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三 嫉妬
side作之助12
しおりを挟む「いいよ。水都ちゃんも女だけど、ハッキリ裏表がないから一緒にいられる。この人は裏切らない人だって。裏表がない分、昨日みたいに手のかかる子みたいだけど」
「……山手さん、水都さんの保護者みたいだね」
水都さんは何と言うんだろう……末っ子気質なところがあるかもしれない。
「コガサクのが保護者やってると思うよ? 学年の間じゃ、水都ちゃんが暴走したらコガサク呼べって言われてるし」
「………」
それは保護者かな。保護者だな。俺はいつの間にそんな位置に……。
「……山手さんたちは、俺のこと嫌じゃないの?」
山手さんたちだって水都さんの友達だ。なのにそんなランク付けみたいなこと……。
「全然。水都ちゃんと友達になるきっかけくれたのだってコガサクだしね。人の中で他人の優劣があるのは仕方ないよ。でも私は、胸を張って水都ちゃんの友達だって言えるよ? それくらいの態度を、水都ちゃんは見せてくれている。十分でしょ?」
十分……なのかな。
友達一年生の俺にはそこまでわからないけど、山手さんが納得しているならそれでいいか。
「んで、コガサクも私らの友達だろ?」
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