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第二章 王国国立学園入学。
Ep.8.0-② 誤算に次ぐ誤算。-②
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離れないように手を繋ぎ、家族の皆んながいる方へと向かおうとした俺とエレナ様だったが、歩き始めて一秒も経たずに周りを囲われた。
「レイジ様、エレナ王女、この度はご婚約おめでとう御座います。
わたくし、リゼシス家の……」
「わ、わたくしは、ビリャルカ家の……」
え、急になんですか……?
最初に要件言えよ、マジで……。
「レイジ様、お久しぶりですな!
わたくし、レイジ様が小さい頃お会いしたことのある……」
「わたくしも、昔お会いしたことがありますぞ!
いやー、レイジ様も大変大きくなられましたなあ!」
いや、あなた達一体誰ですか?
というか、そもそも本当に会った事あります?
俺、覚えないんですけど……。
「レイジ様、私、レイジ様に一目惚れしてしまいましたわ!
どうか私を……」
「レイジ様!
私、クラファと申しますわ!
よかったら今度うちの屋敷へ……」
嘘っぽい。
そう言えば前世でもこういうのあったなぁ。
これってあれだろ?
嘘告白とかっていう、非モテ隠キャ男子殺戮兵器だろ?
こんな感じで、俺とエレナ様は、たくさんの人々に話し掛けられたり、媚を売られたりとか色々されて揉みくちゃになり、全然前の方に進めなくなってしまった。
はあ、やっぱり人がいっぱいいる所って怖いし疲れるな……。
おえ、気持ち悪い……、もうやだ今すぐ帰りたい……。
そうだ!
陛下にさっきみたいにガツンと言って貰えればこの人達も……!
またさっきみたいに、国王陛下にガツンと言って欲しくて辺りを見回した。
いた。
でも、もう既に貴族達と盛大に飲んでおり、さっきの威厳ある感じとは打って変わって、ベロンベロン酔っ払ってマジで何の役にも立ちそうになかった。
おい!
こういう肝心なところで何やってんだク◯ジジイ!
おっといけない、いけない、ついつい本音が出てしまった……言葉づかいは気をつけないと。
エレナ様もこんな事に巻き込まれるのは、どうやら初めてなようで、相当困惑していたらしく、手を握る強さが強くなった。
まあ、エレナ様って俺の精神年齢とほぼ変わらないんだもんね……そりゃ困惑するよ。
いや待てよ?
俺が十六歳で死んで、プラスこっちで七年だから俺、精神年齢二十三歳なのか?
あ、でも前世で、精神年齢は身体に引っ張られるものだとかどっかで聞いたことある気もするし……。
こんな糞ゲー無理ゲーみたいな状態の現在から逃避するために、俺はしばらくの間どうでもいい事のために頭をフル回転させ続けながら、少しずつ少しずつ家族のいる方へ移動して行くことにした。
そうやって待つことなんと約二十分……。
どうにか家族の皆んながいるところまで来れた。
しかし、家族の皆んなは俺たちがそうだったみたいに、沢山の参加者の人たちに絡まれていて、とても話せる感じじゃなかった。
でも、一人だけ、なんかヤバいオーラを出して周りに人を寄り付かないのがいた……。
俺は出来るだけ明るく話しかけた。
「よ、よお、ルア。
あはは、突然のことで驚いちゃったよ、俺がエレナ様と婚約だなんて……」
ルアは終始笑顔だけど目が笑っていなかった。
怖いです。
許して……。
「へぇ、よかったね、レイジ。
人との約束すっぽかしてそんな尻軽女に行くんだ。
へぇ、おめでたい人間だね、レイジ。
ねぇ、今どんな気持ちなの?
ねぇ?」
おねがいですから、笑顔で人の足を踏みつけるのはやめてくれませんか……ルアさん……。
特にヒール履いてる足なんかで踏まれると、本当にめちゃくちゃ痛いです……。
ちゃんとどうにかしますから……。
「あの一ついいかしら……約束って一体何?
レイジ君は今はもう、一応私の婚約者なんです。
と言うことは、あなたは、これからは私の義妹になると言うこと、つまり私にも関係があると思うのですが」
ッ!
余計な事言うなよ、エレナ様!
面倒なことになるよ……。
逃げようかな……今のうちに……。
そっと逃げようとすると、ルアにまた笑顔で強く足を踏みつけられ、今度はエレナ様にも腕を掴まれた。
あ、終わった……。
タイヘンナコトニナルヨー。
オレモウシラネ!
ルアは笑顔のまま答えた。
「あー、あなたが泥棒猫の尻軽王女様ですか……。
約束って言うのはですね、私とレイジの婚約の事よ。
それなのにあなたは、私のレイジを……。
そもそもあなた別にレイジのこと好きなわけでもないんでしょ?
私に返しなさいよ……」
しゅ、修羅場だ……。
逃げていいかな俺。
ルア怖い……。
***
こんばんは、錦木れるむです。明日を乗り切れば休みですね!頑張りましょう!
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りをよろしくお願いいたします!
「レイジ様、エレナ王女、この度はご婚約おめでとう御座います。
わたくし、リゼシス家の……」
「わ、わたくしは、ビリャルカ家の……」
え、急になんですか……?
最初に要件言えよ、マジで……。
「レイジ様、お久しぶりですな!
わたくし、レイジ様が小さい頃お会いしたことのある……」
「わたくしも、昔お会いしたことがありますぞ!
いやー、レイジ様も大変大きくなられましたなあ!」
いや、あなた達一体誰ですか?
というか、そもそも本当に会った事あります?
俺、覚えないんですけど……。
「レイジ様、私、レイジ様に一目惚れしてしまいましたわ!
どうか私を……」
「レイジ様!
私、クラファと申しますわ!
よかったら今度うちの屋敷へ……」
嘘っぽい。
そう言えば前世でもこういうのあったなぁ。
これってあれだろ?
嘘告白とかっていう、非モテ隠キャ男子殺戮兵器だろ?
こんな感じで、俺とエレナ様は、たくさんの人々に話し掛けられたり、媚を売られたりとか色々されて揉みくちゃになり、全然前の方に進めなくなってしまった。
はあ、やっぱり人がいっぱいいる所って怖いし疲れるな……。
おえ、気持ち悪い……、もうやだ今すぐ帰りたい……。
そうだ!
陛下にさっきみたいにガツンと言って貰えればこの人達も……!
またさっきみたいに、国王陛下にガツンと言って欲しくて辺りを見回した。
いた。
でも、もう既に貴族達と盛大に飲んでおり、さっきの威厳ある感じとは打って変わって、ベロンベロン酔っ払ってマジで何の役にも立ちそうになかった。
おい!
こういう肝心なところで何やってんだク◯ジジイ!
おっといけない、いけない、ついつい本音が出てしまった……言葉づかいは気をつけないと。
エレナ様もこんな事に巻き込まれるのは、どうやら初めてなようで、相当困惑していたらしく、手を握る強さが強くなった。
まあ、エレナ様って俺の精神年齢とほぼ変わらないんだもんね……そりゃ困惑するよ。
いや待てよ?
俺が十六歳で死んで、プラスこっちで七年だから俺、精神年齢二十三歳なのか?
あ、でも前世で、精神年齢は身体に引っ張られるものだとかどっかで聞いたことある気もするし……。
こんな糞ゲー無理ゲーみたいな状態の現在から逃避するために、俺はしばらくの間どうでもいい事のために頭をフル回転させ続けながら、少しずつ少しずつ家族のいる方へ移動して行くことにした。
そうやって待つことなんと約二十分……。
どうにか家族の皆んながいるところまで来れた。
しかし、家族の皆んなは俺たちがそうだったみたいに、沢山の参加者の人たちに絡まれていて、とても話せる感じじゃなかった。
でも、一人だけ、なんかヤバいオーラを出して周りに人を寄り付かないのがいた……。
俺は出来るだけ明るく話しかけた。
「よ、よお、ルア。
あはは、突然のことで驚いちゃったよ、俺がエレナ様と婚約だなんて……」
ルアは終始笑顔だけど目が笑っていなかった。
怖いです。
許して……。
「へぇ、よかったね、レイジ。
人との約束すっぽかしてそんな尻軽女に行くんだ。
へぇ、おめでたい人間だね、レイジ。
ねぇ、今どんな気持ちなの?
ねぇ?」
おねがいですから、笑顔で人の足を踏みつけるのはやめてくれませんか……ルアさん……。
特にヒール履いてる足なんかで踏まれると、本当にめちゃくちゃ痛いです……。
ちゃんとどうにかしますから……。
「あの一ついいかしら……約束って一体何?
レイジ君は今はもう、一応私の婚約者なんです。
と言うことは、あなたは、これからは私の義妹になると言うこと、つまり私にも関係があると思うのですが」
ッ!
余計な事言うなよ、エレナ様!
面倒なことになるよ……。
逃げようかな……今のうちに……。
そっと逃げようとすると、ルアにまた笑顔で強く足を踏みつけられ、今度はエレナ様にも腕を掴まれた。
あ、終わった……。
タイヘンナコトニナルヨー。
オレモウシラネ!
ルアは笑顔のまま答えた。
「あー、あなたが泥棒猫の尻軽王女様ですか……。
約束って言うのはですね、私とレイジの婚約の事よ。
それなのにあなたは、私のレイジを……。
そもそもあなた別にレイジのこと好きなわけでもないんでしょ?
私に返しなさいよ……」
しゅ、修羅場だ……。
逃げていいかな俺。
ルア怖い……。
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