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第一章 美咲と健斗
レベリングは楽しいな~
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階段に戻りリュックを背負い、バックを肩に担いでまた降りていく。
この階段は4階までしかなく、そこからはエレベーターか、防火扉の非常階段を降りていく。
4階南側のエントランスからも出れるが、出た先の公園にゴブリンが多数いたのを、自分の部屋のベランダから見ているからだ。
6階辺りで下を見やると、結構な数のゴブリンが見て取れる。
「なぁ結構おるぞー」
「カッコいいとこ見せてよー」
「マジで死ぬわ!」
上の方に居たゴブリンはほぼすべて下に降りてきてるみたいだ。
数は把握できないが、100や200は軽く居るだろうか。
「健ちゃん、やっばいよー」
「うん、これだけ居たらホンマやばいよね」
「ちゃうちゃう、レベル4とか3とかおるよ」
ゴブリンも人間を倒したらレベルが上がるのだろうか?
それとも最初からそんなレベルで湧いてきたのだろうか?
満員電車の中で隣の車両に行くのが困難なように、ゴブリン畑をスキップしながら出て行くのはとても困難である。
オープンな非常階段は諦めて、エレベーターホールの奥の非常階段に向かう。
隙間を開けて覗いてみたが、階段室の中にはもちろんゴブリンなど居なかった。
1階にたどり着きホールを出てエントランスに向かう。
オートロックの大きなガラス戸の前に立つと、普通なら自動ドアとして勝手に開くのに、センサーの光も点かずにドアも開かない。
停電か?
ガラス戸の真ん中に指を突っ込み徐々に開けていく。
指が入れば一気にひらく。
やっとエントランスから出れて、だだっ広く長めの通路を外に向かって歩いていくと、奇声を上げながらゴブリンがこちらに向かって走ってくる。
いきなり見つかった。
数にしたら10体ほどだが、レベル2でどれだけやれるかわからない以上、無理に戦う必要は無い。
「も、戻ろう」
「でも、ここなら広いから思いっきり刀振り回せるやん?」
「それに戻ったところで何も解決せーへんし」
逃げ腰の自分に、1周りも下の娘が戦うことを打診してくる。
「戦闘狂かよっ!ったく(笑)」
「にーしーろーはーとお、じゅういちか」
「うちが5体に健ちゃん6体ねー」
これから死闘を行うのに、なんて無邪気に笑うんだろうか
「よ~っしゃー」
青龍刀を抜き、すり足で近づいていく。
横から美咲が飛び出していく。
「おいっー 突っ込みすぎじゃー」
慌ててこちらも前に突っ込んでいく。
突っ込みすぎの美咲を横目で見ながら対峙する。
しかし美咲は素晴らしい動きをする。
側転から、真上くらいに飛び上がり身体を高速回転させて蹴りを入れる。
2体のゴブリンが吹っ飛んでいく。
俗にいう旋風脚だが、美咲のスキルは扇風脚だ。
着地と同時に後ろ回し蹴りをゴブリンの顔面に見舞うと、その反動を利用して隣のゴブリンに踵落としを食らわせた。
あまりの事に一瞬我を忘れて見入ったが、もう目の前にゴブリンは居た。
柄を両手で握り刀を振り上げ、右肩から左ひざに拳が向かうように刀を振り下ろす。
袈裟斬り。
目の前のゴブリンが血しぶきを噴き上げて絶命する。
返す刀で、突っ込んできた2体を横薙ぎで切り裂く。
1体目に深く入り過ぎたため2体目に与えたダメージは小さかった。
美咲に向かうゴブリンは金属バットを振り回し奇声を上げる。
それを華麗にバク転で躱し、次には前方に飛び上がり金属バットゴブリンを通り越して向こう側で前転して立ち上がる。
ジャキンッ
甲高い金属音がして籠手から爪が飛び出す。
金属バットを振りまわしていたゴブリンの背後から右半身で飛び掛かり、身体を翻し勢いを付けて後頭部に爪を突き刺し、抉る。
ゴブリンは力なく崩れ落ちていく。
美咲はそのまま倒れこんだゴブリンに向かい、飛び込み前転でバットを拾いながらもう一回転してバットを奥に放り投げる。
他のゴブリンの武器にならないように。
体制を整えてゴブリン達の方に向き直り、左手を床に着き右足を後ろに引き低い姿勢で身構える。
致命傷を与えられなかったゴブリンにはすぐに突きを入れて倒す。
美咲の動きが視界に入るが、それを気にしていてはこちらが危ない。
武器の殺傷範囲が広い刀と手包丁じゃ余程の事がない限り打ち負けることは無いが油断と慢心は禁物だ。
それでもなお向かってくるゴブリンに、袈裟懸け、横薙ぎ、カチ上げ、一刀両断と次々に刀を振り回す。
切っ先だけでゴブリンのHPを削っていく。
しばらくして3体のゴブリンが朽ちていった。
(ヒュン)
「フゥーハァハァ 手伝おうかー? フゥ~」
先に倒し終わったので調子に乗って声を掛けた。
「爺ぃは、一仕事したら、その辺で、ハァ やすんどけー、フゥー」
ニヤリと笑いそう言うと、美咲はゴブリンの腰くらいの高さの低空飛行でジャンプする。
右腕を伸ばしゴブリンの腹に爪を突き刺し、左に強く引くとゴブリンの臓物が飛び出てくる。
そのままの勢いで切り裂いたゴブリンを蹴飛ばし、横で刃物を振り上げてるゴブリンの顎に爪を引っかけて切り上げる。
大量の血が美咲に降り注ぎ、ゴブリンはそのまま後ろに倒れこんだ。
「フゥしんどー」
「お互い無傷で勝てたなぁ」
「服が血まみれやー」
「やっぱメイちゃんは頼りになるわ~」
籠手のメイデンクローをメイちゃんと呼ぶ。
一息ついてエントランスに戻りガラス戸をオイショオイショと閉めた。
「レベルあがったな」
「うん」
「ちょっと休憩」
バッグからタオルを出し、美咲の髪を拭いてあげる。
自分でもタオルを出し、手や顔を拭いている。
「この帽子、お気に入りやったのにこんなに血まみれじゃもう被れないね」
「しっかし美咲ちゃん、すごいなぁ」
「動きが尋常じゃなかったわ」
「小中高と体操やってて、高校じゃ新体操も掛け持ちでやっててん」
「高3の終わり頃からパルクールもやってるからあんなん出来たんやと思う」
「それにしても凄すぎるわ。映画見とうみたいやった」
「えへへへへ」
「でも卒業して生活が変わったから、身体動かしたの久しぶりで息切れた」
「打撃も強かったなー」
「中3まで空手もやっててんよ。」
「そうなんや」
「高校入ってクラブが忙し過ぎて辞めちゃったけどね。だから初段止まり」
「俺は剣道とバスケやなー。剣道は初段の昇段試験に一回落ちて挫折したから美咲ちゃんの方が偉いね」
「剣道よりもチャンバラの方が得意やけど(笑)」
「め~ん とか言わんかったねー」
「普通言わんわ」
他愛ない会話が何故か心地よい。
この階段は4階までしかなく、そこからはエレベーターか、防火扉の非常階段を降りていく。
4階南側のエントランスからも出れるが、出た先の公園にゴブリンが多数いたのを、自分の部屋のベランダから見ているからだ。
6階辺りで下を見やると、結構な数のゴブリンが見て取れる。
「なぁ結構おるぞー」
「カッコいいとこ見せてよー」
「マジで死ぬわ!」
上の方に居たゴブリンはほぼすべて下に降りてきてるみたいだ。
数は把握できないが、100や200は軽く居るだろうか。
「健ちゃん、やっばいよー」
「うん、これだけ居たらホンマやばいよね」
「ちゃうちゃう、レベル4とか3とかおるよ」
ゴブリンも人間を倒したらレベルが上がるのだろうか?
それとも最初からそんなレベルで湧いてきたのだろうか?
満員電車の中で隣の車両に行くのが困難なように、ゴブリン畑をスキップしながら出て行くのはとても困難である。
オープンな非常階段は諦めて、エレベーターホールの奥の非常階段に向かう。
隙間を開けて覗いてみたが、階段室の中にはもちろんゴブリンなど居なかった。
1階にたどり着きホールを出てエントランスに向かう。
オートロックの大きなガラス戸の前に立つと、普通なら自動ドアとして勝手に開くのに、センサーの光も点かずにドアも開かない。
停電か?
ガラス戸の真ん中に指を突っ込み徐々に開けていく。
指が入れば一気にひらく。
やっとエントランスから出れて、だだっ広く長めの通路を外に向かって歩いていくと、奇声を上げながらゴブリンがこちらに向かって走ってくる。
いきなり見つかった。
数にしたら10体ほどだが、レベル2でどれだけやれるかわからない以上、無理に戦う必要は無い。
「も、戻ろう」
「でも、ここなら広いから思いっきり刀振り回せるやん?」
「それに戻ったところで何も解決せーへんし」
逃げ腰の自分に、1周りも下の娘が戦うことを打診してくる。
「戦闘狂かよっ!ったく(笑)」
「にーしーろーはーとお、じゅういちか」
「うちが5体に健ちゃん6体ねー」
これから死闘を行うのに、なんて無邪気に笑うんだろうか
「よ~っしゃー」
青龍刀を抜き、すり足で近づいていく。
横から美咲が飛び出していく。
「おいっー 突っ込みすぎじゃー」
慌ててこちらも前に突っ込んでいく。
突っ込みすぎの美咲を横目で見ながら対峙する。
しかし美咲は素晴らしい動きをする。
側転から、真上くらいに飛び上がり身体を高速回転させて蹴りを入れる。
2体のゴブリンが吹っ飛んでいく。
俗にいう旋風脚だが、美咲のスキルは扇風脚だ。
着地と同時に後ろ回し蹴りをゴブリンの顔面に見舞うと、その反動を利用して隣のゴブリンに踵落としを食らわせた。
あまりの事に一瞬我を忘れて見入ったが、もう目の前にゴブリンは居た。
柄を両手で握り刀を振り上げ、右肩から左ひざに拳が向かうように刀を振り下ろす。
袈裟斬り。
目の前のゴブリンが血しぶきを噴き上げて絶命する。
返す刀で、突っ込んできた2体を横薙ぎで切り裂く。
1体目に深く入り過ぎたため2体目に与えたダメージは小さかった。
美咲に向かうゴブリンは金属バットを振り回し奇声を上げる。
それを華麗にバク転で躱し、次には前方に飛び上がり金属バットゴブリンを通り越して向こう側で前転して立ち上がる。
ジャキンッ
甲高い金属音がして籠手から爪が飛び出す。
金属バットを振りまわしていたゴブリンの背後から右半身で飛び掛かり、身体を翻し勢いを付けて後頭部に爪を突き刺し、抉る。
ゴブリンは力なく崩れ落ちていく。
美咲はそのまま倒れこんだゴブリンに向かい、飛び込み前転でバットを拾いながらもう一回転してバットを奥に放り投げる。
他のゴブリンの武器にならないように。
体制を整えてゴブリン達の方に向き直り、左手を床に着き右足を後ろに引き低い姿勢で身構える。
致命傷を与えられなかったゴブリンにはすぐに突きを入れて倒す。
美咲の動きが視界に入るが、それを気にしていてはこちらが危ない。
武器の殺傷範囲が広い刀と手包丁じゃ余程の事がない限り打ち負けることは無いが油断と慢心は禁物だ。
それでもなお向かってくるゴブリンに、袈裟懸け、横薙ぎ、カチ上げ、一刀両断と次々に刀を振り回す。
切っ先だけでゴブリンのHPを削っていく。
しばらくして3体のゴブリンが朽ちていった。
(ヒュン)
「フゥーハァハァ 手伝おうかー? フゥ~」
先に倒し終わったので調子に乗って声を掛けた。
「爺ぃは、一仕事したら、その辺で、ハァ やすんどけー、フゥー」
ニヤリと笑いそう言うと、美咲はゴブリンの腰くらいの高さの低空飛行でジャンプする。
右腕を伸ばしゴブリンの腹に爪を突き刺し、左に強く引くとゴブリンの臓物が飛び出てくる。
そのままの勢いで切り裂いたゴブリンを蹴飛ばし、横で刃物を振り上げてるゴブリンの顎に爪を引っかけて切り上げる。
大量の血が美咲に降り注ぎ、ゴブリンはそのまま後ろに倒れこんだ。
「フゥしんどー」
「お互い無傷で勝てたなぁ」
「服が血まみれやー」
「やっぱメイちゃんは頼りになるわ~」
籠手のメイデンクローをメイちゃんと呼ぶ。
一息ついてエントランスに戻りガラス戸をオイショオイショと閉めた。
「レベルあがったな」
「うん」
「ちょっと休憩」
バッグからタオルを出し、美咲の髪を拭いてあげる。
自分でもタオルを出し、手や顔を拭いている。
「この帽子、お気に入りやったのにこんなに血まみれじゃもう被れないね」
「しっかし美咲ちゃん、すごいなぁ」
「動きが尋常じゃなかったわ」
「小中高と体操やってて、高校じゃ新体操も掛け持ちでやっててん」
「高3の終わり頃からパルクールもやってるからあんなん出来たんやと思う」
「それにしても凄すぎるわ。映画見とうみたいやった」
「えへへへへ」
「でも卒業して生活が変わったから、身体動かしたの久しぶりで息切れた」
「打撃も強かったなー」
「中3まで空手もやっててんよ。」
「そうなんや」
「高校入ってクラブが忙し過ぎて辞めちゃったけどね。だから初段止まり」
「俺は剣道とバスケやなー。剣道は初段の昇段試験に一回落ちて挫折したから美咲ちゃんの方が偉いね」
「剣道よりもチャンバラの方が得意やけど(笑)」
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他愛ない会話が何故か心地よい。
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