それから 本町絢と水島基は

すんのはじめ

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第7章

7-1

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 試験が終わって、僕はスパゲティの店で絢と会っていた。久しぶりだった。

「松田さんとこ、行くんだよね。でも花火、一緒に行ってくれるんだよね!」

「うん 間に合うように、帰って来る。 今年は、新人の女の子4人も行くんだ」

「男の子は行かないの?」

「なんだか、行かないって言っていた。僕と慎二だけだよ」

「モテモテだね 囲まれて 川崎葵さんも行くんでしょー ウチな 危険感じるねん モト君、あの子って、タイプやろー ウチって勝手に、嫉妬深いよね でも、魔がさしたら、嫌やでー」

「そんなことないよ 何を言い出すねん」と、言ったけど、確かに雰囲気とか芯が強そうなのも絢に似ていて、悪い感じはしていない。

「今年はね、茜と詩織が京都行ってみたいねんてっ だから、大文字に合わせて来るって話になってんねんけど どう?」

「どうって いいんじゃないの 別にぼくは」

「だからー 16日に一緒に帰ろうと思っているんやけど モト君に相談せんとな」

「僕のことは、気にせんでいいよ 適当に帰るから」

「ちゃうねん 一緒に帰ってほしいの!」

「そういうことか じゃぁ 切符は絢にまかしていいか」

「OK 16日ね ウチ等、道頓堀でたこ焼き食べて、天満の川沿いのカフェ行くんだよ」

「僕は、大阪から先に帰るよ そんな・・・女の子同士の方が楽しいだろうから」

「ごめんね 勝手ばっかりで」と、青いタオルを渡してきながら

「これ 今治のやから、肌触りええでー 使って」

「いや 僕も、絢を置いて、出掛けるんだから 気にすんなよ」
 
 僕は、大文字の夜のことも、誘われたら、うっとおしいなって思ってた。3人も女の子の面倒見るなんて・・。慎二が頭に浮かんだが、多分、あのことがあって、直ぐだから、あいつは帰らないんだろうな。
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