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風魔法のクラスに入らされた私は全く出来ませんでしたが、散々そんな私を馬鹿にした先生のカツラを友人たちが空に飛ばしてくれました
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なんでこうなった!
私は頭を抱えたくなった。
今は一限目の魔法実技の時間だ。
私は中庭で風魔法の授業を受けていたのだ。
朝食を食べた後のホームルームで私はヒルダ先生から風魔法クラスになったと聞いて絶句したのだ。
「私、生まれてこの方風魔法なんて使ったこと無いんですけど」
私はヒルダ先生に抗議したのだが、
「私も『ニーナ嬢は水クラスのほうが良いのではないですか』と主張してあげたんだけれど、
『そうは言ってもあの適性検査では風魔法の適正が出ているから取り敢えず風でやらせるしか無いわ』とペトラ先生に言われたのよ」
そうか、ペトラ先生が出てきたのなら仕方がない。
私は諦めたのだ。
でも、所詮、私が風魔術を使えるわけはなかった。
「では、皆、まず、軽く風を吹かせてみよう。それでは、ユリアナ嬢」
ヴィルタネン先生は自クラスのユリアナを指し示したのだ。
「はい、先生」
ユリアナは右手で構えると
「風よ、吹け」
そう言うと
ビューーーーー
と風が吹いたのだ。
地面の砂が少し巻き上がる。
「はい、よろしい。皆もユリアナ嬢を見本にしてがんばってやるのだ」
先生はそう言ってみんなを見渡してくれた。
風魔法のクラスは30人だった。
それが体操服を着て、横一列で一斉に構えたのだ。
「では」
「「風よ吹け」」
皆、先生の掛け声に合わせて唱えると手から風が一斉に吹き出したのだ。
私を除いて……
私はちょろちょろというか、微風も吹いていない。
何もない室内でゆったりしていたら、少し風が来るかなあーって感じだ。
だから屋外なんてほとんど何も感じられなかった。
隣のヨーナスや反対の隣のアハティのところはビュービュー吹いているのに!
私は全然だった。
「どうしたのだ。水魔法が得意のニーナ君。風が出ていないみたいだが」
必死にやっている私の横にヴィルタネン先生はやってきて言ってくれたのだ。
顔はニヤニヤしている。
「水魔法はたくさん出たのに、風魔法は全然だな。本当に赤子以下だな」
先生が可哀想なものを見るように見下してくれるんだけど。
「風よ、吹け!」
私は必死に叫ぶが本当に全然吹かないのだ。
「もっと風の事を心に思い浮かべて念じるのだ」
「風よ吹け」
先生の言うようにやるが全然だ。
「ふん、これだから平民の生意気女は駄目なんだ」
ヴィルタネン先生はため息をつくと
「ユリアナ嬢」
とユリアナを呼んでくれた。
「はい、先生、お呼びですか」
風魔法が使えない私からしたら、自慢げにユリアナが歩いてきたとしか見えなかった。
「この必死にやっても全く出来ない、出来損ないのニーナ君の前で君の優雅な風魔法の見本を見せてくれたまえ」
「判りましたわ。先生」
そう言うと格好つけてユリアナは私の前に立ってくれたのだ。
「良く見ていらして」
私の方を馬鹿にしたように見下だすと
前を向いて、
「風よ、吹け」
と詠唱してくれた。
風がビューーーーーと吹き出したのだ。
地面の土埃が少し立つくらいに。
私とは全然違った。
「風よ、吹け!」
私は再度言うが、本当に吹いているかどうかだ。
「風よ、吹け!」
必死に唱えるがほとんど吹かない。
それを見てユリアナは思わず吹き出してくれた。
「ごめんなさい。あまりにも必死にやっても全然風が吹かないから、ついおかしくて」
ユリアナの面白がる様子に私は本当に切れたのだ。
でも、切れたところで何も出来ないんだけど……
「ニーナ君。何だその反抗的な態度は。折角、ユリアナ嬢が見本を見せていただいたというのに」
ヴィルタネン先生が私を注意してくるが、私は自慢して見せてほしいわわけじゃない。
見本なら隣りにいるヨーナスとアハティで十分よ。
そう言いたいが、風魔法が出来ない今はうつむくしか出来なかった。
「これだから平民はどうしよもないな」
私の前でヴィルタネン先生は高笑いしてくれたのだ。
その私の両横でヨーナスとアハティが構えるのが見えたんだけてど、その二人の目が何か怒っている気配を感じた。その二人の手はヴイルタネン先生の方を向いているように私には見えたんだけど……
「「風よ吹け」」
二人が叫ぶと同時にその風はヴィルタネン先生の髪を直撃し、先生のカツラが空に舞い上がって行ったのだ。
その瞬間C組の連中が私も含めて思わず爆笑してしまったのは仕方がないよね……
*********************************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
お気に入り登録、感想書いていただいた方本当にありがとうございます。
私の初書籍
『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! 学園生活を満喫するのに忙しいです』
全国の書店、ネット書店で好評発売中です。
買ってね(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾
私は頭を抱えたくなった。
今は一限目の魔法実技の時間だ。
私は中庭で風魔法の授業を受けていたのだ。
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私はヒルダ先生に抗議したのだが、
「私も『ニーナ嬢は水クラスのほうが良いのではないですか』と主張してあげたんだけれど、
『そうは言ってもあの適性検査では風魔法の適正が出ているから取り敢えず風でやらせるしか無いわ』とペトラ先生に言われたのよ」
そうか、ペトラ先生が出てきたのなら仕方がない。
私は諦めたのだ。
でも、所詮、私が風魔術を使えるわけはなかった。
「では、皆、まず、軽く風を吹かせてみよう。それでは、ユリアナ嬢」
ヴィルタネン先生は自クラスのユリアナを指し示したのだ。
「はい、先生」
ユリアナは右手で構えると
「風よ、吹け」
そう言うと
ビューーーーー
と風が吹いたのだ。
地面の砂が少し巻き上がる。
「はい、よろしい。皆もユリアナ嬢を見本にしてがんばってやるのだ」
先生はそう言ってみんなを見渡してくれた。
風魔法のクラスは30人だった。
それが体操服を着て、横一列で一斉に構えたのだ。
「では」
「「風よ吹け」」
皆、先生の掛け声に合わせて唱えると手から風が一斉に吹き出したのだ。
私を除いて……
私はちょろちょろというか、微風も吹いていない。
何もない室内でゆったりしていたら、少し風が来るかなあーって感じだ。
だから屋外なんてほとんど何も感じられなかった。
隣のヨーナスや反対の隣のアハティのところはビュービュー吹いているのに!
私は全然だった。
「どうしたのだ。水魔法が得意のニーナ君。風が出ていないみたいだが」
必死にやっている私の横にヴィルタネン先生はやってきて言ってくれたのだ。
顔はニヤニヤしている。
「水魔法はたくさん出たのに、風魔法は全然だな。本当に赤子以下だな」
先生が可哀想なものを見るように見下してくれるんだけど。
「風よ、吹け!」
私は必死に叫ぶが本当に全然吹かないのだ。
「もっと風の事を心に思い浮かべて念じるのだ」
「風よ吹け」
先生の言うようにやるが全然だ。
「ふん、これだから平民の生意気女は駄目なんだ」
ヴィルタネン先生はため息をつくと
「ユリアナ嬢」
とユリアナを呼んでくれた。
「はい、先生、お呼びですか」
風魔法が使えない私からしたら、自慢げにユリアナが歩いてきたとしか見えなかった。
「この必死にやっても全く出来ない、出来損ないのニーナ君の前で君の優雅な風魔法の見本を見せてくれたまえ」
「判りましたわ。先生」
そう言うと格好つけてユリアナは私の前に立ってくれたのだ。
「良く見ていらして」
私の方を馬鹿にしたように見下だすと
前を向いて、
「風よ、吹け」
と詠唱してくれた。
風がビューーーーーと吹き出したのだ。
地面の土埃が少し立つくらいに。
私とは全然違った。
「風よ、吹け!」
私は再度言うが、本当に吹いているかどうかだ。
「風よ、吹け!」
必死に唱えるがほとんど吹かない。
それを見てユリアナは思わず吹き出してくれた。
「ごめんなさい。あまりにも必死にやっても全然風が吹かないから、ついおかしくて」
ユリアナの面白がる様子に私は本当に切れたのだ。
でも、切れたところで何も出来ないんだけど……
「ニーナ君。何だその反抗的な態度は。折角、ユリアナ嬢が見本を見せていただいたというのに」
ヴィルタネン先生が私を注意してくるが、私は自慢して見せてほしいわわけじゃない。
見本なら隣りにいるヨーナスとアハティで十分よ。
そう言いたいが、風魔法が出来ない今はうつむくしか出来なかった。
「これだから平民はどうしよもないな」
私の前でヴィルタネン先生は高笑いしてくれたのだ。
その私の両横でヨーナスとアハティが構えるのが見えたんだけてど、その二人の目が何か怒っている気配を感じた。その二人の手はヴイルタネン先生の方を向いているように私には見えたんだけど……
「「風よ吹け」」
二人が叫ぶと同時にその風はヴィルタネン先生の髪を直撃し、先生のカツラが空に舞い上がって行ったのだ。
その瞬間C組の連中が私も含めて思わず爆笑してしまったのは仕方がないよね……
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