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番外編『姫君の想い人』【★★★】
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カイセ国での騒動を経て、トルマン王国に戻った第四王女、ロザーナは、自国に戻るなり自室に引きこもった。周りの者は彼女が大きな失恋をし、大層ショックだったのだろうと推察したが、ある一人の人物だけは彼女の本質を見抜いていた。
「ロザーナ様、いい加減にしてください」
「ルオレ! 勝手に入ってこないでったら!」
いくらロザーナが部屋に鍵をかけようと、この側近であるルオレには通用しない。何故なら彼はトルマン国王から直々に、ロザーナの部屋の鍵を渡されているからだ。
部屋の中に連れ込んだ従者を誘惑していたロザーナは、脱ぎかけた寝間着を直す。一方、組み敷かれた男は、呆けた様子でルオレを見上げていた。恐らくロザーナに薬を使われたのだろう。
「早く持ち場へ戻れ」
パン、と大きく柏手を打つと、男はハッと我に返り、慌てて部屋を出ていった。ロザーナはその姿を見送り、ベッドに身体を横たえながら溜め息を吐いた。
「貴方は私の邪魔しかしないのね。カイセ国王に告げ口したのも、どうせ貴方なんでしょう?」
「無謀なことをしているのは貴女でしょう。私は貴女に仕える者として、貴女の暴走を止める責任があります」
淡々と述べるルオレに、ロザーナはカチンとくる。
ルオレはロザーナの乳母の子であり、この二人は幼い頃からまるで兄妹のように一緒に育った仲だった。だからこそ、お互いに容赦がない。
「だいたい、陛下に許しも得ずカイセ国へ出向き、あろうことか許嫁だと名乗るなど、無謀にも程がありましょう」
「嘘は吐いてないじゃない!」
確かに縁談話はあった。だが、喜んだロザーナの気持ちを無視して、いつの間にやら破談になっていたのだ。
「カイセ国なら贅沢な暮らしは約束されてるし、国王陛下も若くて美男子だし、言うことなかったのに。それをあんな、呪われた姫にって……思っちゃいけない?」
一年に一度の舞踏会で何度か見かけたユリウスを、いいなと思ったのは嘘ではない。ただ、それが恋心だったのか、ロザーナにはもう自信がなかった。
それ程までに強烈に胸に突き刺さったのだ。互いに信じ、愛し、呪いまでも乗り越えた恋の姿が。
だからもう、ユリウスに恋をしていたかと問われると自信を持って頷けなくなっていた。
「ただ、悪いことしたなって、反省はしてるのよ。特にあのお二人には。でも、恋だの愛だの、私には無縁すぎて分からないわ」
「……分からない?」
捲し立てるロザーナに、ルオレの眉がピクリと動く。ベッドに仰向けに寝そべっていたロザーナは、いきなり目の前に現れたルオレの顔に目を丸くした。
「ルオ……んぅっ!」
前触れもなく奪われた唇に、ロザーナは混乱する。ルオレを引き剥がそうとするも、彼女の両手は頭の上でまとめてベッドに縫い止められ、身動きがとれなかった。
激しく奪われた唇が、徐々に甘く優しいものに変わる。慈しむように触れる唇に、ロザーナの胸が高鳴った。
「……貴女はいつもそうだ」
「え……? あっ」
苦々しく呟いたルオレは、ロザーナの寝間着をずらすと胸の膨らみに顔を埋めた。小麦色の艶やかな肌に唇を寄せ、強く吸い付く。
目立ちはしないが、ロザーナの胸元に紅く小さな花が咲く。自分が咲かせた花を指でなぞり、ルオレは溜め息を吐いた。
「貴女はいつも余所見ばかりする。その度に私は……」
胸元から這い上ってきた指先がロザーナの唇をなぞる。その艶かしい動きに、ロザーナは自然と口を開いていた。
「ルオレ……んっ」
また唇が重なり合う。啄むような口付けに思わず彼の唇を追うと、ロザーナの口内に舌が差し入れられた。
全てを食らい尽くさんばかりに深くなる口付けに、ロザーナの思考は甘く蕩けていった。そんな中、硬い感触が下腹部にあることに気付く。
「それとも、気付いていながら知らぬふりをしておいでなのか?」
「あっ……待って……っ」
間近にあるルオレの熱のこもった眼差しに、心臓がうるさいくらいに鳴っている。
「ずっと身分の差が壁となり、貴女に触れることさえ躊躇っていた……でも、もう我慢はしない」
頬に触れたルオレの指先が微かに震えていた。
「やっと貴女に言える……私の妻になっていただけませんか?」
「ルオレ……本当に……?」
戸惑いを隠せないロザーナに、ルオレは微笑んだ。その表情に、ロザーナは幼い頃から知る彼が、一人の男として成長していたことを知った。
「ようやく、陛下からお許しをいただきました。身分としては、王子より劣りますが……公爵夫人ではいけませんか?」
ずっと側で支えてくれていた人。彼女のわがままに付き合いもし、時に叱りつける唯一の人物は、ロザーナにとってかけがえのない存在だった。
ロザーナは返事をする代わりに、身体を起こして彼の唇を優しく奪った。
* * *
二人分の重みを受け、ベッドが軋む。仰向けのまま足を左右に開かされたにロザーナは、生まれたままの姿を晒し、喘いでいた。
「あっ、あっ……吸っちゃ、ダメぇ……っ」
「お嫌ですか? ここはこんなに蕩けて、私を誘っておいでですよ」
足の間に身体を割り込ませ、ロザーナの蜜を啜っていたルオレは、彼女のナカへゆっくりと指を差し入れる。二本の指を飲み込んだ彼女のナカを解すように、バラバラに動かすと、ロザーナの腰が艶かしく揺れた。
「蜜がどんどん溢れて……こうして、数多の男どもを誘っていたのですか?」
「あっ、ちが……っ」
引き抜いた指についた蜜を舐めとり、ルオレは自らも生まれたままの姿になった。思いの外、ガッチリとした身体つきに、ロザーナの胸が甘くときめく。
「今まで、貴女が他の男に迫っても気にしないようにしていましたが……やはり、気分のいいものではありませんでした」
「ルオレ……」
「当然でしょう。恋慕う女性が、他の男に良いようにされているなど……気が狂いそうでした」
十分に潤んだロザーナの花びらに、ルオレの先端が擦り付けられる。馴染ませるように蜜を絡ませ、入口に宛がわれると、ロザーナは緊張してしまった。
「待って、ルオレ……っ」
「待たない。もう、待てません……貴女を、私のものに……っ」
ズブリと音を立て、ルオレの先端が挿入ってくる。その熱さと圧迫感に、ロザーナは仰け反り一瞬息が出来なくなった。
「あっ……やぁっ」
「くぅ……っ、ロザーナ……っ」
ズブズブと、浅く抽出を繰り返しながらルオレは奥を目指して進む。そうして最奥に到達し、彼はようやく異変に気付いた。
「ロザーナ……まさか……っ」
「んぁ……見な、いで……」
結合部から滲み出た赤い、ハジメテの証。驚くルオレを見上げるロザーナの目には、涙が浮かんでいた。
「貴方が、言ったから……ハジメテは、好きな人と、って……」
それは、ロザーナが性に興味を示し出した頃。彼女が最初に誘惑したのが、ルオレだった。しかし、ルオレには身分の差を理由に断られ、同時に自分を大切にしろと諭された。
「んっ、だから……誘惑しても、口とか胸でしてあげただけで、最後までは……きゃっ」
「口とか胸で……?」
ぐるりと身体を反転させられ、両胸を後ろから鷲掴みにされる。突き刺さったルオレのモノがさらに奥に到達し、ロザーナは悲鳴を上げた。
「あぁんっ……ダメぇ……っ」
「貴女の口と胸を汚した輩を、私は葬ってやりたい……」
耳元で囁かれ、ロザーナは身体が痺れるのを感じた。それは同時にナカにいるルオレをキツく締め上げ、彼に快感を与える。
「ルオレが、いつも、止めにくるから……んっ、いつも途中だったものっ」
「私が止めに入らなければ良かったと?」
最奥に先端を押し付けられ、胸の頂を摘み上げられる。甘い吐息を吐きながら、ロザーナは言えなかった想いを口にした。
「ちがっ……ずっと、ルオレが欲しかったの……いつも、相手がルオレだったらって……でも、ああっ」
「あの男どもは、私の代わりだったと……?」
ロザーナは動きを止めたルオレに、一旦彼から離れる。そして戸惑う彼を押し倒し、見つめ合いながら彼のモノをゆっくりとナカへと飲み込んだ。
「んっ、そうよ……ずっと、好きだったのだもの。あっ……私が今、どんなに幸せか……分かる?」
「あぁ……ロザーナ……っ」
奥まで飲み込んだルオレを、ゆっくりと馴染ませるように腰を前後に揺らす。甘い刺激にロザーナは腰が跳ねて、だんだんと上下に出し入れを始めた。
「あっあっ……ルオレっ」
「愛しいロザーナ……美しいよ……っ」
艶かしく自分の上で腰を揺らすロザーナに、ルオレは堪らず下から腰を打ち付け始めた。すると一段と甘い声を上げたロザーナは、恍惚の表情を浮かべ、ルオレに抱き付いた。
「あぁんっ……もっ……はぁあんっ!」
「ロザーナ……っ」
同時に昇り詰め、ルオレは彼女のナカに自身の欲望を放った。注ぎ込まれた熱いものを受け止め、ロザーナはビクビクと震えながら彼の唇を奪う。抱き合ったまま、一頻り唇を貪り合った二人は笑いあった。
この翌日、ルオレの爵位の授与と、ロザーナ姫との婚約が発表され国民の度肝を抜いた。しかし、すぐにそれは祝福に変り、数ヵ月後に行われた二人の婚儀は盛大なものとなった。
愛を求め、さ迷っていた姫は、一途に彼女を愛していた従者によって愛を得た。この二人が互いに初めて恋慕った想い人であったと知るのは、まだ少し未来のことである。
「ロザーナ様、いい加減にしてください」
「ルオレ! 勝手に入ってこないでったら!」
いくらロザーナが部屋に鍵をかけようと、この側近であるルオレには通用しない。何故なら彼はトルマン国王から直々に、ロザーナの部屋の鍵を渡されているからだ。
部屋の中に連れ込んだ従者を誘惑していたロザーナは、脱ぎかけた寝間着を直す。一方、組み敷かれた男は、呆けた様子でルオレを見上げていた。恐らくロザーナに薬を使われたのだろう。
「早く持ち場へ戻れ」
パン、と大きく柏手を打つと、男はハッと我に返り、慌てて部屋を出ていった。ロザーナはその姿を見送り、ベッドに身体を横たえながら溜め息を吐いた。
「貴方は私の邪魔しかしないのね。カイセ国王に告げ口したのも、どうせ貴方なんでしょう?」
「無謀なことをしているのは貴女でしょう。私は貴女に仕える者として、貴女の暴走を止める責任があります」
淡々と述べるルオレに、ロザーナはカチンとくる。
ルオレはロザーナの乳母の子であり、この二人は幼い頃からまるで兄妹のように一緒に育った仲だった。だからこそ、お互いに容赦がない。
「だいたい、陛下に許しも得ずカイセ国へ出向き、あろうことか許嫁だと名乗るなど、無謀にも程がありましょう」
「嘘は吐いてないじゃない!」
確かに縁談話はあった。だが、喜んだロザーナの気持ちを無視して、いつの間にやら破談になっていたのだ。
「カイセ国なら贅沢な暮らしは約束されてるし、国王陛下も若くて美男子だし、言うことなかったのに。それをあんな、呪われた姫にって……思っちゃいけない?」
一年に一度の舞踏会で何度か見かけたユリウスを、いいなと思ったのは嘘ではない。ただ、それが恋心だったのか、ロザーナにはもう自信がなかった。
それ程までに強烈に胸に突き刺さったのだ。互いに信じ、愛し、呪いまでも乗り越えた恋の姿が。
だからもう、ユリウスに恋をしていたかと問われると自信を持って頷けなくなっていた。
「ただ、悪いことしたなって、反省はしてるのよ。特にあのお二人には。でも、恋だの愛だの、私には無縁すぎて分からないわ」
「……分からない?」
捲し立てるロザーナに、ルオレの眉がピクリと動く。ベッドに仰向けに寝そべっていたロザーナは、いきなり目の前に現れたルオレの顔に目を丸くした。
「ルオ……んぅっ!」
前触れもなく奪われた唇に、ロザーナは混乱する。ルオレを引き剥がそうとするも、彼女の両手は頭の上でまとめてベッドに縫い止められ、身動きがとれなかった。
激しく奪われた唇が、徐々に甘く優しいものに変わる。慈しむように触れる唇に、ロザーナの胸が高鳴った。
「……貴女はいつもそうだ」
「え……? あっ」
苦々しく呟いたルオレは、ロザーナの寝間着をずらすと胸の膨らみに顔を埋めた。小麦色の艶やかな肌に唇を寄せ、強く吸い付く。
目立ちはしないが、ロザーナの胸元に紅く小さな花が咲く。自分が咲かせた花を指でなぞり、ルオレは溜め息を吐いた。
「貴女はいつも余所見ばかりする。その度に私は……」
胸元から這い上ってきた指先がロザーナの唇をなぞる。その艶かしい動きに、ロザーナは自然と口を開いていた。
「ルオレ……んっ」
また唇が重なり合う。啄むような口付けに思わず彼の唇を追うと、ロザーナの口内に舌が差し入れられた。
全てを食らい尽くさんばかりに深くなる口付けに、ロザーナの思考は甘く蕩けていった。そんな中、硬い感触が下腹部にあることに気付く。
「それとも、気付いていながら知らぬふりをしておいでなのか?」
「あっ……待って……っ」
間近にあるルオレの熱のこもった眼差しに、心臓がうるさいくらいに鳴っている。
「ずっと身分の差が壁となり、貴女に触れることさえ躊躇っていた……でも、もう我慢はしない」
頬に触れたルオレの指先が微かに震えていた。
「やっと貴女に言える……私の妻になっていただけませんか?」
「ルオレ……本当に……?」
戸惑いを隠せないロザーナに、ルオレは微笑んだ。その表情に、ロザーナは幼い頃から知る彼が、一人の男として成長していたことを知った。
「ようやく、陛下からお許しをいただきました。身分としては、王子より劣りますが……公爵夫人ではいけませんか?」
ずっと側で支えてくれていた人。彼女のわがままに付き合いもし、時に叱りつける唯一の人物は、ロザーナにとってかけがえのない存在だった。
ロザーナは返事をする代わりに、身体を起こして彼の唇を優しく奪った。
* * *
二人分の重みを受け、ベッドが軋む。仰向けのまま足を左右に開かされたにロザーナは、生まれたままの姿を晒し、喘いでいた。
「あっ、あっ……吸っちゃ、ダメぇ……っ」
「お嫌ですか? ここはこんなに蕩けて、私を誘っておいでですよ」
足の間に身体を割り込ませ、ロザーナの蜜を啜っていたルオレは、彼女のナカへゆっくりと指を差し入れる。二本の指を飲み込んだ彼女のナカを解すように、バラバラに動かすと、ロザーナの腰が艶かしく揺れた。
「蜜がどんどん溢れて……こうして、数多の男どもを誘っていたのですか?」
「あっ、ちが……っ」
引き抜いた指についた蜜を舐めとり、ルオレは自らも生まれたままの姿になった。思いの外、ガッチリとした身体つきに、ロザーナの胸が甘くときめく。
「今まで、貴女が他の男に迫っても気にしないようにしていましたが……やはり、気分のいいものではありませんでした」
「ルオレ……」
「当然でしょう。恋慕う女性が、他の男に良いようにされているなど……気が狂いそうでした」
十分に潤んだロザーナの花びらに、ルオレの先端が擦り付けられる。馴染ませるように蜜を絡ませ、入口に宛がわれると、ロザーナは緊張してしまった。
「待って、ルオレ……っ」
「待たない。もう、待てません……貴女を、私のものに……っ」
ズブリと音を立て、ルオレの先端が挿入ってくる。その熱さと圧迫感に、ロザーナは仰け反り一瞬息が出来なくなった。
「あっ……やぁっ」
「くぅ……っ、ロザーナ……っ」
ズブズブと、浅く抽出を繰り返しながらルオレは奥を目指して進む。そうして最奥に到達し、彼はようやく異変に気付いた。
「ロザーナ……まさか……っ」
「んぁ……見な、いで……」
結合部から滲み出た赤い、ハジメテの証。驚くルオレを見上げるロザーナの目には、涙が浮かんでいた。
「貴方が、言ったから……ハジメテは、好きな人と、って……」
それは、ロザーナが性に興味を示し出した頃。彼女が最初に誘惑したのが、ルオレだった。しかし、ルオレには身分の差を理由に断られ、同時に自分を大切にしろと諭された。
「んっ、だから……誘惑しても、口とか胸でしてあげただけで、最後までは……きゃっ」
「口とか胸で……?」
ぐるりと身体を反転させられ、両胸を後ろから鷲掴みにされる。突き刺さったルオレのモノがさらに奥に到達し、ロザーナは悲鳴を上げた。
「あぁんっ……ダメぇ……っ」
「貴女の口と胸を汚した輩を、私は葬ってやりたい……」
耳元で囁かれ、ロザーナは身体が痺れるのを感じた。それは同時にナカにいるルオレをキツく締め上げ、彼に快感を与える。
「ルオレが、いつも、止めにくるから……んっ、いつも途中だったものっ」
「私が止めに入らなければ良かったと?」
最奥に先端を押し付けられ、胸の頂を摘み上げられる。甘い吐息を吐きながら、ロザーナは言えなかった想いを口にした。
「ちがっ……ずっと、ルオレが欲しかったの……いつも、相手がルオレだったらって……でも、ああっ」
「あの男どもは、私の代わりだったと……?」
ロザーナは動きを止めたルオレに、一旦彼から離れる。そして戸惑う彼を押し倒し、見つめ合いながら彼のモノをゆっくりとナカへと飲み込んだ。
「んっ、そうよ……ずっと、好きだったのだもの。あっ……私が今、どんなに幸せか……分かる?」
「あぁ……ロザーナ……っ」
奥まで飲み込んだルオレを、ゆっくりと馴染ませるように腰を前後に揺らす。甘い刺激にロザーナは腰が跳ねて、だんだんと上下に出し入れを始めた。
「あっあっ……ルオレっ」
「愛しいロザーナ……美しいよ……っ」
艶かしく自分の上で腰を揺らすロザーナに、ルオレは堪らず下から腰を打ち付け始めた。すると一段と甘い声を上げたロザーナは、恍惚の表情を浮かべ、ルオレに抱き付いた。
「あぁんっ……もっ……はぁあんっ!」
「ロザーナ……っ」
同時に昇り詰め、ルオレは彼女のナカに自身の欲望を放った。注ぎ込まれた熱いものを受け止め、ロザーナはビクビクと震えながら彼の唇を奪う。抱き合ったまま、一頻り唇を貪り合った二人は笑いあった。
この翌日、ルオレの爵位の授与と、ロザーナ姫との婚約が発表され国民の度肝を抜いた。しかし、すぐにそれは祝福に変り、数ヵ月後に行われた二人の婚儀は盛大なものとなった。
愛を求め、さ迷っていた姫は、一途に彼女を愛していた従者によって愛を得た。この二人が互いに初めて恋慕った想い人であったと知るのは、まだ少し未来のことである。
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