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第一部 学園始動編 モブでなく悪役令嬢だと判りました
私は聖女の登場に王太子のことは諦めようと思いました
私はピンク頭がフィル様の腕に抱きついた瞬間、とてもショックを受けていた。
ガーンとハンマーで殴られたように!
確かにゲーム上でヒロインとフィル様は仲が良かった。でも、まだ、ゲームは始まってもいないのだ。ヒロインの登場は2学期に入ってからで、おそらく今はヒロインもフィル様に出会ったばかりだ。ゲームでは色んなイベントがあってフィル様とヒロインは徐々に仲良くなっていくのだ。
なのにいきなり抱きつくなんてどういう事だ!
それも私のフィル様に!
私はムッとした。
「殿下。私もお昼ご一緒させて頂いて、宜しいですか。学園のことも、まだ、ほとんど何も判らなくて、教えて頂けたら有り難いんですけど」
ピンク頭の聖女が言ってきた。確かに彼女はヒロインだし、ある程度のわがままでも、通用するはずだ。でも、いきなり殿下の腕に縋り付いたり、一緒に御飯が食べたいというのは少し違うように思うんだけど・・・・。まあいつも一緒に食べている私が言うことではないのか?
そもそも、王都の平民の生まれの聖女は、教会の魔術検査で聖魔術持ちだと夏休みにわかり、本来ならば、2学期から編入してくるはずなのだ。それが何故もう編入してきたんだろう?
これも悪役令嬢アンネローゼの行方不明と関係するんだろうか?
「パウラ嬢。出来たら同じB組の者と食べた方が良いのではないか。その方が早く皆に溶け込めると思うのだが」
フィル様は正論を述べられた。
「でも、B組も貴族の方が結構いらっしゃって、平民の私には敷居が高くて」
「そうかな。それ言うならば、A組のほうが敷居は高いよ」
「ええええ、殿下、だめですか。私転入してきたばかりでまだ知り合いも殿下以外にほとんどいなくて」
聖女は上目遣いにフィル様を見つめる。それも小首を傾げて。メチャクチャあざといんだけど。
私はカチンと来た。そして、何をとち狂ったかヒロイン相手に怒鳴りつけようとした時だ。
「あなた、いくら聖女だって言っても王太子殿下に対して余りにも馴れ馴れしくなくて」
エルダが言ってくれたのだ。エルダが言ってくれて良かった。私が言ったらまた何言われるか判らなかった。
「えっ、殿下、怖いです」
しかし、あろうことかこのピンク頭はまた、私のフィル様にすがりつきやがったのだ。
「いや、エルダ。学園での地位のことを言うのは」
「へえええ、じゃあ、この子に殿下って呼ばせるのも止めさせなさいよ」
「そうそう、そもそもこの子はB組の一生徒なのに、何故A組のあなたに絡んでくるのかしら」
エルダとイングリッドが白い目でフィル様を見る。
「いや、まあ、パウラ嬢はまだ学園に俺たちしか知り合いはいないから。どうだろう。皆。パウラ嬢と一緒に昼食を取るというのは」
フィル様は困った口調で私達に聞いてきた。私の感情は嫌だと言いたかったが、私はモブにもなれなかった、しがい無い平民Aだ。ここで希望を述べる訳にはいかないだろう。
「パス、8人かけの席はないから、私達が別行動するわ」
イングリッドがあっさり答えていた。なんかきっとして聖女とフィル様を見ている。
「えっ、そうなのか。すまない」
フィル様が申し訳無さそうに言う。
「アン、行くわよ」
「ま、アンは人気が高いから、取られても知らないからね」
私はイングリッドに強引に手を引かれて先に歩きだされた。エルダが分かれしなに、フィル様になにか言ったみたいだけど、よく聞こえなかった。
私達は食堂に向かって歩いた。振り返るとその私の視線の先で、仲良さそうに話しているフィル様と聖女が見えた。
やっぱり、あの二人は結ばれるように出来ているのかも。確かにゲーム上でヒロインとフィル様は仲が良かった。でも、まだ、ゲームは始まってもいないのだ。ヒロインの登場は2学期に入ってからなのだ。今はまだ一学期も始まったばかりだ。
ヒロインが登場する二学期までに少しでも愛しのフィル様と思い出作りがしたかった。そうだ。正直に白状すると少しでもフィル様と仲良くしたかったのだ。ヒロインが来るまでは。
ヒロインが登場したらモブですらない私なんて、あっという間にお払い箱になるに決まっている。でも、それまでは少しくらい好い目にあっても、良いじゃない!
でも、そんな事を考えた天罰が下ったのだ。
ゲームも始まっていないのに、ヒロインの聖女がフィル様の前に登場するなんて!
もうモブにすらなれなかった私はお払い箱というか、恋すら始められなかった。ちょっとした友達になれただけだった。
もう少しフィル様と一緒にご飯食べたかったな。
土曜日王妃様から助け出してくれたフィル様はとても格好良かった。
アンネローゼ様の代わりだったけど、それでも嬉しかった。
でも、ヒロインが出てきたらもう終わりだ。
目元が少しうるうるするんだけど・・・・。
私は馬車にて送り迎えしてくれたフィル様との思い出を記憶の中に封じ込めようとした。
ガーンとハンマーで殴られたように!
確かにゲーム上でヒロインとフィル様は仲が良かった。でも、まだ、ゲームは始まってもいないのだ。ヒロインの登場は2学期に入ってからで、おそらく今はヒロインもフィル様に出会ったばかりだ。ゲームでは色んなイベントがあってフィル様とヒロインは徐々に仲良くなっていくのだ。
なのにいきなり抱きつくなんてどういう事だ!
それも私のフィル様に!
私はムッとした。
「殿下。私もお昼ご一緒させて頂いて、宜しいですか。学園のことも、まだ、ほとんど何も判らなくて、教えて頂けたら有り難いんですけど」
ピンク頭の聖女が言ってきた。確かに彼女はヒロインだし、ある程度のわがままでも、通用するはずだ。でも、いきなり殿下の腕に縋り付いたり、一緒に御飯が食べたいというのは少し違うように思うんだけど・・・・。まあいつも一緒に食べている私が言うことではないのか?
そもそも、王都の平民の生まれの聖女は、教会の魔術検査で聖魔術持ちだと夏休みにわかり、本来ならば、2学期から編入してくるはずなのだ。それが何故もう編入してきたんだろう?
これも悪役令嬢アンネローゼの行方不明と関係するんだろうか?
「パウラ嬢。出来たら同じB組の者と食べた方が良いのではないか。その方が早く皆に溶け込めると思うのだが」
フィル様は正論を述べられた。
「でも、B組も貴族の方が結構いらっしゃって、平民の私には敷居が高くて」
「そうかな。それ言うならば、A組のほうが敷居は高いよ」
「ええええ、殿下、だめですか。私転入してきたばかりでまだ知り合いも殿下以外にほとんどいなくて」
聖女は上目遣いにフィル様を見つめる。それも小首を傾げて。メチャクチャあざといんだけど。
私はカチンと来た。そして、何をとち狂ったかヒロイン相手に怒鳴りつけようとした時だ。
「あなた、いくら聖女だって言っても王太子殿下に対して余りにも馴れ馴れしくなくて」
エルダが言ってくれたのだ。エルダが言ってくれて良かった。私が言ったらまた何言われるか判らなかった。
「えっ、殿下、怖いです」
しかし、あろうことかこのピンク頭はまた、私のフィル様にすがりつきやがったのだ。
「いや、エルダ。学園での地位のことを言うのは」
「へえええ、じゃあ、この子に殿下って呼ばせるのも止めさせなさいよ」
「そうそう、そもそもこの子はB組の一生徒なのに、何故A組のあなたに絡んでくるのかしら」
エルダとイングリッドが白い目でフィル様を見る。
「いや、まあ、パウラ嬢はまだ学園に俺たちしか知り合いはいないから。どうだろう。皆。パウラ嬢と一緒に昼食を取るというのは」
フィル様は困った口調で私達に聞いてきた。私の感情は嫌だと言いたかったが、私はモブにもなれなかった、しがい無い平民Aだ。ここで希望を述べる訳にはいかないだろう。
「パス、8人かけの席はないから、私達が別行動するわ」
イングリッドがあっさり答えていた。なんかきっとして聖女とフィル様を見ている。
「えっ、そうなのか。すまない」
フィル様が申し訳無さそうに言う。
「アン、行くわよ」
「ま、アンは人気が高いから、取られても知らないからね」
私はイングリッドに強引に手を引かれて先に歩きだされた。エルダが分かれしなに、フィル様になにか言ったみたいだけど、よく聞こえなかった。
私達は食堂に向かって歩いた。振り返るとその私の視線の先で、仲良さそうに話しているフィル様と聖女が見えた。
やっぱり、あの二人は結ばれるように出来ているのかも。確かにゲーム上でヒロインとフィル様は仲が良かった。でも、まだ、ゲームは始まってもいないのだ。ヒロインの登場は2学期に入ってからなのだ。今はまだ一学期も始まったばかりだ。
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ヒロインが登場したらモブですらない私なんて、あっという間にお払い箱になるに決まっている。でも、それまでは少しくらい好い目にあっても、良いじゃない!
でも、そんな事を考えた天罰が下ったのだ。
ゲームも始まっていないのに、ヒロインの聖女がフィル様の前に登場するなんて!
もうモブにすらなれなかった私はお払い箱というか、恋すら始められなかった。ちょっとした友達になれただけだった。
もう少しフィル様と一緒にご飯食べたかったな。
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アンネローゼ様の代わりだったけど、それでも嬉しかった。
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私は馬車にて送り迎えしてくれたフィル様との思い出を記憶の中に封じ込めようとした。
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