朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】

桜月真澄

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四 説得してみる!

side降渡1

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「降渡」

「あ、来てくれたんだー」

《白》の隅のカウンター席で、思わず顔がほころんだ。

俺は先日、ここで大喧嘩を披露した絆を待っていた。

絆は難しい顔をしている。龍さんに頭を下げてから、俺の隣に座った。

「仕事はいいの? 不良探偵」

「いや、絆まであいつらに影響受けなくていいから。ほんと真面目にやってるから」

「あんたが真面目なのは知ってるわよ。……そこでにやけるからツラの分台無しなのよ」

「ごめんなー。でも、咲桜ちゃんの名前出して来てくれるとは思わなかった」

「そりゃ、在義様の一人娘だもの。在義様の食事全般を握ってる子よ? なんかそれだけですごい子じゃない」

「うん、絆って俺ら以上の在義さん信者だよな」

「そんな子に――咲桜ちゃんに、何があったの? わたしが聞いてもいいの?」

「なんてゆーかさー。……絆、俺がネクタイしてないの、正直最初どう思った?」

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