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第二章 王国国立学園入学。
Ep.11.0-① 突然の襲撃。-①
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屋敷に帰ると、何やら使用人さん達が慌ただしく何かの準備をしている。
俺達が帰って来たのを見つけると、父さんの執事のベリタさんが大急ぎで父さんの方に駆け寄って来た。
「おかえりなさいませ、旦那様!
お帰りなさってすぐの所、本当に申し訳ないのですが、先程国王陛下より、至急、奥様とセリファ様とハック様、それにフェリシア様を連れ、宮殿の方に参れとの指示が届いたそうです!
馬車をお出しいたしますので、ハック様もお早めにご準備を!」
ベリタさんにそう言われると、父さんは眉を顰めながら答えた。
「レイジとルアを呼ばない……だと……?
何か不自然なような気がするな……陛下は一体、何をお考えでおいでなのだ?
……まあ、今はいい。
陛下の勅命であるならば私は早急に参らなければならんな。
ありがとう、ベリタ。
取り急ぎ、着替えなくてはならん。
ほら、ハック、お前も行くぞ!」
「う、うん」
俺とルアを呼ばない事に少しだけ不審な感じがしたようだが、特に気にせず、父さんと兄さんは急いで着替えに行った。
それを見て俺と二人残されたルアは何か訝しみながら俺に念話で話しかけて来た。
『ねえ、レイジ。
何か変じゃない?
私達だけ呼ばれないのって。』
まあ、変だなとは思わなくはないんだけどさ……。
『んー、まあな。
でも、しょうがなくないか?
俺達まだガキなんだから話も分からんだろって扱いなんじゃねえの?』
『もー、何よ!
ガキ扱いって、私一応、元女神なんですけど!?
もっと崇め奉られるべきなんじゃない!!?
それに、なんか問題があるんだったら、私とレイジは歴史上例を見ないほどの天才とか世間で噂になってるみたいだし、頼ればいいのに!』
おいおい、話の論点ぜってえそこじゃねえだろ……。
と言うか、歴史上例を見ないほどの天才とか世間で噂になってるって知らなかったぞ、そんなふうに噂されてるって、まあ、俺もルアも前世でのアドバンテージあるしね。
そもそも、嘘かもしれないし、興味ないけど……。
ともかく、なんか、ルアはまたクッソどうでもいいことでご立腹のようだ。
一々めんどくさいね、この人。
『おいおい、話の論点そこじゃねえし。
と言うかそもそもお前、崇め奉られるよな人間性……いや、女神性か?
まあいいや、とりあえずそれ持ってるのかよ……。
……だから、誰かさんからポンコツ駄女神とか言われるんだよ(ボソッ」
『ひ、ひどいよ、レイジ~!
婚約者にそんな冷たい態度取らないでよぉ。
冷たすぎて私、ルアちゃんアイスになっちゃうよぉ~!』
よかった、どうやらポンコツ駄女神って言うワードは聞かれなかったみたいだ。
これ言うと、コイツ地味に怒るんだよなぁ。
あれかな?
どっかで聞いた、正しい指摘ほどよく刺さるって奴なのかな?
まあ、知らんけど。
それにさ、まじでうるさくね、コイツ?
まるで話が進まねえじゃんか……。
『あー、分かった分かった。
その話はもうおしまいにしてくれ、こっちまで頭おかしくなりそうだ。
で、どうする?
やる事ないけど、今忙しそうだから使用人さん達にも迷惑かけるのも申し訳ないしな……。
あ、そうだ、書庫でも行くか?
あと、お前、クッキー焼いたんだろ?
せっかくだし、紅茶でも淹れて本でも読みながらのんびり過ごそうぜ?』
こんなしょうもない話題なんか話してても何の身にもなりもしないので、無理矢理話をぶった切って、これから何をして過ごすのかの方に話題を移す。
『いいねえ、そうしよう!
もう、せっかく焼いたのにみんないなくなっちゃうし、ひどいなあ!
まあ、レイジがいたら私はどんに退屈な事でも楽しいからいいんだけどね~』
おい、ニヤニヤしながらツンツンしてくるんじゃねえよ。
可愛いから許しますけどね!!!
『はいはい。
じゃあ行くぞ?』
ちょうどその時、家族達の乗った馬車が走り出すのが見えたので、俺達は手を振った。
そして、ルアの手を引き、まずは調理場へと向かう。
茶具一式を準備していると思い出したかのようにルアが言った。
「あ、エレナお姉ちゃんの分も用意しようよ!
せっかくだし!」
「あー、そうすっか」
実はあの俺達の誕生日祝賀会、俺とエレナ様の婚約騒動の後、ブリス陛下の提案で、エレナ様は俺達の住む、この屋敷に引っ越して来た。
引っ越して来たばっかりの頃は、王女が正式な婚姻の前に、宮殿以外に住むと言うのはあまり例がない事だったとか何とかで、日報誌(この世界でいう新聞のような物)の記者とか野次馬が屋敷の門の前にめっちゃいっぱい来てた覚えがある。
それを見て、どこの世界でもマスコミ(?)は変わらないんだなぁとか思ってしんみりしてたんだっけ。
でもやはり、前世の世界と同じく、マスコミ(?)も野次馬も飽き性なようで今ではエレナ様の日常を見たい一部の熱狂的ファンの皆さんぐらいしか見なくなった。
***
おはよう御座います!バリバリ寝不足錦木れるむです!この頃、執筆速度が上がってきて、前は二千字(一話分)書くのに二時間かかってたのに、今は、一時間で書けるようになったんですよ!突き詰めまくったらそのうち、三十分で二千字とかも夢じゃないかもですね。ともかく、これからも頑張ります!
あと、みなさんの現時点での推しヒロインを知りたいです。
駄女神ルア(ルアンメシア)なのか、クーデレ王女エレナなのか……。
よかったらコメントで教えてください!
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りもよろしくお願いいたします!
俺達が帰って来たのを見つけると、父さんの執事のベリタさんが大急ぎで父さんの方に駆け寄って来た。
「おかえりなさいませ、旦那様!
お帰りなさってすぐの所、本当に申し訳ないのですが、先程国王陛下より、至急、奥様とセリファ様とハック様、それにフェリシア様を連れ、宮殿の方に参れとの指示が届いたそうです!
馬車をお出しいたしますので、ハック様もお早めにご準備を!」
ベリタさんにそう言われると、父さんは眉を顰めながら答えた。
「レイジとルアを呼ばない……だと……?
何か不自然なような気がするな……陛下は一体、何をお考えでおいでなのだ?
……まあ、今はいい。
陛下の勅命であるならば私は早急に参らなければならんな。
ありがとう、ベリタ。
取り急ぎ、着替えなくてはならん。
ほら、ハック、お前も行くぞ!」
「う、うん」
俺とルアを呼ばない事に少しだけ不審な感じがしたようだが、特に気にせず、父さんと兄さんは急いで着替えに行った。
それを見て俺と二人残されたルアは何か訝しみながら俺に念話で話しかけて来た。
『ねえ、レイジ。
何か変じゃない?
私達だけ呼ばれないのって。』
まあ、変だなとは思わなくはないんだけどさ……。
『んー、まあな。
でも、しょうがなくないか?
俺達まだガキなんだから話も分からんだろって扱いなんじゃねえの?』
『もー、何よ!
ガキ扱いって、私一応、元女神なんですけど!?
もっと崇め奉られるべきなんじゃない!!?
それに、なんか問題があるんだったら、私とレイジは歴史上例を見ないほどの天才とか世間で噂になってるみたいだし、頼ればいいのに!』
おいおい、話の論点ぜってえそこじゃねえだろ……。
と言うか、歴史上例を見ないほどの天才とか世間で噂になってるって知らなかったぞ、そんなふうに噂されてるって、まあ、俺もルアも前世でのアドバンテージあるしね。
そもそも、嘘かもしれないし、興味ないけど……。
ともかく、なんか、ルアはまたクッソどうでもいいことでご立腹のようだ。
一々めんどくさいね、この人。
『おいおい、話の論点そこじゃねえし。
と言うかそもそもお前、崇め奉られるよな人間性……いや、女神性か?
まあいいや、とりあえずそれ持ってるのかよ……。
……だから、誰かさんからポンコツ駄女神とか言われるんだよ(ボソッ」
『ひ、ひどいよ、レイジ~!
婚約者にそんな冷たい態度取らないでよぉ。
冷たすぎて私、ルアちゃんアイスになっちゃうよぉ~!』
よかった、どうやらポンコツ駄女神って言うワードは聞かれなかったみたいだ。
これ言うと、コイツ地味に怒るんだよなぁ。
あれかな?
どっかで聞いた、正しい指摘ほどよく刺さるって奴なのかな?
まあ、知らんけど。
それにさ、まじでうるさくね、コイツ?
まるで話が進まねえじゃんか……。
『あー、分かった分かった。
その話はもうおしまいにしてくれ、こっちまで頭おかしくなりそうだ。
で、どうする?
やる事ないけど、今忙しそうだから使用人さん達にも迷惑かけるのも申し訳ないしな……。
あ、そうだ、書庫でも行くか?
あと、お前、クッキー焼いたんだろ?
せっかくだし、紅茶でも淹れて本でも読みながらのんびり過ごそうぜ?』
こんなしょうもない話題なんか話してても何の身にもなりもしないので、無理矢理話をぶった切って、これから何をして過ごすのかの方に話題を移す。
『いいねえ、そうしよう!
もう、せっかく焼いたのにみんないなくなっちゃうし、ひどいなあ!
まあ、レイジがいたら私はどんに退屈な事でも楽しいからいいんだけどね~』
おい、ニヤニヤしながらツンツンしてくるんじゃねえよ。
可愛いから許しますけどね!!!
『はいはい。
じゃあ行くぞ?』
ちょうどその時、家族達の乗った馬車が走り出すのが見えたので、俺達は手を振った。
そして、ルアの手を引き、まずは調理場へと向かう。
茶具一式を準備していると思い出したかのようにルアが言った。
「あ、エレナお姉ちゃんの分も用意しようよ!
せっかくだし!」
「あー、そうすっか」
実はあの俺達の誕生日祝賀会、俺とエレナ様の婚約騒動の後、ブリス陛下の提案で、エレナ様は俺達の住む、この屋敷に引っ越して来た。
引っ越して来たばっかりの頃は、王女が正式な婚姻の前に、宮殿以外に住むと言うのはあまり例がない事だったとか何とかで、日報誌(この世界でいう新聞のような物)の記者とか野次馬が屋敷の門の前にめっちゃいっぱい来てた覚えがある。
それを見て、どこの世界でもマスコミ(?)は変わらないんだなぁとか思ってしんみりしてたんだっけ。
でもやはり、前世の世界と同じく、マスコミ(?)も野次馬も飽き性なようで今ではエレナ様の日常を見たい一部の熱狂的ファンの皆さんぐらいしか見なくなった。
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おはよう御座います!バリバリ寝不足錦木れるむです!この頃、執筆速度が上がってきて、前は二千字(一話分)書くのに二時間かかってたのに、今は、一時間で書けるようになったんですよ!突き詰めまくったらそのうち、三十分で二千字とかも夢じゃないかもですね。ともかく、これからも頑張ります!
あと、みなさんの現時点での推しヒロインを知りたいです。
駄女神ルア(ルアンメシア)なのか、クーデレ王女エレナなのか……。
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