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地味ダサ女のあとに殿下と踊ることに決めました
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そして、オリエンテーションの競技が終わって、次は夕方の新入生歓迎パーティーだ。
会場から寮に帰る途中で地味ダサ女は皆の注目を浴びていた。最初は私かなと思ったのだ。
「ねえ、あの子?」
高位貴族と思われる先輩の女の子が遠くからこちらを見た。
「えっ、あの金髪なきれいな子」
そうそう私よ! 皆最初は美しい私を見るのだ。そうだ。そうだ。私はヒロインなんだから。
「違うわよ。横の黒髪よ」
その瞬間私はコケていた。
「えっ、あの地味そうな」
「そう、あの子が第一王子殿下からパーテイーでエスコートされるのが決まったのよ」
「嘘!」
女の悲鳴が聞こえる。
「えっ、どうしたの?」
他の貴族たちがその悲鳴を聞いてそのこの周りに集まってきた。
「あの子よ」
「あの金髪の子?」
「ちがうわ、その横の黒髪の子」
「あの地味な子がどうしたの?」
「殿下のエスコートが決まったんですって」
「嘘っ!」
「信じられない!」
「その横の子ならまだ判るけど、なんであんな地味な子が」
そうそう、皆、見る人が見たら判るのよ。地味ださ女か私か、どちらが殿下にふさわしいかが!
地味ダサ女も殿下がエスコートしてくれることになるって聞いて、ビビっているんだけど。
それなら最初からあんなことはするなよ!
と私は言いたかった。
「あなた、ドレスはどうするの?」
私は更に地味ダサ女にショックを与えるめに聞いてあげたのだ。
「ドレスって、制服じゃ駄目なの?」
やっぱりこの地味ダサ女はそう思っていたのだ。信じられない!
「いいわけないでしょ。あなたのお相手は第一王子殿下なのよ。そもそもパーティードレスはあるでしょ」
「まあ、男爵様がくれたけれど」
地味ダサ女が見せてくれたのは紺のとても古いドレスだった。
「これって100年くらい前の流行のドレスよ」
完全に馬鹿にして私は叫んでやった。
「やっぱり! 私もそんな感じがしたのよね」
地味ダサ女がショックを受けたみたいだ。
「それよりこの赤のドレスはどうしたのよ?」
私はいかにも悪役令嬢が着そうなドレスを指したのだ。
「それは近所のおばちゃん達が、折角、学園に行くんだったらって、皆で刺しゅうしてくれたのよ」
「凄いじゃない。一面バラの刺繍が散りばめられているわ。ワンピース自体は安物だと思うけれど、絶対にこっちのドレスの方が良いわ。第一王子殿下の隣に立つならこれよ」
そうそう、まあ、悪役令嬢はユリアナだけど、この変なけばけばしいドレスを殿下は絶対にいやがるはずだ。
そこで嫌われて振られたらそれで良いし、もし我慢して踊ってくれたらその次は私が清楚なドレスで登場するのだ。絶対に私が良いって言ってくれるに違いないわ!
「でも、銀河系の遥か彼方の地位にいる王子殿下が私をエスコートしてくれるって本当なんだろうか?」
ん? この子、今、銀河って言った? ひょっとしてこの子も転生者なの?
私は不吉な予感がした。
この子、私がヒロインだって知っている?
でも、そんな素振りは何も感じられない。もし気づいていたら絶対に私に代わってくれるはずだ。だって私はヒロインなんだから、モブでもない地味ダサ女なんて私に叶う訳はないのだ。
「あんた、気をつけなさいよ。女の恨みは怖いから、ワインとかぶっかけられないようにね」
私は更に脅しておいてあげた。
「えっ、そんなのまで心配しないといけないの?」
「当たり前じゃない。さっきのユリアナ嬢を筆頭に怖い高位貴族はいやほどたくさんいるんだから」
「ええええ! 私、まだ、一度もパーティーとかで踊ったこともないから殿下と踊るのはパスなんだけど」
「あんたそんな事言ってご覧なさい。他の高位貴族の令嬢に殺されるわよ。何しろ殿下はまだ婚約者もいないんだから、大半の高位貴族の令嬢は狙っているんだから」
これだけ脅しておけば変なことはしないだろう。
「私、殿下と踊るよりウィル様と踊りたい」
「えっ、あなた恋人がいたの?」
私は驚いた。この地味ダサ女に彼氏がいるなんて信じられない!
「えっ?」
地味ダサ女は真っ赤になっているんだけど。
「恋人なんかじゃないわよ。昔、男に襲われた時に助けてくれたの。高位貴族の方だと思うんだけど、この学園にならいるかなって思ったんだけど」
「正式な名前とか知っているの?」
「ううん、この上着かけてくれて、『大丈夫か』って聞かれて。とてもスマートだったの」
「だから男物の上着があったのね。また、あんたの事だから男装するためかと思ってしまったわ」
「何を変なこと言っているのよ。そう、この上着は私の宝物なの。お礼状と一緒に届けてもらおうとしたら、『当然の事をしたまでだから礼は要らないって』この上着と一緒に返されたのよ」
「ああ、あんたの片思いね。ウィル様なんて名前聞いたことないけれど、まあ、覚えていたら聞いておいてあげるわ」
やはりこいつの片思いだった。こんな地味ダサ女に男が振り向くわけはないのだ。
「何か対応が冷たい」
そう、地味ダサ女が言うから、
「当たり前でしょ。あなた、今夜は学園の一番人気の殿下と踊るのよ。全く可能性のない片思いの相手よりも、殿下のこと考えなさいよ。二度とこんなチャンスないんだから、良い学園の思い出になるわよ。田舎に帰ったら絶対に皆に自慢できるわよ」
そう、踊った後で、殿下を私に譲りなさい!
アンタが身の程知らずにも殿下にエスコートしてもらって一曲一緒に踊る事になったことで、少なくともその後に私が踊れる可能性が出てきたわけで。
地味ダサ女と踊った後はさぞかし、私の良さが目立つはずだ。
地味ダサ女は私の引き立て役になってくれるのだ。
そう思うと私はこのパーティーがとても楽しいものに思えてきた。
ようし、絶対に地味ダサ女の次に殿下と踊るわ!
私は燃えてきたのだ。
********************************************************
地味ダサ女はどうなる?
まだまだ続きます
ここまで読んで頂いて有難うございました。
このお話の元の話は
『転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/497818447
現在HOTランキング女性向け第9位です。
この下にリンク張ってますのでそちらも宜しくね!
会場から寮に帰る途中で地味ダサ女は皆の注目を浴びていた。最初は私かなと思ったのだ。
「ねえ、あの子?」
高位貴族と思われる先輩の女の子が遠くからこちらを見た。
「えっ、あの金髪なきれいな子」
そうそう私よ! 皆最初は美しい私を見るのだ。そうだ。そうだ。私はヒロインなんだから。
「違うわよ。横の黒髪よ」
その瞬間私はコケていた。
「えっ、あの地味そうな」
「そう、あの子が第一王子殿下からパーテイーでエスコートされるのが決まったのよ」
「嘘!」
女の悲鳴が聞こえる。
「えっ、どうしたの?」
他の貴族たちがその悲鳴を聞いてそのこの周りに集まってきた。
「あの子よ」
「あの金髪の子?」
「ちがうわ、その横の黒髪の子」
「あの地味な子がどうしたの?」
「殿下のエスコートが決まったんですって」
「嘘っ!」
「信じられない!」
「その横の子ならまだ判るけど、なんであんな地味な子が」
そうそう、皆、見る人が見たら判るのよ。地味ださ女か私か、どちらが殿下にふさわしいかが!
地味ダサ女も殿下がエスコートしてくれることになるって聞いて、ビビっているんだけど。
それなら最初からあんなことはするなよ!
と私は言いたかった。
「あなた、ドレスはどうするの?」
私は更に地味ダサ女にショックを与えるめに聞いてあげたのだ。
「ドレスって、制服じゃ駄目なの?」
やっぱりこの地味ダサ女はそう思っていたのだ。信じられない!
「いいわけないでしょ。あなたのお相手は第一王子殿下なのよ。そもそもパーティードレスはあるでしょ」
「まあ、男爵様がくれたけれど」
地味ダサ女が見せてくれたのは紺のとても古いドレスだった。
「これって100年くらい前の流行のドレスよ」
完全に馬鹿にして私は叫んでやった。
「やっぱり! 私もそんな感じがしたのよね」
地味ダサ女がショックを受けたみたいだ。
「それよりこの赤のドレスはどうしたのよ?」
私はいかにも悪役令嬢が着そうなドレスを指したのだ。
「それは近所のおばちゃん達が、折角、学園に行くんだったらって、皆で刺しゅうしてくれたのよ」
「凄いじゃない。一面バラの刺繍が散りばめられているわ。ワンピース自体は安物だと思うけれど、絶対にこっちのドレスの方が良いわ。第一王子殿下の隣に立つならこれよ」
そうそう、まあ、悪役令嬢はユリアナだけど、この変なけばけばしいドレスを殿下は絶対にいやがるはずだ。
そこで嫌われて振られたらそれで良いし、もし我慢して踊ってくれたらその次は私が清楚なドレスで登場するのだ。絶対に私が良いって言ってくれるに違いないわ!
「でも、銀河系の遥か彼方の地位にいる王子殿下が私をエスコートしてくれるって本当なんだろうか?」
ん? この子、今、銀河って言った? ひょっとしてこの子も転生者なの?
私は不吉な予感がした。
この子、私がヒロインだって知っている?
でも、そんな素振りは何も感じられない。もし気づいていたら絶対に私に代わってくれるはずだ。だって私はヒロインなんだから、モブでもない地味ダサ女なんて私に叶う訳はないのだ。
「あんた、気をつけなさいよ。女の恨みは怖いから、ワインとかぶっかけられないようにね」
私は更に脅しておいてあげた。
「えっ、そんなのまで心配しないといけないの?」
「当たり前じゃない。さっきのユリアナ嬢を筆頭に怖い高位貴族はいやほどたくさんいるんだから」
「ええええ! 私、まだ、一度もパーティーとかで踊ったこともないから殿下と踊るのはパスなんだけど」
「あんたそんな事言ってご覧なさい。他の高位貴族の令嬢に殺されるわよ。何しろ殿下はまだ婚約者もいないんだから、大半の高位貴族の令嬢は狙っているんだから」
これだけ脅しておけば変なことはしないだろう。
「私、殿下と踊るよりウィル様と踊りたい」
「えっ、あなた恋人がいたの?」
私は驚いた。この地味ダサ女に彼氏がいるなんて信じられない!
「えっ?」
地味ダサ女は真っ赤になっているんだけど。
「恋人なんかじゃないわよ。昔、男に襲われた時に助けてくれたの。高位貴族の方だと思うんだけど、この学園にならいるかなって思ったんだけど」
「正式な名前とか知っているの?」
「ううん、この上着かけてくれて、『大丈夫か』って聞かれて。とてもスマートだったの」
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そう、地味ダサ女が言うから、
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そう、踊った後で、殿下を私に譲りなさい!
アンタが身の程知らずにも殿下にエスコートしてもらって一曲一緒に踊る事になったことで、少なくともその後に私が踊れる可能性が出てきたわけで。
地味ダサ女と踊った後はさぞかし、私の良さが目立つはずだ。
地味ダサ女は私の引き立て役になってくれるのだ。
そう思うと私はこのパーティーがとても楽しいものに思えてきた。
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