学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋3ー【完】

桜月真澄

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二 那也の『那』は那由多の那らしい。

side那也5

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「……え?」

「由羽、せめて一周廻ってアホとかにしてあげなよ。ちなみにお姉ちゃん――由羽のお母さんは、ずっと次点だったんだって。だから最初は二人、ライバル扱いだったんだ」

お母さんまで頭いいのか! 

なんという遺伝子。

「そう言えば那也ちゃん、松永くんと幼馴染って聞いたんだけど……」

「うん、学は隣の家だよ」

まあぶっちゃけ、それ以上の仲でもあるけど。

「うちもね、由羽の家は同じ敷地内にあるんだ」

にこやかに言う菜雪ちゃん。

と言うことは、由羽くんのご両親は新宅したのか。

元農家とニュータウンが入り混じっている片田舎のここら辺では、農家さんの家は跡継ぎ夫婦が敷地内に新宅することが多い。

持っている敷地が広いから。

学の家は現役の農家で、私のうちは両親がここへ移り住んで来たという経緯だ。

「もしよかったら、今度遊びに来て。由羽のめっちゃ可愛い妹も紹介するから」

まるで自分の妹を自慢するような菜雪ちゃん。妹さんかあ……。

「なゆ。なんでお前ばっか喋るの」

菜雪ちゃんの方を見ていた私の後ろから、不機嫌をそのまま音にしたような声がした。

見上げると、「不機嫌です」と顔に書いてあるような表情の由羽くんがいた。

「由羽が喋らないからでしょー? 私だって那也ちゃんと仲良くなりたいもん」

ひ、姫からそんなことを言われてしまうなん――

「俺のが仲良くなりたい。っつーか仲いい。な? 那也」

「そうなんですかっ!?」

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