5 / 28
1 ユーザーネーム・蘭
side蘭5
しおりを挟む私は中学ではバスケ部だったから、別の中学で女バスだったゆーこちゃんとは面識があった。
高校に入って、同じクラスだったゆーこちゃんに話しかけられて、席が近くだったかなやんとりっちゃんの四人でいることが多くなった。
八月になって大会が終わったら、花火とか映画とか夏祭りとか、四人で色々計画を立てている。
ケータイ小説を読むのと同じくらい楽しみだ。
お蕎麦を食べ終わって、ゆっくり読むためにお皿も洗っちゃう。
食器棚にしまってから紅茶を入れて、いそいそとクッキーを二枚選んだ。
大奮発して八枚も選んじゃったから、この夏休みで大事にいただこう。
チョコレートもよかったんだけど、この暑さではすぐに溶けちゃうし、溶けたチョコがついた指で文庫本を触ってしまったらいやだったからやめておいた。
今月買った四冊の新刊をソファのサイドテーブルに並べて、アイスティーとクッキーはトレーに載せてから本の隣に置いた。
「よっしゃ! 読むぞー!」
気合を入れてから最初に読むと決めた本を手にする。
一冊目は高校生が主人公の恋愛もの。
親の再婚で義兄になった人が同じクラスの男子で、ドキドキの同居生活がはじまるお話。
これサイトで読んだとき、本気でドキドキして徹夜で読み切ったんだよなあ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる