「? なんで。流夜くんから護ることなんてあるの?」

流夜くん、大概優しい。時々困ったことをするけど、笑満の言う通りかなり甘いと思う。って言うか甘やかしてくるので、どうしていいか困る。

応えると、また呆れたような瞳で見られて、ため息までつかれた。

「……あるんだよ」

とん、と軽く肩を押された。いつもだったらそんなことをされたら払える手。むしろ逆手に取って投げ飛ばすことだって出来るのに、昨日の抱きつかれといい、流夜くん相手だと反抗が出来ない。

導かれるように床に倒され、真上に流夜くんの顔。昨日と同じ構図なのに、表情が全然違って見えるのはどうしてだろう。

……また心音がおかしい。

え、ええと……。

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