夢の世界からの転校生

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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翔太と結衣は次のテストでも勝つとお互いに言い合いました

器械体操も抜群の運動神経を誇り、英語はぺらぺら、容姿端麗の堀田の登場は想定外だった。

「ゴメン、宿題で聞きたい事があったもので、来てしまったんだけど、お邪魔だったかな?」
堀田がすまなそうに結衣に聞いていた。
「えっ、大丈夫よ」
「そうよ。みんなで勉強していたのよ。勉強の出来る堀田くんなら大歓迎よ。さあ、入って入って」
自分の家でもないのに、莉子が進んで堀田を中に招き入れる。

でも、堀田は結衣の横に座ってくれた。
それを見て翔太は少しムッとした。

「遠山のやつ。堀田なんか追い返せばよいのに」
上野が忌々しげに呟いた。が、莉子も堀田も全く無視してくれた。

「どういう組み合わせなの? このメンバーは」
上野の冷たい視線などどこ吹く風。堀田は早速、結衣に聞いていた。

「向こうは、翔太の友達で1組の人らよ。まあ、私の横の莉子も1組だけど、堀田くんも知っているでしょ」
「ああ、英語の時間に加藤先生に色々嫌味を言われていたのが、吾妻さんの弟さんなんだ」
「俺は兄貴だ」
堀田のセリフに気分を害した翔太が言うと

「大丈夫よ。弟だから」
結衣が笑って訂正したくれた。
「何だと!」
「まあまあ、翔太君。堀田くんのことは妹さんに任せて、ここはどうなるの」
翔太の横からまどかが話してきた。
「ああ、そこか、そこはね」
翔太は睨みつけた視線をまどかに向ける。
なんか、まどかの顔が眩しかった。

「私は姉だって言うのに!」
結衣がブツブツ文句を言うが、
「吾妻さんは、わからないところがある?」
「はい、堀田君。私はいっぱいあるんだけど」
結衣が答える前に莉子が手を上げた。
「判らなかったら俺が答えてやるで」
「上野君はどのみち判っていないでしょ」
「何言ってんねん。俺もやればやな」
「はい、やってないから仕方がないわよね。」
莉子に流されて
「で、堀田くん、こことここよ
「ああ、そこはね」
莉子の質問に堀田が答え始めた。
上野は完全に蚊帳の外でムッとした顔しているし、結衣は結衣で翔太とまどかが仲良さそうにしているのを見て、不機嫌そうになっていたのだ。


「どうもありがとうございました」
1時間くらいして勉強が終わって一同ぞろぞろ家から出だした。
「朝倉さん、どちらに帰るん? 何やったら送って行くで」
上野がいけしゃあしゃあと申し出た。

「上野君とは、反対方向だと思うから良いわ」
まどかがあっさりと振った。
そして、まどかは何故か翔太の方を向いたのだ。
「えっ?」
送ってほしいって言っているんだろうか?
翔太は一瞬戸惑った。

「じゃあ、朝倉さん。帰る方向同じだと思うから送っていくよ」
そこへ翔太を無視して堀田が出しゃばったのだ。

「えっ、そう」
まどかは少し残念そうな顔をしたが、
「まあ、良いわ。帰りましょうか」
「じゃあ」
堀田が手を挙げてまどかと連れ立って歩いていく。

「じゃあ、遠山。送ったるわ」
「何を言っているのよ。私は売れ残りと違うんだけど」
ぷいっとして莉子が自転車で漕ぎだす。
「おい、待てや。方向一緒やんけ」
「近寄んな」
上野の自転車を蹴ろうとする莉子。
「まあ、そう言わんと」
上野は莉子の蹴りを躱しつつ、二人して一緒の方向に向かった。



「翔太、朝倉さんを送っていかなくて良かったの?」
結衣が少しいたずらっぽく聞いた。

「堀田が送っていくから良いだろう」
「まどかちゃん、翔太に送ってもらいたそうにしてたのに」
結衣がからかう。
「そうか」
「そうよ。勉強中も二人でべったりだったし」
「そうか? 俺が教えるのがうまいからじゃないのか」
「それにしてはくっつきすぎだったんじゃない」
「そうかな。まあ、見る人が見ると良く見えると言う事かな」
「翔太の本性が判っていないだじゃないの」
自慢げに言う翔太に結衣が突っ込んだ。

「俺は人にはやさしいからな」
「外見だけが良いだけじゃない」
「人のこと言えるのかよ。堀田のやつもお前に騙されていたぞ」
「翔太よりもマシよ」
二人は言い合いを始めた。
「翔太、あなた、この前のテスト私に負けたのにそんな事言っていいの?」
「くくくく、何言っている俺は今回はかならずお前に勝つからな」
「ああら、返り討ちにしてあげるわよ」
「その言葉覚えてろよ」
「そっくり返してあげるわ」
二人は睨み合ったのだ。

「ちょっと翔太に結衣。喧嘩していないでさっさと食事にして」
「「はあい」」
二人は慌ててダイニングに向かったのだった。
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