陽華の吸血鬼➁【完】

桜月真澄

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10 みう

side真紅13

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怒っているようでは……ない? 触れる場所からは少しも離したくないというように、強さを感じる。そして、触れ方は優しい。

何度交わしたかわからないくらい、思考の全部が黎に埋め尽くされた頃、唇を離した黎は私の肩に額を当てた。

「無理。日に一度も真紅に逢えないとか。真紅はそれを簡単に受け容れるとか」

「え……簡単じゃ、ないよ?」

「簡単だろ。さっき、すぐ肯いた」

「だって……学校のことでしょ? やらなきゃいけないことだよ。私の我儘で覆ることじゃない」

「覆らなくても。……いい、ごめん、何言ってんだろな」

肩に額を押し当てたまま、黎は強く抱きしめて来た。

どういう意味なのだろう。覆らないことに文句を言ったって、黎を困らせるだけだ。

……今の黎は、少し傷付いているように見えた。

黎の背中に腕を廻して、私の方からも抱き付いた。

「逢えなくて淋しい分、今いっぱい見ておくとかじゃ、ダメ? 私も淋しくなっちゃう分、黎のこと見たい」

ぴくりと、黎の頭が動いた。

ゆっくりと、黎の頭が持ちあがる。

「……本当?」

「え……と、じゃあ、実習終わったらもっと――」

「淋しいって、思ってくれる?」

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