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教会の魔術の先生が、禁じられていたのに私に火の玉を出させて大爆発が起こりました
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我が儘で有名な王弟の息子をぎゃふんと言わせたという噂は、何故かあっと言う間に広まったみたいだ。
それもあの女はやばいという噂とともに……
逆らうと子供の頃のあることないことばらされて悲惨な目に遭わされると……さすが悪役令嬢は違うという噂まであるんだけど……絶対にアニエス等が噂してくれたのだ。
お兄様とかエミールとかはよくやったって言ってくれるんだけど、うーんなんか違うような気がするのは気のせいか?
それと心なしかエミールが怯えているような気がしたんだけど……
何でだ?
「俺はクラリスにばらされて困る事は無いぞ」
頭を振って威張って言ってくれるが……そうだ、エミールに対してはないのだ。陛下と王妃様が夫婦げんかしたくだらない理由とかは王太后様に教えてもらったけれど、エミールは昔から完璧だったみたいで。エミールの黒歴史には全部私が絡んでいる。というか、お馬鹿な私の黒歴史が付随しているのだ。
例えば、初めて会った時に私が転けて想い出の花が転けたところを永遠に繰り返してくれたこととか……
小さい時から私にデザートを平気で食べさせていたとか……
エミールの黒歴史って私の黒歴史でしかない。
まあ、その事は王宮の人間だったら皆知っているから良いんだけど……
学園内では、お馬鹿キャラで殿下の心を掴んだ悪女とか言われているんだけど……まあ、そういえばゲームのヒロインも少しドジっ子だったような気がする。
今のヒロインはむかつくけれど……
クラスでは明るくて元気なアニエスが大勢力を作っていて、多くの子爵令嬢や子爵令息、一部伯爵家の令息を捕まえていた。
それに比べて静かでおとなしい私はクラスではぼっちだった。
まあ、仕方がない。お昼休みとか放課後は生徒会に行っていてクラスにいなかったし、あまりぼっちを感じる暇はなかったのだ。まあ、前世も学校ではどちらかというとぼっちだったし……
とりあえず、ゲームが始まって二週間が経って、今のところ悪役令嬢の私がヒロインのアニエスを虐めていることはない。
いや、待てよ。そういえば、私がアニエスの弱みを握って脅したから、アニエスが王太子から身を引いたなんて噂があった。どのみちアニエス等が流した噂だと思うけれど……
それを教えててくれたのはクリステル・ドッチモーア伯爵令嬢で、この子もどちらかというとぼっちで、よく図書館とかで見かけるのだ。
彼女は魔術オタクと言っても良い感じで、図書館ではひたすら魔術関連の本を読んでいるようだった。授業でも他の授業はからきしだが、魔術関連の授業では必死に質問とかしていた。ドッチモーア伯爵家は元々文官を多く輩出している家柄で、魔術師は少なかったような気がするんだけど……
そんな私と彼女が仲良くなる事件が起こったのだ。
その日の魔術実技の時間はいつものカンダベル先生がお休みで、代わりにダンケル先生が教えてくれることになったそうだ。
カンダベル先生は王宮魔術師で、昔から私の魔術の先生だった。出来ない教え子の私を根気よく教えてくていた。魔術制御が苦手なので、授業中は私はいつも別メニューで魔術で障壁を作らされていたのだ。
障壁なら周りに与える被害も少ないからとか言う訳の判らない理由だった。
その日も私は一人で無詠唱で小さな障壁で家を作っていた。
「クラリスさん!」
私は最初は先生に呼ばれても、集中していて聞いていなかった。と言うか、その日、カンダベル先生が休みだとも気づかなかったのだ。いつものごとく勝手に練習を始めていたから……
「クラリスさん!」
私は怒ったダンケル先生の声で呼ばれていることに気付いたのだ。
「はい!」
慌てて先生の方を見ると全員がこちらを見ていた。
「あなた、私が話し出したのに何をしているのですか?」
私はカンダベル先生が休みでダンケル先生に変わっていることも知らなかった。
「申し訳ありません」
慌てて謝った。
「私は教会の聖魔術師で、教会の魔術の権威です」
自分で権威というのもどうかと私は思ってしまった。
「クラリスさん、何か?」
「いえ、何でもありません」
ダンケルに睨まれて私は慌てて首を振った。
「今、教会は百年ぶりにここにいらっしゃる聖女様のアニエス様をお迎えして、魔術にも力を入れています。多くの魔術師も募集しているので、学園を終えた後、魔術師に興味があれば是非とも私に申し出てください」
ダンケル先生はいきなり勧誘していた。そういえば、学園でアニエスを教えられないと怒っていたと噂で聞いたことがあった。まあ、この男がどれだけの実力があるか判らなかったが、王宮魔術師の中でも若手の有望株のカンダベル先生と比べると落ちるはずで、それは仕方が無いと思うんだけど……。
それが顔に出るとまずいから私はポーカーフェースを作ろうとした。でも、私のポーカーフェースは人によっては馬鹿にしているように見えるみたいで、ロッテンマイエル先生にはそれだけは止めなさいと言われていたんだった。
また、ぎろりとダンケルが睨んでくれた。
慌てて私は下を向いた。
「では、今日は攻撃魔術の練習です。アニエス様。あの的目がけてファイアーボールを出してください」
ダンケルは私を無視するとアニエスを見たのだ。
「はい」
そう頷いて、アニエスは自慢げに的に向かって構えると、
「出でよ、火の玉」
詠唱すると小さな火の玉を出していた。
それは的の端に見事に当たったのだ。
「やった!」
アニエスは両手を握りこんでお得意のうるうるポーズをしてくれた。
「キャーーー」
「アニエス様」
「凄いです」
取り巻き達が叫んでいる。
「本当に素晴らしいです。アニエス様。普通は一年でここまで出来ません」
ダンケルが手放しで褒めていた。
「では次は、反抗的なクラリスさん」
「えっ?」
私は当てられるとは思ってもいなかったのだ。
「どうしたのです。あなたの番ですよ」
「いえ、でも、せんせい」
私はカンダベル先生から禁じられていると言おうとしたのだ。
「クラリスさんはカンダベル先生から贔屓されていて、練習しなくても良いと言われているんです」
余計な事を聖女が言ってくれた。
「ふんっ、王太子殿下の婚約者だからと言って私まで贔屓するとでも思っているのですか?」
ダンケル先生が怒り出したんだけど……
「いえ、先生、私は」
「私は例え公爵令嬢でも、授業はきちんと受けてもらいます」
有無を言わさずにダンケル先生が命じてくれたのだ。
「さっさとやりなさい!」
ここまで言われたら仕方が無い。
私もいろいろ練習してきたのだ。少しくらい出来るだろう。
私はそう思ってしまったのだ。
前に出て的に向かって構える。
やれば出来るわよ。
でも、ちゃんと制御して……
「出でよ、火の玉!」
私はそう叫んだけれど、火の玉は出なかった。
「なんです。出来ないのですか?」
ダンケル先生は馬鹿にしてくれた。
「出でよ、火の玉!」
私はもう一度叫んでみた。
でもできなかった。
「本当にどうしようもないですね。公爵令嬢と言ってもファイアーボールの一つも出来ないなんて、王太子殿下の婚約者としてはどうかと思いますが」
そう言われて、私はカチンときたのだ。
それがまずかった。今まではリミッターを自分でかけていたのだ。
それがブチリと切れてしまった。
「出でよ火の玉」
私が叫んだ瞬間だ。
手の前に超巨大なファイアーボールが出現してしまったのだ。
私の身長の倍はくらいアルフアイアーボールだ。それが的に向かって飛んで行ったのだ。
やってしまった!
もうこれはどうしようもない。
「皆、伏せて」
私は叫ぶと同時に地面に伏せたのだ。
皆も慌てて伏せていた。
ピカッ
ドカーーーーーン
次の瞬間、大爆発が起こったのだった。
地上に小さな太陽が出現したのだ。
凄まじい爆風が襲いかかる。
でも、私は必死に障壁を展開したので、大分抑えられたはずだ。
でも、訓練場には大きなクレーターが出来ていた。
訓練場の向こうが森で良かった。
私がほっとした時だ。
「これは何事ですか?」
そこには氷のような冷たい声を出しているロッテンマイエル先生がいたのだ。
それから私は延々怒られたのだった。
*****************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
クラリスはやっぱり人間凶器でした……
お気に入り登録、感想等をして頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾
それもあの女はやばいという噂とともに……
逆らうと子供の頃のあることないことばらされて悲惨な目に遭わされると……さすが悪役令嬢は違うという噂まであるんだけど……絶対にアニエス等が噂してくれたのだ。
お兄様とかエミールとかはよくやったって言ってくれるんだけど、うーんなんか違うような気がするのは気のせいか?
それと心なしかエミールが怯えているような気がしたんだけど……
何でだ?
「俺はクラリスにばらされて困る事は無いぞ」
頭を振って威張って言ってくれるが……そうだ、エミールに対してはないのだ。陛下と王妃様が夫婦げんかしたくだらない理由とかは王太后様に教えてもらったけれど、エミールは昔から完璧だったみたいで。エミールの黒歴史には全部私が絡んでいる。というか、お馬鹿な私の黒歴史が付随しているのだ。
例えば、初めて会った時に私が転けて想い出の花が転けたところを永遠に繰り返してくれたこととか……
小さい時から私にデザートを平気で食べさせていたとか……
エミールの黒歴史って私の黒歴史でしかない。
まあ、その事は王宮の人間だったら皆知っているから良いんだけど……
学園内では、お馬鹿キャラで殿下の心を掴んだ悪女とか言われているんだけど……まあ、そういえばゲームのヒロインも少しドジっ子だったような気がする。
今のヒロインはむかつくけれど……
クラスでは明るくて元気なアニエスが大勢力を作っていて、多くの子爵令嬢や子爵令息、一部伯爵家の令息を捕まえていた。
それに比べて静かでおとなしい私はクラスではぼっちだった。
まあ、仕方がない。お昼休みとか放課後は生徒会に行っていてクラスにいなかったし、あまりぼっちを感じる暇はなかったのだ。まあ、前世も学校ではどちらかというとぼっちだったし……
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それを教えててくれたのはクリステル・ドッチモーア伯爵令嬢で、この子もどちらかというとぼっちで、よく図書館とかで見かけるのだ。
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そんな私と彼女が仲良くなる事件が起こったのだ。
その日の魔術実技の時間はいつものカンダベル先生がお休みで、代わりにダンケル先生が教えてくれることになったそうだ。
カンダベル先生は王宮魔術師で、昔から私の魔術の先生だった。出来ない教え子の私を根気よく教えてくていた。魔術制御が苦手なので、授業中は私はいつも別メニューで魔術で障壁を作らされていたのだ。
障壁なら周りに与える被害も少ないからとか言う訳の判らない理由だった。
その日も私は一人で無詠唱で小さな障壁で家を作っていた。
「クラリスさん!」
私は最初は先生に呼ばれても、集中していて聞いていなかった。と言うか、その日、カンダベル先生が休みだとも気づかなかったのだ。いつものごとく勝手に練習を始めていたから……
「クラリスさん!」
私は怒ったダンケル先生の声で呼ばれていることに気付いたのだ。
「はい!」
慌てて先生の方を見ると全員がこちらを見ていた。
「あなた、私が話し出したのに何をしているのですか?」
私はカンダベル先生が休みでダンケル先生に変わっていることも知らなかった。
「申し訳ありません」
慌てて謝った。
「私は教会の聖魔術師で、教会の魔術の権威です」
自分で権威というのもどうかと私は思ってしまった。
「クラリスさん、何か?」
「いえ、何でもありません」
ダンケルに睨まれて私は慌てて首を振った。
「今、教会は百年ぶりにここにいらっしゃる聖女様のアニエス様をお迎えして、魔術にも力を入れています。多くの魔術師も募集しているので、学園を終えた後、魔術師に興味があれば是非とも私に申し出てください」
ダンケル先生はいきなり勧誘していた。そういえば、学園でアニエスを教えられないと怒っていたと噂で聞いたことがあった。まあ、この男がどれだけの実力があるか判らなかったが、王宮魔術師の中でも若手の有望株のカンダベル先生と比べると落ちるはずで、それは仕方が無いと思うんだけど……。
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また、ぎろりとダンケルが睨んでくれた。
慌てて私は下を向いた。
「では、今日は攻撃魔術の練習です。アニエス様。あの的目がけてファイアーボールを出してください」
ダンケルは私を無視するとアニエスを見たのだ。
「はい」
そう頷いて、アニエスは自慢げに的に向かって構えると、
「出でよ、火の玉」
詠唱すると小さな火の玉を出していた。
それは的の端に見事に当たったのだ。
「やった!」
アニエスは両手を握りこんでお得意のうるうるポーズをしてくれた。
「キャーーー」
「アニエス様」
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余計な事を聖女が言ってくれた。
「ふんっ、王太子殿下の婚約者だからと言って私まで贔屓するとでも思っているのですか?」
ダンケル先生が怒り出したんだけど……
「いえ、先生、私は」
「私は例え公爵令嬢でも、授業はきちんと受けてもらいます」
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私もいろいろ練習してきたのだ。少しくらい出来るだろう。
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やれば出来るわよ。
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「出でよ、火の玉!」
私はそう叫んだけれど、火の玉は出なかった。
「なんです。出来ないのですか?」
ダンケル先生は馬鹿にしてくれた。
「出でよ、火の玉!」
私はもう一度叫んでみた。
でもできなかった。
「本当にどうしようもないですね。公爵令嬢と言ってもファイアーボールの一つも出来ないなんて、王太子殿下の婚約者としてはどうかと思いますが」
そう言われて、私はカチンときたのだ。
それがまずかった。今まではリミッターを自分でかけていたのだ。
それがブチリと切れてしまった。
「出でよ火の玉」
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手の前に超巨大なファイアーボールが出現してしまったのだ。
私の身長の倍はくらいアルフアイアーボールだ。それが的に向かって飛んで行ったのだ。
やってしまった!
もうこれはどうしようもない。
「皆、伏せて」
私は叫ぶと同時に地面に伏せたのだ。
皆も慌てて伏せていた。
ピカッ
ドカーーーーーン
次の瞬間、大爆発が起こったのだった。
地上に小さな太陽が出現したのだ。
凄まじい爆風が襲いかかる。
でも、私は必死に障壁を展開したので、大分抑えられたはずだ。
でも、訓練場には大きなクレーターが出来ていた。
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