人外さんと恋をする〜狼さんは怖くない〜

鈴屋埜猫

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「そういえば、ロアナさんも月に一度来てたけど、結婚したから落ち着いたって……」
「ああ、彼女はオークだったな。獣人以外の亜人種は番うことで落ち着くケースが多い」
「獣人は違うんですか?」
「パートナーがいれば少しは症状は落ち着くが、定期的に発情期は迎える」

 メイベルが知り合った亜人はまだ数える程しかいない。その中で獣人はネリスとマリリン、そしてクロードの三人だけ。一か月に一度、定期的に発情期を迎えるのは今のところ猫の獣人であるネリスだけだ。ネリスも彼氏ができれば少し楽になるということだろうか。

 ただ、ネリスと同じ猫の獣人であるマリリンが発情期に入ったと聞いたことはないし、まだ知り合って半年だがクロードにもその兆候は見て取れない。二人ともメイベルよりも歳は上だから、成人していないとは考えにくい。

「俺や宿屋の店主は、特定の相手にのみ反応するタイプだ」

 メイベルの疑問を察したのか、クロードは口元に手をやり、少し言いにくそうに教えてくれた。それまでズケズケと、だいぶデリケートなことにまで突っ込んだことにメイベルはようやく気付く。

「すみません、私、デリカシーなさすぎ……」
「いや、世話になってるんだからもっと早く話しておくべきだった。こちらこそ、すまない」
「いえ、そんなっ」

 途端に気まずい空気が流れる。今が夜で逆に良かったかもしれない。この暗がりでは真っ赤になった顔を、彼に見られる心配はないだろう。
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