銀河帝国から脅されたので、逆襲することにしました! 跳ねっ返り王女は帝国の大臣だろうが女帝だろうが関係ありません

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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参謀を怒りのあまり張り倒したら、拗ねたので次の仕事をさせるのが大変でした

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 宇宙巡洋艦ジュピターは400メートル級の宇宙巡洋艦だ。母なる太陽系の第五惑星ジュピターから名前をもらった。王女専用船として見た目は白い優雅な姿をしていない。そうしたかったのに、それは目立ちすぎるとボニファーツが反対してカーキー色だ。ただ、その能力は宇宙戦艦並みなんだけど……
 そもそもエンジン自体が我が国の能力を結集して作られた巨大なエンジンで大きさは戦艦のエンジンの二倍もある。絶対にこのクラスの艦の能力を軽く凌駕しているのだ。主砲は百センチブラスターを3門も積んでいるし、帝国の戦艦ですら50センチブラスターなのだ。それの倍の射程と威力があった。更に大出力兵器も搭載していたし……
 口さがない我が国の貴族や私の部下達は陰で狂人に刃物だの猫に小判だのいろいろ言われているけれど……だってマッドサイエンティストのボニフアーツがこれでもかというくらいにいろんな兵器を搭載してくれたからだ。赤色巨星のガニメデが超新星爆発したのはボニファーツがその登載兵器を試し打ちだと発射したからだし……

 搭載機動歩兵は私の愛機ビーナスとその量産型のマーキュリーが二十機だ。
 ボニフアーツが渾身の傑作と言うビーナスを我が国最大のポルヴィ工業が量産化した機動歩兵だ。帝国の最新機動歩兵H103にも十分に勝てると言われていた。
 我が国は国の成り立ちからか、兵器バカが多いらしい。この国への最初の移民は公害に悩む地球の工科大学の学生を中心に組織された名残だと言われていた。まあ、技術立国を目指しているだけあって我が国のユバス大学は帝国の3大工科大学とも十分に対抗できるだけの技術力があるみたいだ。その中でもマッドサイエンティストのボニファーツは変わり者で帝国の三大工科大学で研究していたのを、私と知り合って何故か私に心酔して移籍してきたのだ。展示用で誰も使いこなせなかったロボット『ボッチ』を私があっさりと使いこなしたからとも言われている。私は全然言う事を聞かないロボットに切れて張り倒しただけなんだけど……それ以来ボッチは私の優秀な召使いなのだ。

 このようにジュピターは戦艦並みの戦力を誇っていた。普通はこのクラスの巡洋艦には機動歩兵は3機くらいしか搭載していない。それを詰め込めるだけ詰め込んだのだ。格納庫がむっくりと両舷に出っ張っていた。
 更に100名の海兵隊を上陸させる揚陸船が二隻、すなわち陸戦隊も200名載せているのだ。
 これだけあれば小さな惑星は占拠できてしまう。
 外見からは絶対に判らないけれど、ジュピターはユバス王国の最強艦であるとともに、下手な帝国の艦隊にも勝ててしまう力を持っていた。


「姫様、今まさに帰ろうとしていたところだったのに!」
「本当に最悪!」
「人使い荒すぎ!」
 アーロン達が文句を言ってきたが、
「誰のせいでこうなったと思っているのよ!」
 私が文句を言うと、
「姫様が最初に海賊船にトドメを刺さなかったからでしょ」
 恨みがましそうにアーロンに言われた。

 確かにそうだ。今度から海賊船を見つけたら一撃で爆破しよう!
 私は心に決めた。
 下手な仏心は余計な仕事を増やすのだ。

「だから、サーリアの完全復興してから帰った方が良いと申し上げたのにです」
 アンネが正論を言ってくれた。
 でも、私は緊急の救助はしたのよ!
 空港を使えるようにして、寸断された道路を直し、結構働いたのに!
 ヴェルネリから逃れるという理由もあったけれど……

 大きい隕石の大半は地上からのミサイルで破壊したし……
 隕石の大半は大気中で燃え尽きたし、唯一地上まで到達した隕石は山を一つ破壊したけれど、山賊の拠点が破壊されただけだ。


「それもこれも私を連れて行って頂けなかったからですよね」
 そして、艦橋にはもう一人拗ねている男がいた。
 ヨーナス・パーヤネン、私の側近で参謀だ。
 顔は大きな楓マークをつけていた。
 ジュピターに着いた途端に私の右手が一閃したのだ。
 ヨーナスは私のコクピットから飛んで行った。
 本当に私にお姫様抱っこをさせるなんて信じられない!
 それを見てアードルフが溜飲を下げていたけれど……

 ヨーナスは謀が必要なときは重宝するけれど、今回の出撃は私が父に切れたから出撃しただけで、帝国に探りに行かせていたヨーナスを連れ戻すまで待ちきれなかったのだ。
 というか存在自体を忘れていたんだけど……

「本当に姫様は酷いですよね」
 ヨーナスは完全に拗ねていた。

「ふんっ、人の膝の上に乗ってきたくせに! 私はまだ許していないんだからね!」
 嫁入り前の娘に何をしてくれるのだ。

「酷い姫様。俺を忘れて行ったくせに!」
 ヨーナスが拗ねていた。

「姫様、良いんですか? ヨーナスは拗ねると長いですよ。惑星サーリアの浄化計画、早急にたてないといけないんじゃないですか? ボニファーツに任せきりにするとまたガニメデの二の舞になりますよ」
「えっ?」
 私は目を大きく開けた。
 ガニメデの二の舞って、惑星サーリアが消滅するってこと?
 いや、さすがにそれはないでしょう!
 でも待てよ、ガニメデが超新星爆発を起こしたのは本当だ。
 あの時は本当に死にかけた。
 この船の主力兵器を使うとサーリアの地核ごと破壊しかねない?
 それはさすがにまずい。
 暴走しがちなボニフアーツをなんとか上手い具合におだてたり脅したり空かしたりしながら良い方向に持って行ってくれる頭があるのはヨーナスだけだ。
 彼もボニファーツと同じ大学の学生だった。一緒の時にスカウトしたのだ。
 私の直属の部下ならなっても良いと言われたのでそれ以来私専属だ。
 脳筋揃いの私の配下に珍しい頭脳派なのだ。

「判ったわ。ヨーナス。許してあげるから、ボニファーツとサーリア浄化計画をちゃんと立ててきて!」
 私が仕方なしに折れると
「ええええ! 頬がとても痛いんですけど」
 私のつけた楓マークを押えてヨーナスが言ってくれた。
「だって、それはヨーナスが悪いんじゃ無い!」
 私がむっとして言い返すと、
「酷いな。また置いて行かれたらまずいと思って飛び乗っただけなのに」
 泣き真似をヨーナスがしてくれたが、本当に鬱陶しい。
「判ったわ。痛いの痛いのとんでいけ!」
 私がヨーナスの頬を撫でてあげた。

 なんか、アンネ達の視線が冷たいんだけど……
「姫様、せめてお詫びのキスを」
「ヨーナス。それ以上言うなら無礼打ちで首を刎ねるが!」
 私の後ろで護衛隊長のアードルフが剣を握ってくれた。
「えっ?」
 ヨーナスは目を見開いていた。
「いや、アードルフ、冗談だから。すぐに打ち合わせしてきます!」
 慌ててヨーナスが飛んで行った。
「本当に、ヨーナスの野郎、姫様に甘えやがって! 姫様もヨーナスに甘すぎます」
 剣から手を離してアードルフが私に首を振ってきた。

 だって下手にヨーナス怒らせるととんでもないことさせられそうだし……私もいい加減に学習するのだ。

 案の定、アードルフら機動歩兵隊は大変な仕事をヨーナスに振られて大変な目にあっていたのだ。
****************************************************
ここまで読んで頂いて有り難うございます。
次は帝国の動きです。
お楽しみに!

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