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五 羽咲の名前をつけたの俺らしいけど……憶えてないな。
side那也8
しおりを挟む「うん」
お互い呼吸を整えた。
「話、結局戻っちゃうわけだけど、那也が恥ずかしいからとか言って由羽を振ったら、由羽は那也以外の子と付き合うんだからな?」
「え………」
「知ってるだろうけど、由羽めちゃくちゃモテるからな? 引く手あまた過ぎるわ」
「あ………」
「告白の返事を決めるのは那也だけど、その辺りもちゃんと考えてよ。――那也は俺の自慢の姉ちゃんだ。誰と並んでも恥ずかしくないよ」
「………生意気な弟だなあ」
「那也の弟だからね」
にっと笑う学。ほんと、いい奴に育ったね、学は。
すきとか言うとか、付き合うとか、私にはまだまだハードルが高いと言うか、恥ずかし過ぎるのが正直なところ。
でも、由羽くんがほかの人と付き合うのは……見ていられないと思う。
ならば由羽くんが私に手を差し出してくれている今、その手を取るしかないんだ。
……そう、わかってはいる。けど………
「は、恥ずかしいことには変わらない……!」
……結局、私から由羽くんには連絡出来ないまま月曜になってしまった……。
今日逢ったら……返事を口にしないといけない、よね……。
由羽くんは私の心も整理がついてからでいいって言ってくれたけど……心の整理はついている。
ないのは勇気だけだ。
由羽くんは部活入ってないから、一番早くに逢うとしても朝練終わり……今日の朝練、集中出来る気がしない……!
「誰か捕まえて――――!」
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