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第二部 学園波乱編 隣国から多くの留学生が来ました
数学で再度赤点取ると演劇参加を認めないと言われて、必死にやらせました
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イングリッドがメルケルに唐辛子満載の人参を食べさせたので、もう食堂はめちゃくちゃになってしまった。まあ、辛さで転がりまわるメルケルとそれを見て笑う皆、呆れる皆、唖然とする私という感じなんだけど。
「俺のアンに食べさせなんてさせるから天罰が当たったんだ」
そう言って喜ぶフィル様を白い目で見ていたら、流石にフィル様も悪いと思ったのか私から目をそらした。そして、なにか考えているようだったが、
「隙きあり」
「ギャーーー」
イングリッドに唐辛子満載の人参を口に突っ込まれてもがき苦しんでいた。
まあ、メルケルのことを喜んでいたから自業自得だ。
そして、一限目が数学だった。
「ではメルケル君」
数学のニーマン先生は当然の如く留学生のメルケルを当てたのだ。
「はい」
メルケルは立上ったけど、ちゃんと予習してきたんだろうか? 私は一抹の不安があった。
「今日から三角形の性質についてです。では、メルケル君。三角形の内角の和はいくつですか」
「はい?」
やっぱり早速判っていない。私は頭を抱えたくなった。
「三角形の内側の角度を全部足すといくつですか」
「えええと、100度です」
絶対にこいつはかんで言った。やっぱり勉強していない。
「全然違います。メルケル君、予習はしてきていないのですか。私はわざわざスカンディーナからの留学生諸君のために、一からわかりやすいように解説したプリントをお渡ししたと思いますけれど。あれを作るのにどれだけ苦労したことか」
数学の先生のオーラが黒い。
「すいません。色々忙しくて、殆どできていなくて」
「何言っているんですか。学園生に勉強以上に必要なことは無いはずです。次までに全てやっておくように」
「ええええ! そんな」
メルケルが唖然としている。
「シャーリーさん。あなたが責任持って教えるように」
「えっ、私がですか」
私は慌てた。
「だって彼はあなたの騎士なのでしょう」
当然のように先生が言うんだけど。
「ニーマン先生。彼の面倒は級長の私が見ます」
「いや、流石に王太子殿下にお願いするわけには」
フィル様が申し出てくれたんだけど、でも、王太子殿下にやってもらうのはまずいだろう。
「先生判りました。私が」
私は申し出たんだけど。
「彼は男だし、男の俺が見るべきだろう。これだけ出来ていないとおそらく徹夜になると思いますから、女性のアンでは色々と厳しいでしょう」
「いや、まあ、そうかも知れませんが、でも、彼は私の騎士ですし」
「それ、今言うかな」
フィル様も黒いオーラ満載なんだけど・・・・。
図書館は今の時期は20時までしかやっていないし、彼は同じクラスメートなのだから。
結局フィル様の好意に甘えることにした。二人の仲が良くなればいいし。
「じゃあ、アンさん。代わりに答えて」
「180度です」
「では三角形の外角の性質は」
「外角は隣にない他の2つの内角の和に等しいです」
「いつ聞いても素晴らしいですね。相変わらず、外ばかり見ていますが・・・・」
いまいましそうにニーマン先生が言う。
「では、アルフ君。鋭角三角形とは」
「はいっ? エイの三角形????」
「何にを言っているのですか。ではドーソンさん。鋭角三角形を説明して下さい」
「我がクラスの三角形です」
「えいとはアルファベットのエイではありません。二人共夏休みの宿題のプリントはしなかったのですか」
「いえ、中身を忘れとしまって」
「そうですね。二人共実力テストが赤点でした。出来たら一緒に殿下に教えてもらいなさい」
「ええええ、そんな、学園祭の準備もありますのに」
ドーソンが余計な一言を話す。
「ドーソンさん。この学園の第一は勉強することなのです。学園祭など、おまけです。1週間後の再テストが出来ないと学園祭に参加は許しませんからね」
「そんなーーー」
二人は真っ青になっていた。
ということで放課後、メインキャストの多くがこのままで行くと数学で不合格をもらって学園祭に参加できそうにないので、私達は急遽図書館の会議室を借りて勉強会を開くことになったのだ。
「ちょっと、ドーソン、全然出来ていないじゃない」
「だってわからないんだもの」
エルダがヒステリーを起こすし、
「アルフ、何だこの点数は」
「いや、フィル、数学なんて騎士には何の関係もないだろう」
「学園にあるのは知っていただろう? やれよ。おい、メルケル寝るな」
横で舟を漕いでいたメルケルの頭をフィル様が叩く。
「いや、もう全然判らなくて」
「お前スカンディーナでは何勉強してきたんだよ」
ムッとしてフィル様が言うんだけど。
「計算なら得意なんですけど、それ以外は・・・・」
「おいおい、そんなやつを学園に入れるなよ」
フィル様は頭を抱えていた。
「フィル、持ってきたぞ」
バート・スンドグレーンが『馬鹿でもわかる数学の基礎』の本を抱えていた。
「良かった。良く学園の図書館にあったな。こんな本が」
「毎年一定の裏口入学生がお世話になるらしいぞ。ちなみに、スカンディーナの王女も強引に借りさせられていたぞ」
「当たり前だ。合格最低点を外務が誤魔化したんだ。あいつには責任持って王女の世話はちゃんとやってもらわないと」
フィル様が怒って言っているんだけど。
結局20時まで必死にやってもあまり進展はなかったんだけど。1週間で終わるんだろうか?
私は頭を抱えたくなったのだ。
「俺のアンに食べさせなんてさせるから天罰が当たったんだ」
そう言って喜ぶフィル様を白い目で見ていたら、流石にフィル様も悪いと思ったのか私から目をそらした。そして、なにか考えているようだったが、
「隙きあり」
「ギャーーー」
イングリッドに唐辛子満載の人参を口に突っ込まれてもがき苦しんでいた。
まあ、メルケルのことを喜んでいたから自業自得だ。
そして、一限目が数学だった。
「ではメルケル君」
数学のニーマン先生は当然の如く留学生のメルケルを当てたのだ。
「はい」
メルケルは立上ったけど、ちゃんと予習してきたんだろうか? 私は一抹の不安があった。
「今日から三角形の性質についてです。では、メルケル君。三角形の内角の和はいくつですか」
「はい?」
やっぱり早速判っていない。私は頭を抱えたくなった。
「三角形の内側の角度を全部足すといくつですか」
「えええと、100度です」
絶対にこいつはかんで言った。やっぱり勉強していない。
「全然違います。メルケル君、予習はしてきていないのですか。私はわざわざスカンディーナからの留学生諸君のために、一からわかりやすいように解説したプリントをお渡ししたと思いますけれど。あれを作るのにどれだけ苦労したことか」
数学の先生のオーラが黒い。
「すいません。色々忙しくて、殆どできていなくて」
「何言っているんですか。学園生に勉強以上に必要なことは無いはずです。次までに全てやっておくように」
「ええええ! そんな」
メルケルが唖然としている。
「シャーリーさん。あなたが責任持って教えるように」
「えっ、私がですか」
私は慌てた。
「だって彼はあなたの騎士なのでしょう」
当然のように先生が言うんだけど。
「ニーマン先生。彼の面倒は級長の私が見ます」
「いや、流石に王太子殿下にお願いするわけには」
フィル様が申し出てくれたんだけど、でも、王太子殿下にやってもらうのはまずいだろう。
「先生判りました。私が」
私は申し出たんだけど。
「彼は男だし、男の俺が見るべきだろう。これだけ出来ていないとおそらく徹夜になると思いますから、女性のアンでは色々と厳しいでしょう」
「いや、まあ、そうかも知れませんが、でも、彼は私の騎士ですし」
「それ、今言うかな」
フィル様も黒いオーラ満載なんだけど・・・・。
図書館は今の時期は20時までしかやっていないし、彼は同じクラスメートなのだから。
結局フィル様の好意に甘えることにした。二人の仲が良くなればいいし。
「じゃあ、アンさん。代わりに答えて」
「180度です」
「では三角形の外角の性質は」
「外角は隣にない他の2つの内角の和に等しいです」
「いつ聞いても素晴らしいですね。相変わらず、外ばかり見ていますが・・・・」
いまいましそうにニーマン先生が言う。
「では、アルフ君。鋭角三角形とは」
「はいっ? エイの三角形????」
「何にを言っているのですか。ではドーソンさん。鋭角三角形を説明して下さい」
「我がクラスの三角形です」
「えいとはアルファベットのエイではありません。二人共夏休みの宿題のプリントはしなかったのですか」
「いえ、中身を忘れとしまって」
「そうですね。二人共実力テストが赤点でした。出来たら一緒に殿下に教えてもらいなさい」
「ええええ、そんな、学園祭の準備もありますのに」
ドーソンが余計な一言を話す。
「ドーソンさん。この学園の第一は勉強することなのです。学園祭など、おまけです。1週間後の再テストが出来ないと学園祭に参加は許しませんからね」
「そんなーーー」
二人は真っ青になっていた。
ということで放課後、メインキャストの多くがこのままで行くと数学で不合格をもらって学園祭に参加できそうにないので、私達は急遽図書館の会議室を借りて勉強会を開くことになったのだ。
「ちょっと、ドーソン、全然出来ていないじゃない」
「だってわからないんだもの」
エルダがヒステリーを起こすし、
「アルフ、何だこの点数は」
「いや、フィル、数学なんて騎士には何の関係もないだろう」
「学園にあるのは知っていただろう? やれよ。おい、メルケル寝るな」
横で舟を漕いでいたメルケルの頭をフィル様が叩く。
「いや、もう全然判らなくて」
「お前スカンディーナでは何勉強してきたんだよ」
ムッとしてフィル様が言うんだけど。
「計算なら得意なんですけど、それ以外は・・・・」
「おいおい、そんなやつを学園に入れるなよ」
フィル様は頭を抱えていた。
「フィル、持ってきたぞ」
バート・スンドグレーンが『馬鹿でもわかる数学の基礎』の本を抱えていた。
「良かった。良く学園の図書館にあったな。こんな本が」
「毎年一定の裏口入学生がお世話になるらしいぞ。ちなみに、スカンディーナの王女も強引に借りさせられていたぞ」
「当たり前だ。合格最低点を外務が誤魔化したんだ。あいつには責任持って王女の世話はちゃんとやってもらわないと」
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