やさしいおにいさん

くものらくえん

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やさしいおにいさん

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毎日挨拶する近所のおにいさんがいる。

「あっ…こんにちは!」

「…こんにちは。」

会釈をして挨拶するだけなんだけど、なんだか気になる人だ。

ある日、俺は深夜にコンビニに言った。

「夜中のカップ麺が食いたいよ…」

すると、後ろから足音が近づいてくる。
深夜2時48分。人影は、それだけ。

「ねぇ。」 

「ひぇ…」

声をかけられて咄嗟に小さな悲鳴をあげる。こわい。

「きみ、いつもの子?こんな暗い時間になんで歩いてるの?」

その聞き覚えのある声に、安堵する。

「…っあ!近所のおにいさん!?…はぁ~びっくりしましたよ…」

バクバクなる心臓をおさえながら、ふつうの表情をつくる。

「ごめんごめん、でも夜遅くは危ないし、怪しい人がいるかもだし、俺が送るよ。」

「ありがとうございます…うーん、迷惑かけるのは嫌だけど、ひとりじゃ怖いのでお言葉に甘えます!」

優しいおにいさんだし、いつも挨拶してくれるから大丈夫だよな。

「うん、そうだね。じゃあ、行こうか。」

「はいっ!」

2人分の足音。
優しいおにいさんがいて安心している彼のとなりには、 優しさだけじゃない、黒い瞳のおにいさんがいた。

「…ふふ、俺が怪しい人だってわからないのはダメな子だな…翔くん…♡」

そうして、2人は深夜の街から消えた。
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