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第一部 学園始動編 モブでなく悪役令嬢だと判りました
拷問された母を見て私はプッツンキレました
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「あなたはベントソン商会の」
私の驚いた声を無視して会長は私の後ろの男を見た。
「ご苦労だったね、カール」
「いえ、父上」
「あなた、ベントソン商会長の息子だったの?」
「そうですよ。聖女様始めクラスの皆は気にしていただいていましたが、さすが、元王女様にとって下々のことなど見るにも値しないのでしょうね、アンネローゼ様」
「はいっ?」
カールが言った言葉が何の事か判らなかった。
「本当にご存知ないのですか」
驚いた顔をして会長が聞いてきた。
「知らないも何もないでしょう。私は平民のアン・シャーリーなのよ」
私は当然という顔で言った。
「あはははは」
会長はいきなり笑い出した。
「何がおかしいのですか」
「いや、グレタも本当に何も話していないのですね」
私は会長が何を言っているか判らなかった。
「母さんは無事なの」
「これから会わしてあげますよ。その前に暴れられたら困りますのでね」
私はガチャリとまた手錠をかけられたのだ。これで手錠をかけられるのは二度目だ。
「その手嬢は魔術防止用の手錠なのです。このまえのように暴れられては困りますので」
会長は笑っていった。こんな状況に陥ったことのない私は平常心では無かったのだ。だって私の魔術が使えないのならば、ミニアンちゃんにやってもらおうとか馬鹿なことを思ってしまったのだ。もしこの魔術防止の手錠が本物ならばミニアンちゃんも出せるわけないのに・・・・。本当に私は考えなしだ。
「グレタは元々スカンディーナ王国の王宮に勤める侍女だったのですよ」
「そんなの嘘よ。聞いたことは無いわ」
私には信じられなかった。
「事実です。王宮にお邪魔したことのある私は何回か会っていますから」
会長は言った。
「私はスカンディーナ出身の母とこの国の商会の会長の父のハーフなんです。アンネ様とは学園の同窓なのです。でも、さすがに私風情ではアンネ様とお話したことは殆どありませんでしたが。ブルーノ様とは少し面識が合って、その伝手でスカンディーナの王宮に上がらせてもらったのです。その時にアンネ様とも多少の面識を得ることが出来ました。その時に貴方様をお見かけしたことも一度だけございます。かわいい赤子でしたよ」
会長は懐かしそうに言ってくれた。
「そんな訳ないでしょう。私はこのオースティン生まれの平民のアンなんだから」
「グレタはあなたのお生まれの年には子供を孕んでいませんでしたよ。そして、その時、あなた専属の侍女でした」
「えっ」
私は固まってしまった。そんな馬鹿なことはない。私は母さんの子供だ。
「アンネ様はブルーノ様に襲われた時に、あなたと侍女のグレタの二人を命がけで転移で飛ばしたのです。安全な地まで」
「そんなの嘘よ」
私には信じられなかった。
「しかし、状況の全てがそういっています。何ならグレタに尋ねられたら良い。我々が聞いても何も答えてくれませんでしたけれど」
そう言うと会長はほくそ笑んだ。
「あなたの言うことが嘘だからでしょ。答えようがないもの」
私は当然のことだと思った。
「しかし、あなたの赤い髪、グレーの瞳はアンネローゼ様そのまま。姿かたちもアンネ様そっくりというではありませんか。そして、育てたのがアンネローゼ様の侍女だったグレタ。王宮から逃されたグレタが、偶然アンネローゼ様とそっくりの乳飲み子を拾うなんてことが考えられますか?
そもそもあなたは父上のことを聞かれたことがあるのですか」
会長の言葉に私は黙ってしまった。
そうだ。母さんからは父さんのことは一切聞いたことはなかったのだ。色々言いにくいことがあるから話してくれないのかと思っていたのだけれど、私がアンネローゼだとすれば言いたくないのも判る。何しろ私がアンネローゼだと言われたことすらないのだから、父が国王だったなんて言えるわけもない。
でも、私の母さんは母さんで、それ以外の何者でもないのだ。
私の頭は混乱した。
その時に馬車が止まった。
私は馬車から降ろされた。
それは森の中にあるどこかの別荘みたいだった。
私は応接のような所に案内された。そこには太った男が座っていた。
「ボクルンド様。アンネローゼを連れてまいりました」
私はその太った豚のような男の前に押し出された。
「ほう、なかなかの美形ではないか。すぐに殺すのは惜しいな」
ボクルンドと呼ばれた男がいやらしい笑みを浮かべた。
「後で楽しまれますか」
「そうよの」
そう言うと豚は立上って私の顎に手を伸ばしてきた。
「何するのよ!」
私は手錠された手でその手を振り払った。
バシン
私はその男に張られたのを知った。なんか撫でられたような感じだった。嘘っ、母さんにも叩かれたこと無いのに。
「ぎゃっ」
しかし、何故か張った豚のほうが手を押さえて叫んでいる。
「どうされたのです?」
会長らが慌てて聞いてきた。
「な、なんでも無いわ。この女、魔術か何かを使うのか」
涙目になって豚が言った。
「まあ、アンネ様のお子ですからな。多少はお使いになれるでしょう。しかし、魔術防止用の手錠をかけておりますが」
「まあ、よい。すぐにこのグレタとかいう女を連れてこい。こいつがアンネローゼかどうか確かめてやる」
豚が命じていた。
「意気がっているのも今のうちだ。直に貴様も母と同じ様に拷問にかけてやるわ。その時はせいぜい助けを求めて泣き叫ぶが良い」
豚はいまいましそうに私を睨みつけてきた。な、何ですって母を拷問にかけたってこと。何てことしてくれるのよ。私は豚を睨みつけた。
そして、縛られて連れてこられた母はもうボロボロだった。
頬は張られて青黒く腫れていたし、服はムチの跡でもうボロボロだった。見える体はあちこちムチの後で傷だらけだった。
「か、母さん」
私は母に駆け寄ろうとした。
止めようとした会長とその息子が前に立ち塞がったが、一瞬で弾き飛ばしていた。
両サイドで窓ガラスの割れる音と壁が砕ける音がしたが、そんなのは知ったことではなかった。
慌てて私と母の間に入ろうとかけてきた兵士など関係なかった。
邪魔なものは全て弾き飛ばして次の瞬間には母を抱きしめていた。手錠があろうがなかろうが関係なかった。
「か、母さん」
「あ、アン」
私は母の縄を引きちぎって母を抱きしめたのだ。
母の死にそうなかすれた声を聞いて私の心が怒りでプッツンキレたのだった。
私の驚いた声を無視して会長は私の後ろの男を見た。
「ご苦労だったね、カール」
「いえ、父上」
「あなた、ベントソン商会長の息子だったの?」
「そうですよ。聖女様始めクラスの皆は気にしていただいていましたが、さすが、元王女様にとって下々のことなど見るにも値しないのでしょうね、アンネローゼ様」
「はいっ?」
カールが言った言葉が何の事か判らなかった。
「本当にご存知ないのですか」
驚いた顔をして会長が聞いてきた。
「知らないも何もないでしょう。私は平民のアン・シャーリーなのよ」
私は当然という顔で言った。
「あはははは」
会長はいきなり笑い出した。
「何がおかしいのですか」
「いや、グレタも本当に何も話していないのですね」
私は会長が何を言っているか判らなかった。
「母さんは無事なの」
「これから会わしてあげますよ。その前に暴れられたら困りますのでね」
私はガチャリとまた手錠をかけられたのだ。これで手錠をかけられるのは二度目だ。
「その手嬢は魔術防止用の手錠なのです。このまえのように暴れられては困りますので」
会長は笑っていった。こんな状況に陥ったことのない私は平常心では無かったのだ。だって私の魔術が使えないのならば、ミニアンちゃんにやってもらおうとか馬鹿なことを思ってしまったのだ。もしこの魔術防止の手錠が本物ならばミニアンちゃんも出せるわけないのに・・・・。本当に私は考えなしだ。
「グレタは元々スカンディーナ王国の王宮に勤める侍女だったのですよ」
「そんなの嘘よ。聞いたことは無いわ」
私には信じられなかった。
「事実です。王宮にお邪魔したことのある私は何回か会っていますから」
会長は言った。
「私はスカンディーナ出身の母とこの国の商会の会長の父のハーフなんです。アンネ様とは学園の同窓なのです。でも、さすがに私風情ではアンネ様とお話したことは殆どありませんでしたが。ブルーノ様とは少し面識が合って、その伝手でスカンディーナの王宮に上がらせてもらったのです。その時にアンネ様とも多少の面識を得ることが出来ました。その時に貴方様をお見かけしたことも一度だけございます。かわいい赤子でしたよ」
会長は懐かしそうに言ってくれた。
「そんな訳ないでしょう。私はこのオースティン生まれの平民のアンなんだから」
「グレタはあなたのお生まれの年には子供を孕んでいませんでしたよ。そして、その時、あなた専属の侍女でした」
「えっ」
私は固まってしまった。そんな馬鹿なことはない。私は母さんの子供だ。
「アンネ様はブルーノ様に襲われた時に、あなたと侍女のグレタの二人を命がけで転移で飛ばしたのです。安全な地まで」
「そんなの嘘よ」
私には信じられなかった。
「しかし、状況の全てがそういっています。何ならグレタに尋ねられたら良い。我々が聞いても何も答えてくれませんでしたけれど」
そう言うと会長はほくそ笑んだ。
「あなたの言うことが嘘だからでしょ。答えようがないもの」
私は当然のことだと思った。
「しかし、あなたの赤い髪、グレーの瞳はアンネローゼ様そのまま。姿かたちもアンネ様そっくりというではありませんか。そして、育てたのがアンネローゼ様の侍女だったグレタ。王宮から逃されたグレタが、偶然アンネローゼ様とそっくりの乳飲み子を拾うなんてことが考えられますか?
そもそもあなたは父上のことを聞かれたことがあるのですか」
会長の言葉に私は黙ってしまった。
そうだ。母さんからは父さんのことは一切聞いたことはなかったのだ。色々言いにくいことがあるから話してくれないのかと思っていたのだけれど、私がアンネローゼだとすれば言いたくないのも判る。何しろ私がアンネローゼだと言われたことすらないのだから、父が国王だったなんて言えるわけもない。
でも、私の母さんは母さんで、それ以外の何者でもないのだ。
私の頭は混乱した。
その時に馬車が止まった。
私は馬車から降ろされた。
それは森の中にあるどこかの別荘みたいだった。
私は応接のような所に案内された。そこには太った男が座っていた。
「ボクルンド様。アンネローゼを連れてまいりました」
私はその太った豚のような男の前に押し出された。
「ほう、なかなかの美形ではないか。すぐに殺すのは惜しいな」
ボクルンドと呼ばれた男がいやらしい笑みを浮かべた。
「後で楽しまれますか」
「そうよの」
そう言うと豚は立上って私の顎に手を伸ばしてきた。
「何するのよ!」
私は手錠された手でその手を振り払った。
バシン
私はその男に張られたのを知った。なんか撫でられたような感じだった。嘘っ、母さんにも叩かれたこと無いのに。
「ぎゃっ」
しかし、何故か張った豚のほうが手を押さえて叫んでいる。
「どうされたのです?」
会長らが慌てて聞いてきた。
「な、なんでも無いわ。この女、魔術か何かを使うのか」
涙目になって豚が言った。
「まあ、アンネ様のお子ですからな。多少はお使いになれるでしょう。しかし、魔術防止用の手錠をかけておりますが」
「まあ、よい。すぐにこのグレタとかいう女を連れてこい。こいつがアンネローゼかどうか確かめてやる」
豚が命じていた。
「意気がっているのも今のうちだ。直に貴様も母と同じ様に拷問にかけてやるわ。その時はせいぜい助けを求めて泣き叫ぶが良い」
豚はいまいましそうに私を睨みつけてきた。な、何ですって母を拷問にかけたってこと。何てことしてくれるのよ。私は豚を睨みつけた。
そして、縛られて連れてこられた母はもうボロボロだった。
頬は張られて青黒く腫れていたし、服はムチの跡でもうボロボロだった。見える体はあちこちムチの後で傷だらけだった。
「か、母さん」
私は母に駆け寄ろうとした。
止めようとした会長とその息子が前に立ち塞がったが、一瞬で弾き飛ばしていた。
両サイドで窓ガラスの割れる音と壁が砕ける音がしたが、そんなのは知ったことではなかった。
慌てて私と母の間に入ろうとかけてきた兵士など関係なかった。
邪魔なものは全て弾き飛ばして次の瞬間には母を抱きしめていた。手錠があろうがなかろうが関係なかった。
「か、母さん」
「あ、アン」
私は母の縄を引きちぎって母を抱きしめたのだ。
母の死にそうなかすれた声を聞いて私の心が怒りでプッツンキレたのだった。
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