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うるさい皇帝の部下を煙に巻いてワープしました
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「姫様!」
「姫様、お帰りなさい」
「姫様、よくぞご無事で!」
私が艦橋に入っていくと、艦長達が迎えてくれた。
「セラフィ様! ギャーーーー」
そんな中、ヴェルネリが私に抱きついてきて、絶対防御システムで弾かれる。いつもの如くだ。
「酷い!」
ヴェルネリは一人ハンカチを噛んでいたが、そんなのに構っている暇はない。
「皆、聞いてもらった通りだ」
私は一同を見た。
「本当に帝国とおやりになるので?」
艦長が代表して聞いてきた。
「元々、ボニファーツらが、この船を作ってくれた。その資金が帝国から出ているとは知らなかったけれど……ここまで来たらもう仕方がないわ」
私は首を振った。
「しかし、帝国は我が国とは比べものにならない戦力を誇っておりますが……」
艦長はじめ皆不安そうな顔をしていた。
「まあ、私も帝国と全面戦争をしようとは思わないわ。第一艦隊百隻と対戦して勝てれば良いのよ」
私は肩をすくめた。
「しかし、第一艦隊は現皇帝陛下が率いて未だに無敗の無敵の最強艦隊ですが……」
「でも、無敵の艦隊もいつか敗れるわよ。今回ヨーナスが作戦を考えてくれたからなんとかなると思うのよ」
「ヨーナスがですか? 勝てる確率は少しくらいあったのですか?」
「1%」
「いや、0.1%」
「そこまでないだろう。0.01%くらいじゃないのか」
アーロン達が言いだしてくれた。
「あなたたちね10%くらいあるわよ」
私がむっとして言うと
「たった10%ですか?」
アンネが脱力して言ってくれた。
「それを皆で100%に近づけるのよ」
私が言うと
「そんなのどんなに頑張っても20が限度なんじゃないですか?」
「いや25%だ」
「厄災姫様の呪いの数字か」
「誰が厄災姫ですって!」
私がヒステリーを起したが、
「いやいや、ここは奇跡が起こるやもしれん」
「何しろ赤色巨星が超新星爆発を起したくらいだからな」
「んだんだ、痛い!」
真っ先に出来ない理由を並べるアーロン等が前向きなのはプラスだが、厄災姫と言った事に対して殴っておいた。
「まあ、元からユバスにこんな船を作る金なんてないのは判っていましたからね。フッセン男爵から取り戻すとかヨーナスは言ってましたから。その額が天文額的な数字になっただけですよね」
艦長が笑って言ってくれた。
「俺は元々姫様について行きますから」
アーロンが続く
「俺たちもです」
「ここまで来たら俺たちは姫様について行きますよ」
最後にマルコが頷いてくれた。
「判ったわ。皆有り難う。皆の命預かるわね」
私は一同を見渡した。
「「「はい!」」」
皆頷いてくれた。
「で、姫様、最初の指示は?」
アンネが聞いて来た。
「一路、ユバスに向かう」
「「「了解です」」」
全員、早速、準備に入った。
私はインカムを取った。
「総員に告ぐ。セラフィーナ・ユバスだ。これよりユバス本星に向かう。話は聞いてくれたと思うが、帝国と一戦交えることになった。皆の力を借りたいの。よろしく頼むわよ!」
「「「おおおお!」」」
艦内がざわめいた。
「ただし戦うのは本星に帰った後よ。本星に帰るまではできる限り帝国との戦闘行為は避けるように。以上」
私がインカムを置いた。
「総員第一警戒態勢。ジュピター発進準備」
艦長が指示を出す。
「姫様、ボッチを使って帝国から偽りの発進許可を出させました。それに乗っ取って堂々と出航して下さい」
「判った。艦長、後は頼むわ」
「アンネ、管制に許可を取ってくれ」
「管制、こちらジュピター、これより発進する」
「こちら管制だ。陛下よりの発進命令は受け取った。また、急な発進だな」
「そうみたいなのよ。皇帝陛下の命令が急遽出て来たみたいで」
「了解した」
「エンジン始動」
マルコの声と共にゴーーーーというかすかなエンジン音が聞こえだした。
「エネルギーゲート切り離します」
「タラップ、収納します」
「おおい、この船が出航するみたいだぞ」
「聞いていないぞ」
「何でも陛下からの緊急命令だそうだ」
「また急な話だな」
外で警備していた近衛騎士が慌てて、待避するのが監視画面からむ見えた。
「発進10秒前」
「総員対ショック用意」
「三、二、一、発進」
補助ノズルをふかしてジュピターがゆっくりと浮かび上った。
「メインノズル点火します」
皇宮から十分離れたところでメイン推進ノズルに点火した。
ドオーーーーー!
大音響とともにジュピターは加速した。
船の下には広大な帝都が広がっていた。
キラリと光った尖塔は先程までいた皇宮だろう。
ユバスの首都とは雲泥の差だ。
この帝国と戦うのかと思うとあまり大丈夫な気はしなかった。
皆、操船と計器に必死ににらめっこしている中で、いつもはこの時は暇なはずのヨーナスまでが必死に画面を操作していた。
「ヨーナスは何をしているの?」
「皇帝陛下との謁見の様子を全世界のマスコミに流しているんですよ」
私の問いに疲れた顔をしたヨーナスが答えてくれた。
「えっ、そんなことしても良かったの?」
「勝つ確率を100%に上げるように努力しろって言われたのは姫様じゃないですか? 今回の作戦は挑発に皇帝陛下が乗ってくれないとどうしようもないので、仕方ないんです」
私はヨーナスの言葉に頭を押えた。
まあ、確かに勝てる可能性を上げろと指示したのは私だけれど、これ以上皇帝を怒らせて良いんだろうか?
なんか生き残れる気がしないんだけど……
「こちら、銀河帝国第一艦隊第二戦隊の司令のドワルスキーだ。そこのジュピター、直ちに停船せよ」
いきなりホログラムに帝国軍人の巨体が現れた。精悍そうな顔つきはいかにも歴戦の勇士という感じだ。
「姫様、帝国のドワルスキーですぞ。こやつは一筋縄ではいきません」
私の横にボニファーツのホログラムが現れて忠告してきた。
「ワープ可能域まで後五分です」
「姫様、どうしますか?」
皆は私を見た。
「そのまま、航行し、緊急ワープ準備」
私が指示する。
「了解しました」
「10光年の短距離ワープに入ります。その後ワープトレースを遮断し二段ワープに入りますよ」
「任せるわ」
私はマルコに頷いた。
「おい、ジュピター応答しろ! 応答しないと攻撃するぞ」
物騒な事をドワルスキーは叫んできた。
「どうします?」
「仕方がないから私が出るわ」
「時間稼ぎお願いします」
マルコに頷いて、私はやむを得ずインカムを取った。
「煩いわね、ド悪なんちゃら!」
「誰がド悪だ! 俺はドワルスキーだ!」
「同じじゃない!」
「同じではないわ! 貴様か、『厄災姫』というのは!」
「はああああ! あなた皇帝陛下の手下の癖に一国の王女の私にそんなこと言ってただですむと思っているの?」
私は怒鳴り返した。
「閣下、不味いですって、相手は一応陛下のお客様の王女殿下です」
「しかし、こいつは陛下の金を使い込んだ悪逆非道の……」
「何であろうが今は陛下のお客様です。閣下が失礼な態度を取れば、陛下の威信に傷が付きます」
「ううう」
「悪いと思ったらさっさと謝りなさいよ!」
私が胸を反らしてドワルスキーを見下すと、
「スゲー、姫様、さすが『厄災姫!』…痛い!」
余計なことを言うアーロンにインカムを投げつけた。
皆ギョっとするが、アンネに合図すると代わりのインカムを渡してくれた。
「くっ」
「閣下ここは我慢です」
下唇を噛みしめたドワルスキーに声をかける副官らしき男の声がする。
「申し訳ありませんでした」
ドワルスキーが頭を下げてきた。
マルコが私にワープ準備が整ったと合図してくれた。
「うん、宜しい」
私はドワルスキーに頷いてやったのだ。
「クッ」
歯ぎしりしてドワルスキーが耐えているのを見て、私は微笑んでやった。
「と言うことで、ドワルスキー、私はあなたの陛下の命令で、直ぐに旅立たないといけないの」
「いや、少し待って」
「じゃあね」
私はマルコにゴーサインを出した。
「ワープイン」
マルコの声と共にジュピターはまだ何か言いたそうなドワルスキーを残して一気に二段階ワープに入った。
**********************************************************
ここまで読んで有り難うございます。
しつこそうなドワルスキーをおいてワープです。
果たしてこれだけですむのか?
続きをご期待下さい
「姫様、お帰りなさい」
「姫様、よくぞご無事で!」
私が艦橋に入っていくと、艦長達が迎えてくれた。
「セラフィ様! ギャーーーー」
そんな中、ヴェルネリが私に抱きついてきて、絶対防御システムで弾かれる。いつもの如くだ。
「酷い!」
ヴェルネリは一人ハンカチを噛んでいたが、そんなのに構っている暇はない。
「皆、聞いてもらった通りだ」
私は一同を見た。
「本当に帝国とおやりになるので?」
艦長が代表して聞いてきた。
「元々、ボニファーツらが、この船を作ってくれた。その資金が帝国から出ているとは知らなかったけれど……ここまで来たらもう仕方がないわ」
私は首を振った。
「しかし、帝国は我が国とは比べものにならない戦力を誇っておりますが……」
艦長はじめ皆不安そうな顔をしていた。
「まあ、私も帝国と全面戦争をしようとは思わないわ。第一艦隊百隻と対戦して勝てれば良いのよ」
私は肩をすくめた。
「しかし、第一艦隊は現皇帝陛下が率いて未だに無敗の無敵の最強艦隊ですが……」
「でも、無敵の艦隊もいつか敗れるわよ。今回ヨーナスが作戦を考えてくれたからなんとかなると思うのよ」
「ヨーナスがですか? 勝てる確率は少しくらいあったのですか?」
「1%」
「いや、0.1%」
「そこまでないだろう。0.01%くらいじゃないのか」
アーロン達が言いだしてくれた。
「あなたたちね10%くらいあるわよ」
私がむっとして言うと
「たった10%ですか?」
アンネが脱力して言ってくれた。
「それを皆で100%に近づけるのよ」
私が言うと
「そんなのどんなに頑張っても20が限度なんじゃないですか?」
「いや25%だ」
「厄災姫様の呪いの数字か」
「誰が厄災姫ですって!」
私がヒステリーを起したが、
「いやいや、ここは奇跡が起こるやもしれん」
「何しろ赤色巨星が超新星爆発を起したくらいだからな」
「んだんだ、痛い!」
真っ先に出来ない理由を並べるアーロン等が前向きなのはプラスだが、厄災姫と言った事に対して殴っておいた。
「まあ、元からユバスにこんな船を作る金なんてないのは判っていましたからね。フッセン男爵から取り戻すとかヨーナスは言ってましたから。その額が天文額的な数字になっただけですよね」
艦長が笑って言ってくれた。
「俺は元々姫様について行きますから」
アーロンが続く
「俺たちもです」
「ここまで来たら俺たちは姫様について行きますよ」
最後にマルコが頷いてくれた。
「判ったわ。皆有り難う。皆の命預かるわね」
私は一同を見渡した。
「「「はい!」」」
皆頷いてくれた。
「で、姫様、最初の指示は?」
アンネが聞いて来た。
「一路、ユバスに向かう」
「「「了解です」」」
全員、早速、準備に入った。
私はインカムを取った。
「総員に告ぐ。セラフィーナ・ユバスだ。これよりユバス本星に向かう。話は聞いてくれたと思うが、帝国と一戦交えることになった。皆の力を借りたいの。よろしく頼むわよ!」
「「「おおおお!」」」
艦内がざわめいた。
「ただし戦うのは本星に帰った後よ。本星に帰るまではできる限り帝国との戦闘行為は避けるように。以上」
私がインカムを置いた。
「総員第一警戒態勢。ジュピター発進準備」
艦長が指示を出す。
「姫様、ボッチを使って帝国から偽りの発進許可を出させました。それに乗っ取って堂々と出航して下さい」
「判った。艦長、後は頼むわ」
「アンネ、管制に許可を取ってくれ」
「管制、こちらジュピター、これより発進する」
「こちら管制だ。陛下よりの発進命令は受け取った。また、急な発進だな」
「そうみたいなのよ。皇帝陛下の命令が急遽出て来たみたいで」
「了解した」
「エンジン始動」
マルコの声と共にゴーーーーというかすかなエンジン音が聞こえだした。
「エネルギーゲート切り離します」
「タラップ、収納します」
「おおい、この船が出航するみたいだぞ」
「聞いていないぞ」
「何でも陛下からの緊急命令だそうだ」
「また急な話だな」
外で警備していた近衛騎士が慌てて、待避するのが監視画面からむ見えた。
「発進10秒前」
「総員対ショック用意」
「三、二、一、発進」
補助ノズルをふかしてジュピターがゆっくりと浮かび上った。
「メインノズル点火します」
皇宮から十分離れたところでメイン推進ノズルに点火した。
ドオーーーーー!
大音響とともにジュピターは加速した。
船の下には広大な帝都が広がっていた。
キラリと光った尖塔は先程までいた皇宮だろう。
ユバスの首都とは雲泥の差だ。
この帝国と戦うのかと思うとあまり大丈夫な気はしなかった。
皆、操船と計器に必死ににらめっこしている中で、いつもはこの時は暇なはずのヨーナスまでが必死に画面を操作していた。
「ヨーナスは何をしているの?」
「皇帝陛下との謁見の様子を全世界のマスコミに流しているんですよ」
私の問いに疲れた顔をしたヨーナスが答えてくれた。
「えっ、そんなことしても良かったの?」
「勝つ確率を100%に上げるように努力しろって言われたのは姫様じゃないですか? 今回の作戦は挑発に皇帝陛下が乗ってくれないとどうしようもないので、仕方ないんです」
私はヨーナスの言葉に頭を押えた。
まあ、確かに勝てる可能性を上げろと指示したのは私だけれど、これ以上皇帝を怒らせて良いんだろうか?
なんか生き残れる気がしないんだけど……
「こちら、銀河帝国第一艦隊第二戦隊の司令のドワルスキーだ。そこのジュピター、直ちに停船せよ」
いきなりホログラムに帝国軍人の巨体が現れた。精悍そうな顔つきはいかにも歴戦の勇士という感じだ。
「姫様、帝国のドワルスキーですぞ。こやつは一筋縄ではいきません」
私の横にボニファーツのホログラムが現れて忠告してきた。
「ワープ可能域まで後五分です」
「姫様、どうしますか?」
皆は私を見た。
「そのまま、航行し、緊急ワープ準備」
私が指示する。
「了解しました」
「10光年の短距離ワープに入ります。その後ワープトレースを遮断し二段ワープに入りますよ」
「任せるわ」
私はマルコに頷いた。
「おい、ジュピター応答しろ! 応答しないと攻撃するぞ」
物騒な事をドワルスキーは叫んできた。
「どうします?」
「仕方がないから私が出るわ」
「時間稼ぎお願いします」
マルコに頷いて、私はやむを得ずインカムを取った。
「煩いわね、ド悪なんちゃら!」
「誰がド悪だ! 俺はドワルスキーだ!」
「同じじゃない!」
「同じではないわ! 貴様か、『厄災姫』というのは!」
「はああああ! あなた皇帝陛下の手下の癖に一国の王女の私にそんなこと言ってただですむと思っているの?」
私は怒鳴り返した。
「閣下、不味いですって、相手は一応陛下のお客様の王女殿下です」
「しかし、こいつは陛下の金を使い込んだ悪逆非道の……」
「何であろうが今は陛下のお客様です。閣下が失礼な態度を取れば、陛下の威信に傷が付きます」
「ううう」
「悪いと思ったらさっさと謝りなさいよ!」
私が胸を反らしてドワルスキーを見下すと、
「スゲー、姫様、さすが『厄災姫!』…痛い!」
余計なことを言うアーロンにインカムを投げつけた。
皆ギョっとするが、アンネに合図すると代わりのインカムを渡してくれた。
「くっ」
「閣下ここは我慢です」
下唇を噛みしめたドワルスキーに声をかける副官らしき男の声がする。
「申し訳ありませんでした」
ドワルスキーが頭を下げてきた。
マルコが私にワープ準備が整ったと合図してくれた。
「うん、宜しい」
私はドワルスキーに頷いてやったのだ。
「クッ」
歯ぎしりしてドワルスキーが耐えているのを見て、私は微笑んでやった。
「と言うことで、ドワルスキー、私はあなたの陛下の命令で、直ぐに旅立たないといけないの」
「いや、少し待って」
「じゃあね」
私はマルコにゴーサインを出した。
「ワープイン」
マルコの声と共にジュピターはまだ何か言いたそうなドワルスキーを残して一気に二段階ワープに入った。
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ここまで読んで有り難うございます。
しつこそうなドワルスキーをおいてワープです。
果たしてこれだけですむのか?
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