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side蘭7
しおりを挟む絵瑠ちゃんはご実家住まいの高校生の頃遊びに行かせてもらったことあるんだけど、秘密の本棚とか秘密の祭壇とかあった。
これがオタク……! と、オタクな自覚のある私だけど圧倒されたよ。
絵瑠ちゃん、ご両親にオタクとは知られているけど、腐っていることは秘密にしているから本棚も祭壇も秘密らしい。
うちでも、絵瑠ちゃんが腐なことは私とお兄しか知らない。
ソファの上に足をあげて膝を抱える。
「なんだ? 友達に知られたか?」
そしてお兄と絵瑠ちゃんは、私が家族以外にオタクであることを隠していると知っている。
言いふらしたりもしない、いい人たちだ。
「んーん。そんなんじゃない」
……けど、言いたくもない。
オタク話したい人がいる、とか。
そもそも私にとっては神様に等しい存在だから、声をかけることすら不可能な場所にいる方だし。
「そっか。まあなんかあったら俺でも絵瑠ちゃんでも言えよ」
「んー」
生返事をしていると、画面が切り替わった。よし! 今は映画に没頭しよう!
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