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クリスらは怪鳥の背に乗りました
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その日は結局そこで野宿することにした。
すぐ傍に泉を見つけたので、そこで飲水を補充する。
泉に魚は住んでいそうになかった。
やむを得ず、採っていた木の実を食べる。
「ギャオちゃんも食べる?」
クリスが言う。
「シャラ、ギャオースをギャオちゃんなんて呼ぶなんて」
「だって、ギャオちゃんはギャオちゃんよね」
「ピー」
クリスの問いにギャオースならぬギャオちゃんも嬉しそうに鳴く。
クリスは木の実を取るとギャオちゃんの口元に持って言った。
ギャオちゃんが嘴を開ける。
その中にクリスは木の実を放り込んだ。
「ピーピー」
嬉しそうにギャオちゃんが鳴く。
クリスは次々にギャオちゃんの口の中に放り込んだ。
しかし、この鳥には全然足りないだろう。
「ギャオちゃん。もう終わり」
クリスはギャオちゃんに手のひらを見せる。
「ピー」
悲しそうにギャオちゃんが鳴く。
そらあそうだろう。こんな巨体があれだけで足りるわけはないとモニカは思った。
ギャオースは羽根を広げるといきなり飛び立った。
風で飛ばされそうになり、慌てて二人は姿勢を低くする。
「行っちゃったわね」
「うーん、食べ物でも採りに行ってくれたんじゃないですか」
クリスがのほほんと言う。
「えっ、私達の分も?」
「おそらく」
「そんな訳ないじゃない。ギャオースが人間の私達のことなんて考えてくれるわけ無いわ」
モニカは呆れていった。
しかし、しばらくすると巨大なイノシシを掴んでギャオースが帰ってきた。
「ピーーーー」
誇らしげにクリスに報告する。
「さすがギャオちゃん。ありがとう」
クリスはギャオちゃんの顔に頬ずりした。
「ピーーー」
嬉しそうにギャオちゃんが鳴く。
肉を裂いて人間が食べる分だけを火に焚べるや残りをギャオちゃんに返す。
ギャオちゃんはそれを美味しそうに頬張った。
その日は二人にしてギャオちゃんに抱き抱えられて寝たのだった。
翌朝、明るくなって二人は目を覚ました。
朝食をギャオちゃんが採ってきてくれた木の実で済ませて
「モニカ様。王都までなんですけど、ギャオちゃんに送ってもらうのはどうですか」
「えっ、ギャオースに乗せてもらうの」
モニカは絶句した。怪鳥の背に乗るなんて到底考えられなかった。
「ギャオちゃんも喜んでやってくれるって行っているんです。ねえ、ギャオちゃん」
「ピーーー」
嬉しそうにギャオちゃんが鳴いた。
「うそ、本当に?」
モニカは胡散臭そうにクリスを見る。
「歩いて行ったら街まで何日もかかると思うんですが、ギャオちゃんならおそらくひとっ飛びで行けると思うんです」
「でも、・・・・」
「すでに3日くらい経っているので、急いでいるならば頼んで乗せてもらうのが一番いいと思うんですけど」
「・・・・」
「モニカ様。どうしますか」
クリスはモニカを見た。
「それは、時間はあまりないから一つの手だけれど、大丈夫なの?」
「考えるよりも、まず、やってみろですよ」
クリスは言い切った。
結局モニカはクリスに押し切られた。
クリスはギャオちゃんに跨った。
「シャラ、大丈夫なの?」
その後ろに乗りつつモニカは不安そうに言う。
「大丈夫です。じゃあ、ギャオちゃん。お願い」
「ピーーーーー」
ギャオちゃんは喜んで鳴くと、翼を大きく振った。
「ぎゃあああ、揺れる」
モニカが叫ぶ。
「モニカ様。しっかり掴んでくださいよ。ギャオちゃん。レッツゴー」
「ピー」
楽しそうにクリスが言うとギャオちゃんは飛上った。
そして、一気に飛んでいく。
モニカはクリスの口車にのったことをとても後悔したのは言うまでもなかった。
「ああん、シャラの馬鹿ーーーーー」
モニカの悲鳴を残してギャオちゃんは地上からはあっという間に遠ざかって行った。
すぐ傍に泉を見つけたので、そこで飲水を補充する。
泉に魚は住んでいそうになかった。
やむを得ず、採っていた木の実を食べる。
「ギャオちゃんも食べる?」
クリスが言う。
「シャラ、ギャオースをギャオちゃんなんて呼ぶなんて」
「だって、ギャオちゃんはギャオちゃんよね」
「ピー」
クリスの問いにギャオースならぬギャオちゃんも嬉しそうに鳴く。
クリスは木の実を取るとギャオちゃんの口元に持って言った。
ギャオちゃんが嘴を開ける。
その中にクリスは木の実を放り込んだ。
「ピーピー」
嬉しそうにギャオちゃんが鳴く。
クリスは次々にギャオちゃんの口の中に放り込んだ。
しかし、この鳥には全然足りないだろう。
「ギャオちゃん。もう終わり」
クリスはギャオちゃんに手のひらを見せる。
「ピー」
悲しそうにギャオちゃんが鳴く。
そらあそうだろう。こんな巨体があれだけで足りるわけはないとモニカは思った。
ギャオースは羽根を広げるといきなり飛び立った。
風で飛ばされそうになり、慌てて二人は姿勢を低くする。
「行っちゃったわね」
「うーん、食べ物でも採りに行ってくれたんじゃないですか」
クリスがのほほんと言う。
「えっ、私達の分も?」
「おそらく」
「そんな訳ないじゃない。ギャオースが人間の私達のことなんて考えてくれるわけ無いわ」
モニカは呆れていった。
しかし、しばらくすると巨大なイノシシを掴んでギャオースが帰ってきた。
「ピーーーー」
誇らしげにクリスに報告する。
「さすがギャオちゃん。ありがとう」
クリスはギャオちゃんの顔に頬ずりした。
「ピーーー」
嬉しそうにギャオちゃんが鳴く。
肉を裂いて人間が食べる分だけを火に焚べるや残りをギャオちゃんに返す。
ギャオちゃんはそれを美味しそうに頬張った。
その日は二人にしてギャオちゃんに抱き抱えられて寝たのだった。
翌朝、明るくなって二人は目を覚ました。
朝食をギャオちゃんが採ってきてくれた木の実で済ませて
「モニカ様。王都までなんですけど、ギャオちゃんに送ってもらうのはどうですか」
「えっ、ギャオースに乗せてもらうの」
モニカは絶句した。怪鳥の背に乗るなんて到底考えられなかった。
「ギャオちゃんも喜んでやってくれるって行っているんです。ねえ、ギャオちゃん」
「ピーーー」
嬉しそうにギャオちゃんが鳴いた。
「うそ、本当に?」
モニカは胡散臭そうにクリスを見る。
「歩いて行ったら街まで何日もかかると思うんですが、ギャオちゃんならおそらくひとっ飛びで行けると思うんです」
「でも、・・・・」
「すでに3日くらい経っているので、急いでいるならば頼んで乗せてもらうのが一番いいと思うんですけど」
「・・・・」
「モニカ様。どうしますか」
クリスはモニカを見た。
「それは、時間はあまりないから一つの手だけれど、大丈夫なの?」
「考えるよりも、まず、やってみろですよ」
クリスは言い切った。
結局モニカはクリスに押し切られた。
クリスはギャオちゃんに跨った。
「シャラ、大丈夫なの?」
その後ろに乗りつつモニカは不安そうに言う。
「大丈夫です。じゃあ、ギャオちゃん。お願い」
「ピーーーーー」
ギャオちゃんは喜んで鳴くと、翼を大きく振った。
「ぎゃあああ、揺れる」
モニカが叫ぶ。
「モニカ様。しっかり掴んでくださいよ。ギャオちゃん。レッツゴー」
「ピー」
楽しそうにクリスが言うとギャオちゃんは飛上った。
そして、一気に飛んでいく。
モニカはクリスの口車にのったことをとても後悔したのは言うまでもなかった。
「ああん、シャラの馬鹿ーーーーー」
モニカの悲鳴を残してギャオちゃんは地上からはあっという間に遠ざかって行った。
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