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第一章 美咲と健斗
始まり JR六甲道駅
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午前7時45分
いつもの時間に家を出た男は、27階のエレベータホールの下行ボタンを押し腕時計を見る。
8時2分の大阪行き快速電車に乗るためにはこの時間には出てないと間に合わない時がある。
マンション2階からJR六甲道駅まで続く連絡橋を渡るルートで、家を出てから普通に歩けば10分前後掛かるが、エレベーターの待ち時間や突発的な事もあるから少しだけ余裕を持って出る。
もし早く着いたら、57分の米原行きの快速に乗っても良い。
床も壁もオフホワイトの大理石で仕上げられた豪奢なホール。天井は良くある虫食い仕上げのトラバーチン。
3機あるエレベーターの左端のドアが機械音と共に開き、そこに足を進める。
エレベーターの中に入るとその男は内部に据付の鏡を覗き、右手の指で髪を整え軽くため息を吐いた。
(は~月曜の朝はくっそだるいなー)
20階でエレベーターは止まり、ドアが開くと正面に若い女性が立っている。
「おはようございます」
と薄っすら笑顔でその女性が挨拶をして乗り込んでくる。
ベージュのパンツに白のブラウス、薄黄緑色のカーディガンを羽織っている。
髪はショートボブで明るいブラウン系に染めているがとても清潔感が漂っている。
薄化粧のため少し若く見えるが、うんうん、若い子は化粧なんてしなくても良いんだよ。
背が高いせいか、いつもベタ靴を履いているのがちょっと気に掛かる。
「あぁ、おはようございます」
とグレーのスーツを小綺麗に着こなしたサラリーマン風のその男が答える。
「2階でえぇかな?」
「あっはい」
この女性とは本当に何回同乗したかわからない。
少し前まで女子高の制服を着ていたので、今は大学生か社会人1年生だと思う。
自分と同じく、毎朝同じ時間に家を出るルーティンなんだろう。
(ヒュン)
もうすぐ到着階に着くだろうという時に、何かが頭の中を通り過ぎたような感覚に襲われる。
目の前が揺れたようにも感じたので
「じ、地震かな?」
「えっ? こ、こわい!」
だがエレベーターは普通に降りていき揺れてる様子もない。
2階に着きドアが開き扉から出る。
オートロックの大きなガラス戸を通ってエレベーターホールを抜ける。
このマンションは、1~4階は商業スペースになっており、1階は飲食店が多く2階は雑多な商店が立ち並ぶ。
だが、この時間帯はまだ空いている店は無い。
商業スペースのホールに出ると、そこには裸の小学生が数人暴れまわっていた。
手には小刀の様な物や、擂粉木の様な物を持って振り回している。
危ないし、なんで裸なんだ? 肌の色が薄い緑色に見えるが? 耳が長いが? 鼻がデカいが?
「ゴ、ゴブリン?」
少女がそう叫んだので、思わず目を見開いた。
よくよく見ると確かにアニメやイラストで見るモンスターのゴブリンにそっくりだ!
後ずさりながらふと横を見ると、洋服が真っ赤な血に染まって痙攣している30代くらいの女性が倒れてる。
「ウっ」
その姿態を見るともう死にかけている。
実際そう見えたし、そう思った。
その血まみれの様子に吐き気が襲う。
その向こうでは、傘を振り回して戦っている中年か更年くらいのサラリーマン風の男が奮闘していた。
傘の先が1体のゴブリンの胸に刺さり、ゆっくりとそいつは倒れていく。
その傘がゴブリンに刺さったままリーマンの手から離れると、周りにいた4体のゴブリンが一斉に襲い掛かる。
「助けなくっちゃ」
と、小声が口から洩れるが身体が動かない。
傘が刺さり倒れたゴブリンが動かなくなったと同時くらいに、その男が急に悲鳴を上げて転げまわりだした。
ここぞとばかりに滅った打ちにするゴブリンたち。
しばらく唖然として、その様子を見るでもなく眺めるでもなく助けるでもない時間が過ぎる。
男が動かなくなると、少し大きくなったように見えるゴブリン達がこちらに気づく。
自分に殺意を向けられてやっと意識がはっきりとしてきた。
「に、逃げるぞ」
振り返り目の前に呆けて立っていた少女の手を引き、オートロックが掛かった扉を開けようとするがロック解除のパスワードが上手く打てない。
2度3度失敗した後、エレベーターホールに駆け込み慌ただしく昇降ボタンを何度も押す。
連打したからと言って早く来る訳でもないが。
ただ運が良いことに、2階に止まったままの左端エレベーターが開いた。
そのまま少女の手を引き、箱の中に乗り込んで”閉まる”ボタンを連打した。
2体のゴブリンが、オートロックが閉まる寸前に扉を通り抜けてきた。
エレベーターのドアが閉まり、取りあえずは安全を確保出来ただろう。
まさかゴブリンがボタンを押してエレベーターのドアを開けることは無いだろうし。
「どうするんです?」
少女が聞いてきたので、少し考えて
「家族の方はどうしてんの?」
と問いかけてみると
「とりま、手を・・・」
「あー!ごめんなさい!!!」
少女の手を握ったままだった。
ドアの向こうではゴブリンがガラスや扉を叩いている。
もしもドアが開くと怖いので階章ボタンの20を押した。
そう、彼女がいつも乗ってくる階だ。
「家にはお母さんが居るはずです」
「そりゃ心配やわな」
「ん~」
なにか気に掛かる返事をした少女の横顔を眺める。
単なる顔見知りってだけなので、あまり深く聞くのも難しい。
20階に着くとまずエレベーターホールを見回す。
遠くから多くの悲鳴は聞こえるが、誰も居ない、何も居ない。
このマンションは、中央部分が吹き抜けになっており、上から見ると”口”の形になっている。
その北側中央にエレベーターホール。
南西角部分にオープンの非常階段。
そして、エレベーターホールの奥には防火扉で仕切られた非常階段がある。
彼女の家は東側。 ホールを出て左に曲がり突き当りの2件目だそうだ。
エレベーターホールを出て廊下に顔を出すと、そこからは地獄絵図が目に飛び込んできた!!!
いつもの時間に家を出た男は、27階のエレベータホールの下行ボタンを押し腕時計を見る。
8時2分の大阪行き快速電車に乗るためにはこの時間には出てないと間に合わない時がある。
マンション2階からJR六甲道駅まで続く連絡橋を渡るルートで、家を出てから普通に歩けば10分前後掛かるが、エレベーターの待ち時間や突発的な事もあるから少しだけ余裕を持って出る。
もし早く着いたら、57分の米原行きの快速に乗っても良い。
床も壁もオフホワイトの大理石で仕上げられた豪奢なホール。天井は良くある虫食い仕上げのトラバーチン。
3機あるエレベーターの左端のドアが機械音と共に開き、そこに足を進める。
エレベーターの中に入るとその男は内部に据付の鏡を覗き、右手の指で髪を整え軽くため息を吐いた。
(は~月曜の朝はくっそだるいなー)
20階でエレベーターは止まり、ドアが開くと正面に若い女性が立っている。
「おはようございます」
と薄っすら笑顔でその女性が挨拶をして乗り込んでくる。
ベージュのパンツに白のブラウス、薄黄緑色のカーディガンを羽織っている。
髪はショートボブで明るいブラウン系に染めているがとても清潔感が漂っている。
薄化粧のため少し若く見えるが、うんうん、若い子は化粧なんてしなくても良いんだよ。
背が高いせいか、いつもベタ靴を履いているのがちょっと気に掛かる。
「あぁ、おはようございます」
とグレーのスーツを小綺麗に着こなしたサラリーマン風のその男が答える。
「2階でえぇかな?」
「あっはい」
この女性とは本当に何回同乗したかわからない。
少し前まで女子高の制服を着ていたので、今は大学生か社会人1年生だと思う。
自分と同じく、毎朝同じ時間に家を出るルーティンなんだろう。
(ヒュン)
もうすぐ到着階に着くだろうという時に、何かが頭の中を通り過ぎたような感覚に襲われる。
目の前が揺れたようにも感じたので
「じ、地震かな?」
「えっ? こ、こわい!」
だがエレベーターは普通に降りていき揺れてる様子もない。
2階に着きドアが開き扉から出る。
オートロックの大きなガラス戸を通ってエレベーターホールを抜ける。
このマンションは、1~4階は商業スペースになっており、1階は飲食店が多く2階は雑多な商店が立ち並ぶ。
だが、この時間帯はまだ空いている店は無い。
商業スペースのホールに出ると、そこには裸の小学生が数人暴れまわっていた。
手には小刀の様な物や、擂粉木の様な物を持って振り回している。
危ないし、なんで裸なんだ? 肌の色が薄い緑色に見えるが? 耳が長いが? 鼻がデカいが?
「ゴ、ゴブリン?」
少女がそう叫んだので、思わず目を見開いた。
よくよく見ると確かにアニメやイラストで見るモンスターのゴブリンにそっくりだ!
後ずさりながらふと横を見ると、洋服が真っ赤な血に染まって痙攣している30代くらいの女性が倒れてる。
「ウっ」
その姿態を見るともう死にかけている。
実際そう見えたし、そう思った。
その血まみれの様子に吐き気が襲う。
その向こうでは、傘を振り回して戦っている中年か更年くらいのサラリーマン風の男が奮闘していた。
傘の先が1体のゴブリンの胸に刺さり、ゆっくりとそいつは倒れていく。
その傘がゴブリンに刺さったままリーマンの手から離れると、周りにいた4体のゴブリンが一斉に襲い掛かる。
「助けなくっちゃ」
と、小声が口から洩れるが身体が動かない。
傘が刺さり倒れたゴブリンが動かなくなったと同時くらいに、その男が急に悲鳴を上げて転げまわりだした。
ここぞとばかりに滅った打ちにするゴブリンたち。
しばらく唖然として、その様子を見るでもなく眺めるでもなく助けるでもない時間が過ぎる。
男が動かなくなると、少し大きくなったように見えるゴブリン達がこちらに気づく。
自分に殺意を向けられてやっと意識がはっきりとしてきた。
「に、逃げるぞ」
振り返り目の前に呆けて立っていた少女の手を引き、オートロックが掛かった扉を開けようとするがロック解除のパスワードが上手く打てない。
2度3度失敗した後、エレベーターホールに駆け込み慌ただしく昇降ボタンを何度も押す。
連打したからと言って早く来る訳でもないが。
ただ運が良いことに、2階に止まったままの左端エレベーターが開いた。
そのまま少女の手を引き、箱の中に乗り込んで”閉まる”ボタンを連打した。
2体のゴブリンが、オートロックが閉まる寸前に扉を通り抜けてきた。
エレベーターのドアが閉まり、取りあえずは安全を確保出来ただろう。
まさかゴブリンがボタンを押してエレベーターのドアを開けることは無いだろうし。
「どうするんです?」
少女が聞いてきたので、少し考えて
「家族の方はどうしてんの?」
と問いかけてみると
「とりま、手を・・・」
「あー!ごめんなさい!!!」
少女の手を握ったままだった。
ドアの向こうではゴブリンがガラスや扉を叩いている。
もしもドアが開くと怖いので階章ボタンの20を押した。
そう、彼女がいつも乗ってくる階だ。
「家にはお母さんが居るはずです」
「そりゃ心配やわな」
「ん~」
なにか気に掛かる返事をした少女の横顔を眺める。
単なる顔見知りってだけなので、あまり深く聞くのも難しい。
20階に着くとまずエレベーターホールを見回す。
遠くから多くの悲鳴は聞こえるが、誰も居ない、何も居ない。
このマンションは、中央部分が吹き抜けになっており、上から見ると”口”の形になっている。
その北側中央にエレベーターホール。
南西角部分にオープンの非常階段。
そして、エレベーターホールの奥には防火扉で仕切られた非常階段がある。
彼女の家は東側。 ホールを出て左に曲がり突き当りの2件目だそうだ。
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