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三 景の名前は勿論父さんとお揃い。
side那也3
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「由羽の誕生日? うん、今日だよ」
菜雪ちゃんを廊下に呼んで問うと、あっさり教えてくれた。そして今日か!
「お姉ちゃんと羽咲がケーキ作ってくれるから、うちも景のうちも由羽の家に集まるんだー」
「ほー。仲いい家族なんだね」
「由羽は恥ずかしがってるけどね。高校生にもなって一族大集合だから。でも逃げたりしないあたり、由羽もみんなのこと好きなんだと思う」
……なんか、司家と雪村家って、すっごくあったかい人たちが集まっている気がする。
「あの、菜雪ちゃん、これ同級の女子から預かったんだけど……」
「へ? これ?」
「うん、誕生日のプレゼント、由羽くんに渡してほしいって。なんか由羽くん近づきがたいから、私に渡してほしいって言われて……」
「あー……そういうことか。じゃあ今日は那也ちゃんと由羽を二人っきりにするね。私は景と一緒に帰るから」
「何故!?」
「那也ちゃんと一緒に帰れるくらいのご褒美がないとあいつ拗ねるから?」
「は? え、なんでそうなるの?」
困る私の両肩を、菜雪ちゃんががしっと摑んで来た。
「ごめんね、那也ちゃん。これは雪村の血筋の業(ごう)なんだ……」
「スケール大きいな! て、由羽くんは雪村の血も引いてるんだ?」
「……あ、うん、そんな感じ、かな?」
私の両肩を摑んだまま、急に視線をうようよさせ出した菜雪ちゃん。
うん? 訊いちゃマズいことだったのかな?
「と、とにかく! これ受け取ってほしかったら、由羽と一緒に二人だけで帰って。お願いだから」
美少女に鬼気迫る迫力で言われて、私はおののきながら肯いた。
な、なんで私、こんなことになってるんだ……?
「由羽の誕生日? うん、今日だよ」
菜雪ちゃんを廊下に呼んで問うと、あっさり教えてくれた。そして今日か!
「お姉ちゃんと羽咲がケーキ作ってくれるから、うちも景のうちも由羽の家に集まるんだー」
「ほー。仲いい家族なんだね」
「由羽は恥ずかしがってるけどね。高校生にもなって一族大集合だから。でも逃げたりしないあたり、由羽もみんなのこと好きなんだと思う」
……なんか、司家と雪村家って、すっごくあったかい人たちが集まっている気がする。
「あの、菜雪ちゃん、これ同級の女子から預かったんだけど……」
「へ? これ?」
「うん、誕生日のプレゼント、由羽くんに渡してほしいって。なんか由羽くん近づきがたいから、私に渡してほしいって言われて……」
「あー……そういうことか。じゃあ今日は那也ちゃんと由羽を二人っきりにするね。私は景と一緒に帰るから」
「何故!?」
「那也ちゃんと一緒に帰れるくらいのご褒美がないとあいつ拗ねるから?」
「は? え、なんでそうなるの?」
困る私の両肩を、菜雪ちゃんががしっと摑んで来た。
「ごめんね、那也ちゃん。これは雪村の血筋の業(ごう)なんだ……」
「スケール大きいな! て、由羽くんは雪村の血も引いてるんだ?」
「……あ、うん、そんな感じ、かな?」
私の両肩を摑んだまま、急に視線をうようよさせ出した菜雪ちゃん。
うん? 訊いちゃマズいことだったのかな?
「と、とにかく! これ受け取ってほしかったら、由羽と一緒に二人だけで帰って。お願いだから」
美少女に鬼気迫る迫力で言われて、私はおののきながら肯いた。
な、なんで私、こんなことになってるんだ……?
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