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二章 学園交流会編
十九話 交流会参加決定
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「交流会?」
アスフェンが首をかしげる。
「はい!」
クアルトが大きく頷く。
「我がフュートレック冒険者学園と冒険者育成学校アンデラートの交流会です」
「具体的に何をするんですか?」
レグルスが興味津々な様子で尋ねる。
「ダンジョン攻略と決闘です。ダンジョン攻略ですが、二つのパーティーがダンジョン攻略の速さを競います。中にいるモンスターは……内緒です」
「内緒……!」
レグルスが息を飲む。
「決闘はどうせ一対一の勝ち上がりだろ?」
アスフェンがつまらなさそうに言う。
「そのとうりです。実はまだ出場してくれるメンバーが決まっていなくてですね」
「交流会はいつ」
「明後日です」
「今まで何してたんだアホ」
「アンデラートに勝つためには妥協出来ません!」
クアルトが大声をだす。
「この学園の生徒達は皆優秀です。でもアンデラートの生徒にはどうあがいても及ばないのです……」
クアルトがしょんぼりする。
「当日は国王夫妻も観戦に来られます。何とかして勝利を届けたいのです」
「……出てあげても良いんじゃないですか、師匠」
アリスが言う。
「ええー」
「あの魔人の情報が得られるかも知れませんよ」
「要らないよ、あんなのの情報」
「アイツを送り込んだ親玉の情報も」
『確かに奴らを従えているやつはいるだろう。あの赤髪の魔人が言っていたクローバーというやつの情報』
「出ます。必ず勝ちますから気を落とさないで下さい」
レグルスが勝手に決める。
「おい……なにやって……」
アスフェンが固まる。
「本当ですか!ああ、なんと心優しい方々だ!」
クアルトが小躍りする。
「今日は寮の空き部屋でお休みください、明日制服を支給いたしましょう」
「は?制服いるのか?」
「勿論、ダンジョン攻略と決闘は制服を着て行います」
「げー、動きにくそう」
アスフェンが眉をひそめる。
「ヤッフー」
クアルトがスキップしながらどこかへ行く。
「寮、どこだよ」
慌ててアスフェン達が追いかける。
⭐⭐⭐
「ベッドがフカフカであったか~い!」
レグルスがベッドで飛び跳ねる。
「三人部屋にしては広いですね」
アリスが髪をタオルで拭きながら部屋を見渡す。
「来客用なんじゃないか?レグルス、ホコリが舞うから止めろ」
「はーい」
レグルスが飛び跳ねるのを止める。
「ケラスターゼさんは明日ここに来るんですよね」
「うん、彼女も交流会に参加するそうだ」
アリスが頷く。
「もう電気消すぞ」
「早!」
「夜更かしして得することなんてないぞ」
アスフェンが電気を消す。
⭐⭐⭐
飲み屋が立ち並ぶ小さな通りを黒いフードを被った男が歩いている。
彼の隣を酔っ払い集団がすれ違う。
酔っ払い集団の消息はそこで途絶えた。
巡回中の衛兵二人が声をかける。
「おい、こんな時間に何してる」
その問いかけを最期に衛兵二人の消息は途絶えた。
彼とすれ違う人が次々消えていく。
「……もっとだ。奴らを皆殺しにするにはまだ足りない」
男が呟く。
⭐⭐⭐
翌朝、ケラスターゼと合流したアスフェン達はフュートレック冒険者学園の制服に身を包んでいた。
「思ったより動きやすいですね」
ケラスターゼが軽くストレッチする。
青を基調とした凛々しい制服だ。
「制服……初めて着た」
アスフェンが裾を引っ張る。
「わたしもここのは初めてですよ」
「わたしも」
ケラスターゼとレグルスが頷く。
「おお、皆さんお似合いですね」
クアルトがにこやかに言う。
その時、
「じいさん、明日のサンドバッグは用意したか?」
侮蔑の響きが混じった声が聞こえた。
アスフェン達が振り返る。
白髪の美女が腕を組んで立っていた。
アンデラートの制服に身を包んでいる。
後ろに同じ制服を着た三人控えている。
「ん?アリス・サイファー、なんであんたがこんなところに……」
白髪の美女が嫌そうな目を向ける。
アスフェンが素っ気なくあしらう。
「やかましいぞ女、あっちへ行け」
「ああ、なんだと?」
白髪の美女がアスフェンの胸ぐらを掴む。
「私がA級パーティー『スターハイツ』のリーダー、シャルロッテ・ブラーノと知っての発言か?」
「ダセェ名前だな」
「てめぇ!」
シャルロッテがアスフェンを殴り飛ばす。
実際は殴られたふりをしてぶっ飛んだだけである。
「イターイ、コワイヨー、ハヤクニゲナイトー」
アスフェンが棒読みな台詞を言いながらクアルトに促す。
「え、あ、あぁ!保健室に案内しましょう、どうぞ」
アスフェン達が駆け出す。
「ちっ」
シャルロッテが舌打ちする。
『ムカムカするぜ、このムカムカは交流会で爆発させてやる』
アスフェンが首をかしげる。
「はい!」
クアルトが大きく頷く。
「我がフュートレック冒険者学園と冒険者育成学校アンデラートの交流会です」
「具体的に何をするんですか?」
レグルスが興味津々な様子で尋ねる。
「ダンジョン攻略と決闘です。ダンジョン攻略ですが、二つのパーティーがダンジョン攻略の速さを競います。中にいるモンスターは……内緒です」
「内緒……!」
レグルスが息を飲む。
「決闘はどうせ一対一の勝ち上がりだろ?」
アスフェンがつまらなさそうに言う。
「そのとうりです。実はまだ出場してくれるメンバーが決まっていなくてですね」
「交流会はいつ」
「明後日です」
「今まで何してたんだアホ」
「アンデラートに勝つためには妥協出来ません!」
クアルトが大声をだす。
「この学園の生徒達は皆優秀です。でもアンデラートの生徒にはどうあがいても及ばないのです……」
クアルトがしょんぼりする。
「当日は国王夫妻も観戦に来られます。何とかして勝利を届けたいのです」
「……出てあげても良いんじゃないですか、師匠」
アリスが言う。
「ええー」
「あの魔人の情報が得られるかも知れませんよ」
「要らないよ、あんなのの情報」
「アイツを送り込んだ親玉の情報も」
『確かに奴らを従えているやつはいるだろう。あの赤髪の魔人が言っていたクローバーというやつの情報』
「出ます。必ず勝ちますから気を落とさないで下さい」
レグルスが勝手に決める。
「おい……なにやって……」
アスフェンが固まる。
「本当ですか!ああ、なんと心優しい方々だ!」
クアルトが小躍りする。
「今日は寮の空き部屋でお休みください、明日制服を支給いたしましょう」
「は?制服いるのか?」
「勿論、ダンジョン攻略と決闘は制服を着て行います」
「げー、動きにくそう」
アスフェンが眉をひそめる。
「ヤッフー」
クアルトがスキップしながらどこかへ行く。
「寮、どこだよ」
慌ててアスフェン達が追いかける。
⭐⭐⭐
「ベッドがフカフカであったか~い!」
レグルスがベッドで飛び跳ねる。
「三人部屋にしては広いですね」
アリスが髪をタオルで拭きながら部屋を見渡す。
「来客用なんじゃないか?レグルス、ホコリが舞うから止めろ」
「はーい」
レグルスが飛び跳ねるのを止める。
「ケラスターゼさんは明日ここに来るんですよね」
「うん、彼女も交流会に参加するそうだ」
アリスが頷く。
「もう電気消すぞ」
「早!」
「夜更かしして得することなんてないぞ」
アスフェンが電気を消す。
⭐⭐⭐
飲み屋が立ち並ぶ小さな通りを黒いフードを被った男が歩いている。
彼の隣を酔っ払い集団がすれ違う。
酔っ払い集団の消息はそこで途絶えた。
巡回中の衛兵二人が声をかける。
「おい、こんな時間に何してる」
その問いかけを最期に衛兵二人の消息は途絶えた。
彼とすれ違う人が次々消えていく。
「……もっとだ。奴らを皆殺しにするにはまだ足りない」
男が呟く。
⭐⭐⭐
翌朝、ケラスターゼと合流したアスフェン達はフュートレック冒険者学園の制服に身を包んでいた。
「思ったより動きやすいですね」
ケラスターゼが軽くストレッチする。
青を基調とした凛々しい制服だ。
「制服……初めて着た」
アスフェンが裾を引っ張る。
「わたしもここのは初めてですよ」
「わたしも」
ケラスターゼとレグルスが頷く。
「おお、皆さんお似合いですね」
クアルトがにこやかに言う。
その時、
「じいさん、明日のサンドバッグは用意したか?」
侮蔑の響きが混じった声が聞こえた。
アスフェン達が振り返る。
白髪の美女が腕を組んで立っていた。
アンデラートの制服に身を包んでいる。
後ろに同じ制服を着た三人控えている。
「ん?アリス・サイファー、なんであんたがこんなところに……」
白髪の美女が嫌そうな目を向ける。
アスフェンが素っ気なくあしらう。
「やかましいぞ女、あっちへ行け」
「ああ、なんだと?」
白髪の美女がアスフェンの胸ぐらを掴む。
「私がA級パーティー『スターハイツ』のリーダー、シャルロッテ・ブラーノと知っての発言か?」
「ダセェ名前だな」
「てめぇ!」
シャルロッテがアスフェンを殴り飛ばす。
実際は殴られたふりをしてぶっ飛んだだけである。
「イターイ、コワイヨー、ハヤクニゲナイトー」
アスフェンが棒読みな台詞を言いながらクアルトに促す。
「え、あ、あぁ!保健室に案内しましょう、どうぞ」
アスフェン達が駆け出す。
「ちっ」
シャルロッテが舌打ちする。
『ムカムカするぜ、このムカムカは交流会で爆発させてやる』
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