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五 羽咲の名前をつけたの俺らしいけど……憶えてないな。
side那也5
しおりを挟む「はい。懸念は一つ消えたよな? ちなみに今まで好きな人もいたことないって言ってたから、那也が初恋だと思うよ」
「え……」
数秒遅れて、カーッと頬が熱くなるのを感じた。
そう言えば私の聞き間違いだと思って聞いていなかったことにしていたけど、碓氷くんが由羽くんに、「なゆ以外の女子といるの珍しいね」って言ったら由羽くん、「うん、初めて」って言ってた……。
それから、と学が続けた。
「これは俺の推測だけど、由羽と付き合って女子から嫌がらせされるのが怖いとかある?」
「それはない。返り討ちにすればいい」
「……さっきまでの初恋乙女モードはどうしたよ」
ものすっごい胡乱(うろん)な目で見られた。
「あ、いくら剣部だからって武力は使わないよ。言葉でやりこめる」
「猶更こえーわ!」
「剣術は殺人術」
「そうですね!」
大声を出し続けた学が、大きく深呼吸した。
「……あとは?」
「? あとは、って?」
私が返すと、学はキッと私を見上げて来た。
「由羽の告白悩む理由。那也は由羽がすき。由羽は那也がすき。周りに障がいはない。これで何を悩む必要があんの?」
「え……」
それ、は……
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