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六 めっちゃ仲良しじゃん!
side流夜17
しおりを挟む探ろうと思えば過去の新聞記事なんかからは簡単に見つかる、結構大きく取り上げられた事件だった。
俺の方は特に隠してないんだけどな……。
たとえ聞かされても気分を害すだけだと、自ら話すようなことでもないと思っているので、誰かに話したのは咲桜を入れて二人だけ。
しかし詮索されれば、面倒にならないうちに話すことを厭(いと)わない。
なので、それが日義に知られても別段咲桜が気負う必要もないのだが、どうもそれも違うらしい。
ふと、前方に目がいった。
一階の廊下。
登校してきたらしい影があった。
今もっとも警戒すべき姿。
咲桜と自分の関係を知っているかもしれない存在。
日義はいつも通りだるそうな顔で、特に俺を気にした様子もない。
……教師とは気付かれていないのか?
足を停めることもなく前へ進む。
「咲桜が隣にいるの、お似合いですよ。神宮先生」
すれ違いざまに囁かれた。
ともすれば、警戒するあまり自分の脳が作り出した幻聴にも聞こえたが、微かに振り返った時に見えた日義の横顔は、言葉を発したのは自分だと言っていた。
咲桜の隣。
ばれている。
咲桜の彼氏とは、俺であると。
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