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敵機動歩兵軍のブラスター攻撃の前になんとかワープしました
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帝国の艦隊の搭載した機動歩兵二十に我が方の機動歩兵二一、数は互角だったが能力は大きく違い、敵は全二十機撃墜、こちらは三機が小破しただけだった。
「ふっふっふっふっ、見なさったか姫様。さすが儂の最新鋭機は帝国の精鋭に対しても無敵でしたぞ」
帰還した私達を自慢げにボニファーツが艦橋で出迎えてくれた。艦橋にはいつもホログラムで現れるのに、わざわざ自慢するためにやってきたらしい。
「さすがボニファーツが作ってくれたことだけはあるわ」
「そうでしょう、そうでしょう」
私が褒めるとボニファーツは手放しで嬉しそうにうんうん頷いている。
「しかし、ブラスターは少し重いんですけど、もう少しなんとかなりませんか?」
アーロンが無謀にも注文をつけた。
「何を言う、小僧! 帝国のブラスターよりも威力が高いから帝国のM103の射程外から攻撃できてほとんど損傷なしで勝てたのじゃぞ。小僧が理解できないのならば、その方にだけ帝国と同じブラスターを持たせようかの?」
「いや、それだけは止めてください。すみません。二度と言いませんから」
ボニファーツには本当にやりかねないので慌ててアーロンが必死に謝りだした。
「まあ、まあ、ボニファーツ、使っている者の意見も大切よ。私も出来たらブラスターは軽くしてほしいもの」
「うーむ。あれでも軽くしているのですぞ。あれは駆逐艦の主砲並みの威力はありますからな。まあ、今後の参考にいたしましょう」
難しい顔をしつつボニファーツが説明してくれた。
何でも帝国の駆逐艦と一対一でやり合っても勝てるのだとか……量産型のマーキュリーでもそうなのだ。下手したらビーナスは巡洋艦とも互角にやり合えるのかもしれない。
マーキュリーの値段が高いわけだ。
隣国シネッタ王国の王子のトピアスに売ろうとしたら高すぎると言われたので、マーキュリーの改良版というか、型落ち、能力を落としたのを売りつけたのだ。エンジンとブラスターは帝国とほとんど同じものだから能力は大分落ちるが、それで良いと言ったのでトピアスにはそれを渡した。トピアスには帝国と互角に戦える機動歩兵があれば良いそうだ。周辺諸国への牽制にもなるのだとか。まあ、辺境の小国ならば普通はそれで良いはずだ。我が国にもこのジュピターなんて帝国の国家予算の同等規模の艦なんて本来必要ないはずなんだけど……
帝国のフッセン男爵に仇討ちするために作りましたと面と向かってボニファーツに言われると何も言えなかったのだ。確かにスージーを殺したフッセン男爵を討てたし……
まあ、そのお陰で帝国から追われる羽目になったけれど……
我が艦は今も必死に帝国第一艦隊第六戦隊から逃げているのだ。
「しかし、変ですね。そろそろ帝国の次の艦隊がやってくると思ったんですけど」
アードルフが言いだしてくれた。
確かにそれは言える。第一艦隊には後7つ戦隊があったはずだ。
今はまだ、第二第四第六の三つしか来ていない。
「いや、普通一隻相手に三戦隊も投入しないさ」
ヨーナスがそれに答えてくれた。
「でも、皇帝陛下に無断で出て来たんだろう。そろそろ怒り来るって追いかけてくる頃じゃ無いのか?」
不吉なことをアードルフが言ってくれた。確かにあの皇帝ならボニファーツにここまで虚仮にされて黙ってはいないような気がする。
「まあ、でも、今追ってこないということはこの三戦隊だけじゃ無いかな」
「とすると次に来るのはあのド悪ちゃんか」
私はうんざりした。しつこい。
でも、私はもう、帝国の戦隊とおっ駆けっこするつもりは無いのだ。
そろそろ帝国の艦隊もワープ出来るはずだ。
「姫様、どうしますか?」
「予定通り、三段階ワープに入るわ」
「20光年、100光年、10光年ですね」
「そうよ。今回は三回ともジャミングかけるから、判らないと思うけれど」
「油断は禁物ですからな」
工房に戻ったボニファーツがホログラムで顔を出す。
「もしトレースできても二回目の100光年ワープは帝国の艦隊ではすぐにはついて来れないわよね」
「100光年のワープに耐えられるのは巡洋艦クラスじゃ。帝国の駆逐艦クラスだと100光年のワープするにはエネルギーを貯めるのに24時間くらいかかりますぞ」
ボニファーツが教えてくれた。
「敵が三戦隊だけなら、この三連続ワープで切り抜けられるはずよ」
「でも、姫様三回のワープに一戦隊ずつついてくれば追いつかれるのでは無いですか?」
アードルフが聞いてくれた。
「だからもう一つがワープしてくるのを待っているのよ。もう一艦隊がワープしてきたらおいていけるでしょう」
「確かに」
アードルフが頷いてきた。
「姫様、前方にワープアウトしてきます。距離二万」
「皆、じゃあ行くわよ」
私が号令をかけた。
「総員三連続ワープに入る。総員準備」
艦長がインカムを取った。
全員シートベルトをつける。
「敵、戦艦1巡洋艦2駆逐艦7。第四戦隊です」
「えっ、ド悪ちゃんじゃ無いんだ」
私は少し驚いた。
「座標合わせよし」
「ワープ1分前」
「敵、搭載機動歩兵発進しました」
画面ではわらわらと帝国の機動歩兵が戦艦と巡洋艦から発艦してくるのが見える。
「全部で25機確認」
「げっ25機だ」
アーロンが声を上げてくれた。
「何が25機よ。そんなの普通でしょ」
私が言うと
「しかし、25の呪いが」
「アーロン黙れ!」
アードルフが黙らせてくれた。
25機搭載なんて別に普通だ。
私はそう思うことにした。
不吉な25なんておさらばよ!
「大丈夫よ。来るまでにワープ出来るわ」
私は自分も含めて言い聞かせた。
「敵、急速に接近中です」
「ワープ10秒前」
そろそろ敵機動歩兵の射程に入る。
「ワープ5秒前」
敵が次々に射撃体勢に入るのが見えた。
「3」
やばい!
一瞬間背筋を冷や汗が流れる。
機動歩兵のブラスターが青く光るのが見えた。
「ワープ」
同時にジュピターはワープした。
周りがホワイトアウトする。
間に合った!
私はほっとしたのだった。
************************************************
ここまで読んで頂いて有り難うございます。
間一髪セーフでした。
続きをお楽しみに!
今日はガンガン更新していこうと思います
「ふっふっふっふっ、見なさったか姫様。さすが儂の最新鋭機は帝国の精鋭に対しても無敵でしたぞ」
帰還した私達を自慢げにボニファーツが艦橋で出迎えてくれた。艦橋にはいつもホログラムで現れるのに、わざわざ自慢するためにやってきたらしい。
「さすがボニファーツが作ってくれたことだけはあるわ」
「そうでしょう、そうでしょう」
私が褒めるとボニファーツは手放しで嬉しそうにうんうん頷いている。
「しかし、ブラスターは少し重いんですけど、もう少しなんとかなりませんか?」
アーロンが無謀にも注文をつけた。
「何を言う、小僧! 帝国のブラスターよりも威力が高いから帝国のM103の射程外から攻撃できてほとんど損傷なしで勝てたのじゃぞ。小僧が理解できないのならば、その方にだけ帝国と同じブラスターを持たせようかの?」
「いや、それだけは止めてください。すみません。二度と言いませんから」
ボニファーツには本当にやりかねないので慌ててアーロンが必死に謝りだした。
「まあ、まあ、ボニファーツ、使っている者の意見も大切よ。私も出来たらブラスターは軽くしてほしいもの」
「うーむ。あれでも軽くしているのですぞ。あれは駆逐艦の主砲並みの威力はありますからな。まあ、今後の参考にいたしましょう」
難しい顔をしつつボニファーツが説明してくれた。
何でも帝国の駆逐艦と一対一でやり合っても勝てるのだとか……量産型のマーキュリーでもそうなのだ。下手したらビーナスは巡洋艦とも互角にやり合えるのかもしれない。
マーキュリーの値段が高いわけだ。
隣国シネッタ王国の王子のトピアスに売ろうとしたら高すぎると言われたので、マーキュリーの改良版というか、型落ち、能力を落としたのを売りつけたのだ。エンジンとブラスターは帝国とほとんど同じものだから能力は大分落ちるが、それで良いと言ったのでトピアスにはそれを渡した。トピアスには帝国と互角に戦える機動歩兵があれば良いそうだ。周辺諸国への牽制にもなるのだとか。まあ、辺境の小国ならば普通はそれで良いはずだ。我が国にもこのジュピターなんて帝国の国家予算の同等規模の艦なんて本来必要ないはずなんだけど……
帝国のフッセン男爵に仇討ちするために作りましたと面と向かってボニファーツに言われると何も言えなかったのだ。確かにスージーを殺したフッセン男爵を討てたし……
まあ、そのお陰で帝国から追われる羽目になったけれど……
我が艦は今も必死に帝国第一艦隊第六戦隊から逃げているのだ。
「しかし、変ですね。そろそろ帝国の次の艦隊がやってくると思ったんですけど」
アードルフが言いだしてくれた。
確かにそれは言える。第一艦隊には後7つ戦隊があったはずだ。
今はまだ、第二第四第六の三つしか来ていない。
「いや、普通一隻相手に三戦隊も投入しないさ」
ヨーナスがそれに答えてくれた。
「でも、皇帝陛下に無断で出て来たんだろう。そろそろ怒り来るって追いかけてくる頃じゃ無いのか?」
不吉なことをアードルフが言ってくれた。確かにあの皇帝ならボニファーツにここまで虚仮にされて黙ってはいないような気がする。
「まあ、でも、今追ってこないということはこの三戦隊だけじゃ無いかな」
「とすると次に来るのはあのド悪ちゃんか」
私はうんざりした。しつこい。
でも、私はもう、帝国の戦隊とおっ駆けっこするつもりは無いのだ。
そろそろ帝国の艦隊もワープ出来るはずだ。
「姫様、どうしますか?」
「予定通り、三段階ワープに入るわ」
「20光年、100光年、10光年ですね」
「そうよ。今回は三回ともジャミングかけるから、判らないと思うけれど」
「油断は禁物ですからな」
工房に戻ったボニファーツがホログラムで顔を出す。
「もしトレースできても二回目の100光年ワープは帝国の艦隊ではすぐにはついて来れないわよね」
「100光年のワープに耐えられるのは巡洋艦クラスじゃ。帝国の駆逐艦クラスだと100光年のワープするにはエネルギーを貯めるのに24時間くらいかかりますぞ」
ボニファーツが教えてくれた。
「敵が三戦隊だけなら、この三連続ワープで切り抜けられるはずよ」
「でも、姫様三回のワープに一戦隊ずつついてくれば追いつかれるのでは無いですか?」
アードルフが聞いてくれた。
「だからもう一つがワープしてくるのを待っているのよ。もう一艦隊がワープしてきたらおいていけるでしょう」
「確かに」
アードルフが頷いてきた。
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画面ではわらわらと帝国の機動歩兵が戦艦と巡洋艦から発艦してくるのが見える。
「全部で25機確認」
「げっ25機だ」
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「何が25機よ。そんなの普通でしょ」
私が言うと
「しかし、25の呪いが」
「アーロン黙れ!」
アードルフが黙らせてくれた。
25機搭載なんて別に普通だ。
私はそう思うことにした。
不吉な25なんておさらばよ!
「大丈夫よ。来るまでにワープ出来るわ」
私は自分も含めて言い聞かせた。
「敵、急速に接近中です」
「ワープ10秒前」
そろそろ敵機動歩兵の射程に入る。
「ワープ5秒前」
敵が次々に射撃体勢に入るのが見えた。
「3」
やばい!
一瞬間背筋を冷や汗が流れる。
機動歩兵のブラスターが青く光るのが見えた。
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同時にジュピターはワープした。
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