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(36)皆にお返事

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誰の気配も感じないコンピュータルームで1人になった私は、追加分を打ち込んだ。

☆ボス(=トモこと、福山友明 7/27生まれ)
福岡(医師)→シンガポール→パース(オーストラリア)

 『この私が、ボスだ。
ボス命令だ!誰にも文句は言わせない。
※ヨウイチ→悪いが、私の右腕はすでに居る。ラーメン屋の件は応相談だ。
※サトル→優介の事は頼んだ。よろしく。
※マサ→お前は大学時代から頑張り屋だったからな。え…辞めるのか、もったいない!そうだな、お前なら引く手あまただろうな。GPドクでも良いし、考えとくよ。
※ユタカ→多忙だろうが、無理せずやってくれ。
※ユウマ→サンキュ!…お前、手が早いんだな(^^;; )ユウマ家に幸多かれ!!
※タカ→スペシャルの方へ言ってくれ。メスオペは、クリニックには必要ない。
※ジュンヤ→モデルも芸能人も華の時期は短いからな。自分のやりたい事をやれば良いよ。
※カズキ→私も、シンガポールで死んだ。声が出なくて苦しかっただろうが、でも出るようになって良かったな。私の左目は治らないが、そう言ってくれると嬉しいよ。ありがとう。
※ワン→私は不死身か?でも人間は…、いつ、どうなるか分からないものだ。香港に戻って跡を継ぐ時は、いつになるのかな?でも、表と裏の仕事…どっちを継ぐんだ?

  お前ら、死ぬなよ! 生きろ!!!

※ヒロトさん→不器用で天然でおちゃらけなマジメドクター。
ありがとう。私には、貴方の存在が一番の薬だよ。あの時、シンガポールで確信した。

 ねぇ、博人さん。
  Hand in hand with me! 告白するよ。
   側に居て。
     これからも・・・、いつまでも with together。』


 「ユタカー!!」
呼ぶと、すぐにやってきた。
 「よろしく」
ユタカは、私の打ち込んだ画面に目を向けると、そのまま止まってる。
 
 「どした?」
そういうと、ユタカは抱きついてきた。
泣いてるのか、この男は…。
 「珍しいな。お前が泣くなんて…」

ユタカは嗚咽しながら言ってくる。
 「だって…、 だって…、 」

ひとしきり泣いた後、私の顔を覗き込んで言ってきた。

 「これは、データバンクだ。メールとかチャットのつもりで返事を書くな!」
知ってるくせに、このまま保存するんだぞ。
睨んでるつもりでいるようだが、目はニヤついてる。


おっと…。
 「そっちかよ、感動して泣いてるのかと思ってしまったではないか。紛らわしい…」
とユタカに言ったら、
 「こんな風に書くからだっ!」と、返されてしまった。


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