7 / 10
7、意思
しおりを挟む
レオンがマルセルの年齢を知った日。
ベッドに押し倒されたまま、驚きと恐怖で固まるレオンをジッと見下ろす。
レオンの心情をあざ笑うかのように、淡い碧い瞳を細めて笑みを浮かべた。
そして、レオンの骨張った輪郭を白い指で撫であげた。
まるで、心臓を直接撫でるられているような感覚に、レオンが身体をビクッと震わせると。
「かわいい」
パシッ
笑みをこぼして囁くように呟いたマルセルの言葉は、乾いた音によってかき消される。
マルセルの手を振り払ったレオンの瞳は恐怖を宿していた瞳から打って変わって、警戒心を宿した瞳で睨み付ける。
マルセルは手を振り払われたにも関わらず、柔和な笑顔を浮かべたままわずかに目を見開いた。
「俺に触るな」
「どうして触ったらダメなんですか?レオンさんは僕のモノなのに」
レオンは嫌悪感を露わにして言った。
マルセルは心底分からないというような表情を浮かべて首を傾げる。
さも当たり前のように言うマルセルに、レオンは顔を歪める。
「俺には俺の意思がある。これは誰にも支配することはできない」
上半身を起こし、マルセルの瞳を真っ直ぐ見つめて言った。
そうだ。俺は今まで自ら選択して自分の道を選んでいきた。
たとえ、親に泣かれ、兄に呆れられたとしても――。
「なるほど……。レオンさんは僕のモノだけど、レオンさんの意思は僕のモノではないと。…………分かりました。レオンさんに触りたい時はレオンさんに確認すれば触っても良いってことですね。レオンさんは僕に触りたい時はいつでも触っていいですよ」
本当に理解したのか怪しい、マルセルは胸を張って言った。その姿にレオンは拍子抜けしてしまう。
自由。
それはレオンの人生において、何よりも大切なモノ。
それなのに。
自分よりも年下の男に誘拐され、身体は囚われたとしても意思は囚われない。
レオンの言葉に、分かりましたと返す。そして、自分の身体にはいつでも触ってもいいとマルセルは言う。
貴族であるレオンを誘拐するだけではなく、首輪をつけ手枷をはめ逃げれないように閉じ込める。
そして、僕のモノになってくださいと言ったくせに、意思は支配できないと言ったらすんなりと受け入れる。
マルセルは何を考えているのか。
訝しげにマルセルを見るレオンに、マルセルは不思議そうに見つめ返すだけ。
ベッドに押し倒されたまま、驚きと恐怖で固まるレオンをジッと見下ろす。
レオンの心情をあざ笑うかのように、淡い碧い瞳を細めて笑みを浮かべた。
そして、レオンの骨張った輪郭を白い指で撫であげた。
まるで、心臓を直接撫でるられているような感覚に、レオンが身体をビクッと震わせると。
「かわいい」
パシッ
笑みをこぼして囁くように呟いたマルセルの言葉は、乾いた音によってかき消される。
マルセルの手を振り払ったレオンの瞳は恐怖を宿していた瞳から打って変わって、警戒心を宿した瞳で睨み付ける。
マルセルは手を振り払われたにも関わらず、柔和な笑顔を浮かべたままわずかに目を見開いた。
「俺に触るな」
「どうして触ったらダメなんですか?レオンさんは僕のモノなのに」
レオンは嫌悪感を露わにして言った。
マルセルは心底分からないというような表情を浮かべて首を傾げる。
さも当たり前のように言うマルセルに、レオンは顔を歪める。
「俺には俺の意思がある。これは誰にも支配することはできない」
上半身を起こし、マルセルの瞳を真っ直ぐ見つめて言った。
そうだ。俺は今まで自ら選択して自分の道を選んでいきた。
たとえ、親に泣かれ、兄に呆れられたとしても――。
「なるほど……。レオンさんは僕のモノだけど、レオンさんの意思は僕のモノではないと。…………分かりました。レオンさんに触りたい時はレオンさんに確認すれば触っても良いってことですね。レオンさんは僕に触りたい時はいつでも触っていいですよ」
本当に理解したのか怪しい、マルセルは胸を張って言った。その姿にレオンは拍子抜けしてしまう。
自由。
それはレオンの人生において、何よりも大切なモノ。
それなのに。
自分よりも年下の男に誘拐され、身体は囚われたとしても意思は囚われない。
レオンの言葉に、分かりましたと返す。そして、自分の身体にはいつでも触ってもいいとマルセルは言う。
貴族であるレオンを誘拐するだけではなく、首輪をつけ手枷をはめ逃げれないように閉じ込める。
そして、僕のモノになってくださいと言ったくせに、意思は支配できないと言ったらすんなりと受け入れる。
マルセルは何を考えているのか。
訝しげにマルセルを見るレオンに、マルセルは不思議そうに見つめ返すだけ。
50
あなたにおすすめの小説
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
従者は知らない間に外堀を埋められていた
SEKISUI
BL
新作ゲーム胸にルンルン気分で家に帰る途中事故にあってそのゲームの中転生してしまったOL
転生先は悪役令息の従者でした
でも内容は宣伝で流れたプロモーション程度しか知りません
だから知らんけど精神で人生歩みます
使用人と家族たちが過大評価しすぎて神認定されていた。
ふわりんしず。
BL
ちょっと勘とタイミングがいい主人公と
主人公を崇拝する使用人(人外)達の物語り
狂いに狂ったダンスを踊ろう。
▲▲▲
なんでも許せる方向けの物語り
人外(悪魔)たちが登場予定。モブ殺害あり、人間を悪魔に変える表現あり。
周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)
ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに
ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子
天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。
可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている
天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。
水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。
イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする
好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた
自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い
そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる