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運命とは

妖精王

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妖精達との約束の日

クレメンテとシャルドネード マリーナを連れて 泉へと転移した

今回は妖精達からの要望を聞く事になる

だから 可否を判断してもらう為 シャルドネードも連れてきた

勝手にOKして 後からそれは無理と言われたら 又交渉に来なくちゃいけなくなるからね

前回のは 事前説明って所かな

辺りが薄闇に包まれ始め ぽつぽつと 泉の中から 光が浮かび上がってきた

前回も見たけど 幻想的でとても綺麗

 「こんばんは」

 「こ ん ば ん は ?」

あれっ 夜の挨拶 しないのかな?

クレメンテ達を見てみたら 少し首を傾げていた

・・・そういえば おはよう以外 挨拶した事ないかも

 「私がいた世界の挨拶で 朝はおはよう 昼はこんにちは 夜はこんばんはって 会った時に言うのよ」

 「へ~ じゃあ こんばんはっ」

 「「「「「こんばんは」」」」」

 「ありがとう」

私の世界の挨拶を返してくれた 嬉しいな

 「今日は前来た時 話した事のお返事を聞きにきたの それで 内容が受け入れられるかどうか 判断するのに 魔国の王であるシャルドネードを連れてきたわ」

 「僕達も 連れてきたよ~」

 「王様~」

えっ 妖精王って事?

連れてきたの?

マジで~ 緊張するよ!!

 「クスクス こんばんは」

笑いながら 妖精達の後ろの方から 一際 華やかな顔立ちの美青年が進み出てきた

中世的な顔と声だけど 咄嗟に見てしまった胸のぺったんこ具合で 男性だと判断した

 「こんばんは 来て頂いて嬉しいです ありがとうございます 私は百合愛と申します そして ルーレシア魔国の王 シャルドネード と ここガッレシニア王国の神官長 クレメンテ そして 私の専属メイドのマリーナです 宜しくお願いします」

互いに名乗り合い 挨拶を交わした

全員が座れるように テーブルと椅子を用意し お茶菓子をセットしてから 本題である 魔国の泉の件を話し合った

前回 話した 魔国の今の泉の状態を 私達の方からも妖精王に聞いて貰った

今後 泉の重要性をきちんと文書に残すと共に 国民に周知させ 泉に立ち入らぬよう 厳重に警備し 管理する事を伝えた

妖精達の安全面に関わる事だからね

それに関して 妖精王から その時代の国王 次代を担う王太子 泉の管理者と私と飛沫 私に同行する専属メイド1名だけ 泉の結界の中に入ってもいいと言われた

要するに警備の者も 結界の外を警備しろって事だね

まずは希望通りに 許可された者しか入れないよう 結界を張り直す事にした

 「ではっ ちょっと行って来ます」


転移で移動

まだ 魔国の泉の周りに 作業や警備をしている人達がいたから その人達に伝えて 直ちに離れて貰ってから 泉から10m以内を結界で覆った

エルフと害意のある者を弾く結界と 今回の許可された者しか入れない結界

二重の結界が張られた事となった

これで より安心して貰えるようになったかな

ついでに泉に清浄化をかけてから ガッレシニアの泉に転移で戻った
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