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side蘭13
しおりを挟む「ふーむ」
ネットで知り合ったオタ友さんか……。
いないな。オタ関連で絡みにいけた人、リアルでもネットでもいないよ。
お兄とお兄の彼女さんって立場で知り合った絵瑠ちゃんだけだよ。
「柊太くんは? って、高校でも柊太くんオタクってわけでもなかったしね」
「そうなの?」
絵瑠ちゃんの言葉に、首を傾げる私。
「柊太くん、本屋さんで買った漫画読んでテレビでアニメ見るくらいでしょ? グッズは興味ないしオタク御用達のお店には用がないし、柊太くんの周りの男子もそんな感じだったから」
あー、そういえばお兄もこの前、友達も自分と似たような感じとか言ってたっけ。
私は小学校当時から――そうだ、オタク以外にも、自分の好きなことを知られないようにしてきたから、周りに似たような友達がいる、とかいう環境ではないんだよな。
「あ、この前見せてくれたディスク、持ってきたよ」
カバンに入れていた袋を取り出す。
「あー、悪いな。ふつーに忘れてたわ」
お兄が受け取ると、絵瑠ちゃんは意味ありげに目を細めた。
「ほら。それだって初めて買ったでしょ、アニメのディスク」
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