朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】

桜月真澄

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四 敵、多過ぎでしょう。

side流夜59

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「そういやさっき言ってた――咲桜に助けられた? とかが原因なのか?」

「あー、それはなんつーか、そこに関しては咲桜に礼言うしかないんだけど……出来たら俺が引きあげたかったって言うか……」

「ひきあげ?」

遙音は軽くうつむく。

「……うちの件で、笑満ちゃん少し――人間不信、みたいになってたんだって。学校の友達とかに対しても。そのタイミングで笑満ちゃんの家も引っ越してるから――。頼から聞いたんだけど。あまりうまくやれてなかったところを、咲桜が手ぇ握って引っ張ってくれたんだって。だから、頼の所為でほかに仲いいの作れなかった咲桜や、原因の頼と友達になったんだって」

「……お前にはどうしようもねえじゃねえか」

「そうだけど! ……神宮だって、咲桜のことで、もっと早くに逢ってたらとか思うことあんじゃねえの?」

「そりゃ、あるけど……」

「それと似たようなモンだよ。どうしようもないけど――願望」

どうしようもない願望。

願っても叶わない、敵わない過去。

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