スペースウォーリャーズ

大和煮の甘辛炒め

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phase1 二章 赫翼とエースと黒蛇

二十四話 赫翼と黒蛇(1)

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 「行くよ、ハナサギ君!ミネー君!」

エレンが覚悟ぶっ決まりの声で発破をかける。

「了解!」

俺とミネーも覚悟ぶっ決まりで応じる。

黒蛇が繰り出した鋭い一撃をエリアルフェンリルが受け止める。

すかさずエリアルシュトレインがバーストマグナムを黒蛇に向けて撃つ。

二機が即座に離れる。

離れた黒蛇をエリアルヘロンが追撃する。

エリアルフェンリルも黒蛇に肉薄する。

「バーストマグナムじゃ誤爆が、、、、、」

ミネーが照準を二転三転させる。

「お前ら!ウロチョロしすぎだ!」

「ぼっ立ちで黒蛇とやり合えってのか!」

「うるせぇ!バーストマグナムがお前らに当たっても文句言うなよ!」

「言うわアホ!」

「やべぇー!死ぬー!」

三人はわちゃわちゃ言いながら黒蛇の猛攻を耐え続けた。

そしてきっかり十秒後。

「よく耐えた」

金と銀のエリアルが踊り込んで黒蛇を相手取る。

瞬く間に黒蛇が爆発する。

「楽しそうだったじゃないか」

カガリが笑いながら言う。

「そんなわけないでしょ、早く行きますよ」

エレンがそう言ってデモンズへ飛び立つ。

「、、、、、楽しそうだったよな」

「関西弁でてたしな」

「次は君が黒蛇を倒さないとな」

カガリがそう言ってエレンを追いかける。

「俺たちも行こう」

「そうだな。急ごう」

俺たちも急いで追いかける。

⭐️⭐️⭐️

「六時の方向に敵機!」

「了解!」

ヴァリュートの指示にカナが振り返りもせずに後ろに迫る敵にフォーカスする。

「雑魚が」

ビットンが敵をバラバラにし、カナがトドメにライフルを撃ちこむ。

「、、、、、またチート?」

ヴァリュートが呆れたように言う。

「違うわ、六時の方向っていったのはどこのどいつだよ」

カナがムッとして言い返す。

身から出た錆なのは重々承知しているが。

「にしても、あのファナリスとかいうパイロット、強すぎるでしょ」

カナの視線が安定して敵を消しとばしていくファナリスに向く。

赤いエリアルバーニングは一気に四機ほど相手取り、一切の猶予も与えず切り裂いていく。

たまにノールックで背面射撃を決めたりする。

「ああいうのをチートって言うのよ」

カナがぼそっと漏らす。

「それにしても、全然敵が減らないね」

アリスが少し疲れたように言う。

「ジリ貧はどうしようもない、プライマルクランも対デモンズに戦力を温存しているみたいだし、カガリたちからの吉報を待つしかない。全機、堕ちるんじゃないぞ」

グレイスが敵のライフルを避けながら言って反撃に転じる。

「はいはい、言われなくても」

⭐️⭐️⭐️

「はえー、真っ平らだな」

俺は眼下に広がるデモンズの体表を俯瞰しながらいった。

本当に真っ平らである。レーダー一つ突き出していない。

「砲塔すら見当たらないな。どうやって防御するんだ?」

カガリが地表スレスレを飛びながら訝しむ。

「レーダーに敵確認、グレイス達の方へ向かっているみたいよ」

「早いとこ見つけないとな」

エレンの報告にカガリが応える。

「二手に別れるぞ、俺とミネーはこのまま背面を捜索する。エレンとハナサギは腹面を頼む。おそらく船体に格納されている可能性が高いだろう」

「了解、見つけ次第連絡します」

「頼んだぞ」

二機のアーマードスーツがデモンズの腹側へまわり込む。

「こっちも真っ平ですね」

俺は驚きながら言った。

「何これ、、、、、」

エレンも絶句しているようだ。

「あ、真ん中に筋が入ってますよ!きっとあそこが!」

俺は真っ平な装甲に走る線を見つけた。

「よく見つけたわね。あれが天体破壊兵器の可能性は高い。もう少し近づいて、、、、、」

コックピットに警報が鳴り響く。

「ミ、ミサイルアラート!?緊急回避!」

エリアルフェンリルとエリアルヘロンがその場から離れる。

ミサイルが通過する。

「レーダーに敵、、、、、一機だと?」

エレンがレーダーを頼りに敵を探す。

「こんな時に!」

俺もあたりを見渡して敵を確認しようとした。

「敵が近づいてくる、、、、、敵目視、黒蛇だ」

エレンが放心したように呟く。

「また!?」

黒蛇って珍しいんじゃなかったのか?

二機も相手することなんて、、、、、いやそれよりも。

「カガリさんに連絡を!」

「無理、通信阻害されてる」

えぇぇー!二人で黒蛇を相手しないとダメなのか?

「手加減してくれないかなー、ははは」

俺は愚かしい願望をヘロヘロっと漏らした。

しかし黒蛇は無慈悲だ。

エナジーブレードを装備し、斬りかかってきた。

「ここさえ乗り切ればカガリがなんとかしてくれる、やるぞ!」

「了解!」

エリアルヘロンとエリアルフェンリルがエナジーブレードを装備して黒蛇を迎え撃つ。

黒蛇がビットンを展開する。

「ビットン展開を確認、いやこれは、、、、、!」

明らかにビットンとは言い難い機動を見せつけられる。

「コイツはファンネルだ!」

エレンが苦々しく言う。

「一発でも被弾したら終わりだからな!」

「マジかよ!」

ファンネルがエリアルヘロンにフォーカスする。

俺は逃げに徹するしかなかった。

攻撃に転じようとした瞬間撃墜される未来が容易に想像できる。

「速くウィング赫くしてよ!」

エレンが黒蛇の猛攻を捌きながら怒鳴る。

「そんなお手軽なものじゃない!」

怒鳴り返しはしたが、よく考えたら自分を包み込んでいる感覚はエリアルヘロンと一体化しているみたいだ。

あの赫い翼だってピンチの時は発動した。

「、、、、、エリアルヘロン、力を貸してくれ」

俺は目を閉じた。

身体を、心を包んでいる感覚がどんどん強くなっていく。

意識がどんどん遠のいていく。

ウィングが赫い光を帯びる。

「動きを止めるんじゃないよ!」

エレンが熱くなって忠告するが、赫い光を見てトーンダウンする。

「エレンさん、ここは任せてください」

「は?」

「なんとかして天体破壊兵器を破壊する方法を見つけてください。時間は僕が稼ぎます」

「、、、、、分かった。絶対に無理はしないこと!」

エレンが黒蛇を振り切る。

黒蛇が追跡しようとしたが、エリアルヘロンが立ち塞がる。

二機は縦横無尽に駆け回り、エナジーブレードを振るう。

二機が離れた瞬間、ファンネルが踊り込み、オールレンジ攻撃を仕掛けてくる。

黒蛇も距離を取ってライフルで攻撃してくる。

エリアルヘロンはそれらをエナジーブレードで難なく防ぎ切った。

ウィングが燦々と赫く輝く。

その煌めきはヴァリュート達にも確認できた。

「赫い光、ハナサギね」

「シンギュラリティの力か。カガリのも見れるかもしれないな」

カナが呟く。

⭐️⭐️⭐️

「ハナサギと黒蛇が交戦中です」

「翼が赫く、、、、、黒蛇と対等に渡り合いやがって!」

モニターに赫翼となったエリアルヘロンが映っている。

「ログイン、ログアウトが出来なくなるバグも発生してるし、全部エリアルヘロンが来てからおかしくなった!」

守岡が怒鳴り散らす。

「いや、私にそんなこと言われても」

「頼むぞ黒蛇!」

⭐️⭐️⭐️

ファンネルの動きが少し鈍くなる。

「ファンネルの動きが鈍くなってる。完全に動きが止まるまでに仕留めて!」

エレンが一層発破をかける。

「え、チャンスじゃないのか?」

「ファンネルの誤爆を防ぐために相手はあまり近づいて来てないでしょ?ファンネルが無くなったら近接メインになって今よりキツくなるよ」

手数が減れば減るほどほどチャンスが失われていくのか、、、、、普通逆じゃね?

「分かった!」

エリアルヘロンと黒蛇&ファンネルの戦闘が激化する。
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