陽華の吸血鬼➁【完】

桜月真澄

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3 企み

side真紅10

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「? なにがだ?」

黎は不思議そうに訊いてくる。

でも、黎が家と縁を切った理由は……。

「私のせい、だから……」

「桜城から出奔(しゅっぽん)したことか?」

「……うん」

「真紅のせいなわけあるか。元々、いずれは籍も捨てるつもりだった。架と弥生さんを護るためには、俺はいない方がいい」

「………」

『一人になるように、仕向けてたんだ――』

黎と架くんの出生は複雑だ。

しかし兄弟仲は悪いわけではないようで、架くんは兄を思って黎を跡継ぎにと推し、黎は架くんとそのお母さんのために家を離れた。

「……黎は、おうちを離れて淋しくないの?」

「淋しい? ――くは、ないかな。小埜の家にいる時間の方が長いし……誠さんと美愛さんと弥生さんはテンションが疲れるし……」

「テンションが疲れる?」

「真紅には、四人のことは話しただろ? あれは桜城内部では知られてはいない話なんだけど、別にドロドロしたことがある人たちでもないから、すごく仲がいいんだ。内情を知らない人は不思議がっているけどな。そんで、仲が良すぎて言動が同じ方向で、ノリが良すぎてテンション高すぎて……相手するの、疲れる」

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