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七 ~~~流夜くん!
side流夜15
しおりを挟む咲桜に逢えない時間潰しでいつもより長い時間いたのだが、思いのほか自分は咲桜に重症だったようだ。
眠気なんてからっきしだった。
「気が揉めて寝れなかった……今になってすげー眠い……」
眠気から、自分の声がふわふわしている……。
けれど、せっかく逢えたのに眠りたくないと頭が言って、必死に起きていようとする。
「もー、もう大丈夫だから、寝て。私の部屋使う?」
「却下」
「じゃあかけるもの持ってくるから」
咲桜がそんなこと言って離れようとするから、絶対に腕をどけなかった。
「……流夜くん?」
「咲桜がいればいい」
眠気に負けた。
引っ張って、一緒にソファに倒れこんだ。
声は半分寝惚けているようで、自分でも何を言っているのかはっきりしない。
「咲桜がいると……安心する……」
咲桜を抱きしめたまま、意識が落ちて行く。
このあたたかさが、またほしかったんだ。
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