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第二章 王国国立学園入学。
Ep.14.0-③ 束の間の安息-③
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一度ルアの肩を持ち、距離を置き、ベッドの上で正座をする。
痛いのなんて気にしてなんかいられない。
「え?」
俺のその様子を見て不思議そうな表情をしているルアに、正面から向き合いながら俺は口を開く。
「ルア」
「う、うん。
何?」
ルアはどうやら急な真面目な話のムードに多少困惑しているようだ。
伝えたい事……いや、伝えなければいけない事はいっぱいある、きっと言葉で言い表すのは難しいぐらい沢山。
……けど。
「まず、ごめん。
嘘ついた事、心配させた事。
そして、俺がおまえの気持ちにきちんと向き合っていなかった事」
一つずつ、一つずつコイツに返していきたい。
「……」
謝って許される訳がないぐらい、待たせてしまったのは分かってる。
でも……。
「だから……その……ちゃんと返事をさせて欲しい」
「……うん」
どこか不安げだけど、安心しているようにも見えるルアの表情。
「ルア、好きだ。
俺と……正式に婚約して欲しい」
そう言って、深く、頭を下げる。
恥ずかしいとかそう言う感情は何故か湧かなかった。
まあ多分、心を完全に許し切れてるから……なのかな……。
「……ばか///」
しばらくの沈黙の後、口を開いたルアが最初に発した言葉は、やはり棘があった物の、どちらかと言うと照れているような、優しい物言いだった。
「私……ずっと待ってたんだよ?
そりゃね、あんな死に方をしちゃったら未練が残るのもわかるけど……。
でも……一緒に転生についてきて欲しいって言われた時の嬉しさなら我慢できるかな、とか……。
あー、もう!
私、何が言いたいの……?」
え、俺に聞かれても……ね。
いや、ここは理解しろって事なの……か?
うーん……。
しばらく考えはしたものの、結局、俺が理解するよりも先にルアが言葉を発した。
「ともかく!
私を待たせた罰として、一っっっっっっっっっ生離さないから!」
まあ、そうなるよな。
元より、そのつもりだよ。
もう既に、俺はもうお前がいなくちゃ生きていけない人間になっちゃってるしな……。
……やっべ……。
自分で考えた事なのに、普通に恥ずかしい……。
そんな煩悩をかき消しながら笑顔で答える。
「あったりまえだろ!?
お前こそ覚悟しろよ?
ここまできた俺はもう止められないぞ?」
「っ~~!///」
言葉にならない鳴き声のような音を上げながら俺の肩をバンバンと叩くルア。
やっぱり、俺らにはこう言うのがあっているのだろう。
普通に痛いけどね……。
ミキッ、バンッ!
次の瞬間、すごい音を立てて、ドアが部屋の中の方に倒れた。
……見覚えしかない皆さんをその上に載せたまま。
「「「「「……」」」」」
そこにいる人たちはみんなどこか気まずそうな表情を浮かべながら目を逸らした。
はぁ……。
「で?
そこで一体何をしてるの?
父さん、母さん、ハック兄さん、セリファ姉さん、エレナ様。
それに陛下まで……」
なんと常識のあるフェリシア姉さん以外の家族みんなと、エレナ様、それに国王陛下までもが盗み聞きしていたのだった……。
おいおいエレナ様……。
他のみんなが来ても止めておくとか言ってなかった……?
ああ……聞かれてたのか……今の……?
途端に自分の耳が熱くなって行くのを感じる。
「あ、あははは……。
そ、そのな、他のみんながな、その……聞きたいって言うからさ……」
ん?
誤魔化して責任逃れとかするなよ、父さん?
「ななな、何言ってるの、あなた?
あなたが……」
おいおい、母さんまで……。
見苦しいぞ……。
「そ、そうよ?
私は悪くないわよ?
ほら、姉さんそんなのに興味なんかないのに、ハックがどうしてもって言うから……」
「セ、セリファ姉!?
ど、どうして俺!?」
「わ、私は止めましたよ?
止めたんですけど、どうしても皆さんが聞きたいって言う物ですから……」
「私は……その……王宮を間借りさせている以上な……
その……な、うむ、そういうことだ」
みんな口々に責任をなすりつけあって言い訳をしている。
いや、結局、どんな理由があっても自分でちゃんと考えろよ……。
陛下に関してはもはやなんか言い訳が言い訳になってないし……。
俺とルアが呆れていると、主を失って少し寂しい感じのするドアから誰かがちょこんとこちらを覗き込んだ。
「はぁ……あれほど言ったのに……。
大人気ない……。」
眠そうに目をこすりながらフェリシア姉さんはど正論をぶちかました。
ツッコミ役が合ってると思うよ、フェリシア姉さん……。
ボケ役があまりに多すぎる気がするのは別として……。
***
おはよう御座います、ガンダムビルドメタバースが楽しみな錦木れるむです。
正直ライトニングガンダムの後継機を見たかったけど、楽しみです。
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、♡、☆、フォローもよろしくお願いいたします!
ドラゴンノベルスコンテストに出品してます!是非応援をよろしくお願いします!
痛いのなんて気にしてなんかいられない。
「え?」
俺のその様子を見て不思議そうな表情をしているルアに、正面から向き合いながら俺は口を開く。
「ルア」
「う、うん。
何?」
ルアはどうやら急な真面目な話のムードに多少困惑しているようだ。
伝えたい事……いや、伝えなければいけない事はいっぱいある、きっと言葉で言い表すのは難しいぐらい沢山。
……けど。
「まず、ごめん。
嘘ついた事、心配させた事。
そして、俺がおまえの気持ちにきちんと向き合っていなかった事」
一つずつ、一つずつコイツに返していきたい。
「……」
謝って許される訳がないぐらい、待たせてしまったのは分かってる。
でも……。
「だから……その……ちゃんと返事をさせて欲しい」
「……うん」
どこか不安げだけど、安心しているようにも見えるルアの表情。
「ルア、好きだ。
俺と……正式に婚約して欲しい」
そう言って、深く、頭を下げる。
恥ずかしいとかそう言う感情は何故か湧かなかった。
まあ多分、心を完全に許し切れてるから……なのかな……。
「……ばか///」
しばらくの沈黙の後、口を開いたルアが最初に発した言葉は、やはり棘があった物の、どちらかと言うと照れているような、優しい物言いだった。
「私……ずっと待ってたんだよ?
そりゃね、あんな死に方をしちゃったら未練が残るのもわかるけど……。
でも……一緒に転生についてきて欲しいって言われた時の嬉しさなら我慢できるかな、とか……。
あー、もう!
私、何が言いたいの……?」
え、俺に聞かれても……ね。
いや、ここは理解しろって事なの……か?
うーん……。
しばらく考えはしたものの、結局、俺が理解するよりも先にルアが言葉を発した。
「ともかく!
私を待たせた罰として、一っっっっっっっっっ生離さないから!」
まあ、そうなるよな。
元より、そのつもりだよ。
もう既に、俺はもうお前がいなくちゃ生きていけない人間になっちゃってるしな……。
……やっべ……。
自分で考えた事なのに、普通に恥ずかしい……。
そんな煩悩をかき消しながら笑顔で答える。
「あったりまえだろ!?
お前こそ覚悟しろよ?
ここまできた俺はもう止められないぞ?」
「っ~~!///」
言葉にならない鳴き声のような音を上げながら俺の肩をバンバンと叩くルア。
やっぱり、俺らにはこう言うのがあっているのだろう。
普通に痛いけどね……。
ミキッ、バンッ!
次の瞬間、すごい音を立てて、ドアが部屋の中の方に倒れた。
……見覚えしかない皆さんをその上に載せたまま。
「「「「「……」」」」」
そこにいる人たちはみんなどこか気まずそうな表情を浮かべながら目を逸らした。
はぁ……。
「で?
そこで一体何をしてるの?
父さん、母さん、ハック兄さん、セリファ姉さん、エレナ様。
それに陛下まで……」
なんと常識のあるフェリシア姉さん以外の家族みんなと、エレナ様、それに国王陛下までもが盗み聞きしていたのだった……。
おいおいエレナ様……。
他のみんなが来ても止めておくとか言ってなかった……?
ああ……聞かれてたのか……今の……?
途端に自分の耳が熱くなって行くのを感じる。
「あ、あははは……。
そ、そのな、他のみんながな、その……聞きたいって言うからさ……」
ん?
誤魔化して責任逃れとかするなよ、父さん?
「ななな、何言ってるの、あなた?
あなたが……」
おいおい、母さんまで……。
見苦しいぞ……。
「そ、そうよ?
私は悪くないわよ?
ほら、姉さんそんなのに興味なんかないのに、ハックがどうしてもって言うから……」
「セ、セリファ姉!?
ど、どうして俺!?」
「わ、私は止めましたよ?
止めたんですけど、どうしても皆さんが聞きたいって言う物ですから……」
「私は……その……王宮を間借りさせている以上な……
その……な、うむ、そういうことだ」
みんな口々に責任をなすりつけあって言い訳をしている。
いや、結局、どんな理由があっても自分でちゃんと考えろよ……。
陛下に関してはもはやなんか言い訳が言い訳になってないし……。
俺とルアが呆れていると、主を失って少し寂しい感じのするドアから誰かがちょこんとこちらを覗き込んだ。
「はぁ……あれほど言ったのに……。
大人気ない……。」
眠そうに目をこすりながらフェリシア姉さんはど正論をぶちかました。
ツッコミ役が合ってると思うよ、フェリシア姉さん……。
ボケ役があまりに多すぎる気がするのは別として……。
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