京都の片隅でほっこりと。

Konitaro

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高野豆腐を食す夜。

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ー 高野豆腐が食べたい ー

 突然、無性に食べたくなるもの、僕にとってそれは高野豆腐だ。
先日「無性に食べたい」気分になって、夕食に高野豆腐をリクエストした。
高野豆腐の、噛んだ瞬間にジュッと染み出てくる出汁の効いた汁、それが口の中に満たされるだけで心まで満たされる。

 あの素朴な味もまたなんとも言えない懐かしいような気持ちにしてくれる。
高野豆腐はアレンジなんてしなくてもいい、ただ根菜と一緒に出汁で煮てくれればいい、とまで思っている。
高野豆腐には根菜が合うと思っている、がそれには賛否両論あるだろう。高野豆腐の場合なら、合わせる野菜のアレンジは受け入れてみようかとも思う。

 そんな高野豆腐だが、実際は地域によって呼び方が異なり、正式名称は「凍りこおり豆腐」だそうだ。高野山を中心とした関西圏で「高野豆腐」と呼ばれていたのが全国に伝わったと言われているそう。
昔ながらの作り方だと、真冬の晴れた日に豆腐を野外で凍結させ、日中は日に当て水分を抜く作業を繰り返し最後に日干しするようだ。昼夜の寒暖の差が決め手で、この差が大きくないと上質な高野豆腐はできない。

 その日の夕食のリクエスト、他には煮物をリクエストした。
「煮る」という調理は、素材をお出汁で包む調理方法でもあると僕は思っている。だから、肌寒くなる季節にはピッタリな調理方法なのだ。
体を温めるだけでなく、心もその場の空気さえも温めてくれる煮物、大人になって一層好きになった料理なのだった。
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