YouTuber怖い

木下寅丸

文字の大きさ
上 下
1 / 1

YouTuber怖い

しおりを挟む


ベテラン幽霊A:「ねぇ知ってる?」
        :「また出たらしいよ」
        :「ほらあの昔使われてたトンネルあるじゃん」

ベテラン幽霊B:「マジかこえーな」
        :「俺らも近づかないようにしないと」
        :「あそこ良いスポットだったけどな」



彼らはベテランの幽霊達、
今は廃墟化したホテルに住み着くっている。

そんな彼らは、たまに来る人達を驚かして暮らしている。
驚かすことが彼らの存在意義なのだ。


彼らにも恐ろしいものが存在する。



ベテラン幽霊C:「うわぁぁぁぁぁぁ。でた!」
        :「YouTuberだ!」
        :「おまえら逃げろーーー」

ベテラン幽霊A:「いよいよこのホテルともおさらばか、、、」
ベテラン幽霊B:「ああ、結構長かったな、、、」

若手幽霊A:「wwwww」
      :「先輩たちなにビビってんすかw」
      :「あんなのおいらに任せてもらえばいちころっすよw」


若手幽霊Aは先陣をきって驚かしに行った。

ベテラン幽霊A:「おい馬鹿やめろ!」
ベテラン幽霊B:「おまえはまだ新米だから奴らのことを分かってないんだ!」

若手幽霊A:「おっさきー」
      :「くらえ、恐怖の人影+『でていけー(低音うなり声)』」
      :「これ効かない奴なんていないっすよw」

YouTuberA:「出たーーーーーーーーーーーー」
YouTuberB:「やべぇ、ここマジやべえ」



若手幽霊A:「ほらなこんなもんすよ先輩方」

ドヤる若手幽霊A。

YouTuberA:「いったんカメラ止めて」
YouTuberB:「はいよ」
YouTuberA:「ここ当たりだな」
YouTuberB:「再生数楽しみっすねw」
YouTuberA:「草の根かき分けてでも探すんだ。分かってんな?」
YouTuberB:「おう、迫真の演技期待してますからねw」


テイクスタート

若手幽霊A:「あれ?もしかしてこいつらビビってないだと!?」
      :「なら俺の本気を見せてやる」
        :「「ポルターガイスト」」

YouTuberA:「今、確かに扉が勝手に締まりましたよね!!」

ガシャーン

YouTuberB:「こっちは急に皿が落ちてきた!!」
       :「やべぇ!!」

YouTuberA:「やべぇやべぇ」 
      :「危険かもしれませんが、もっと奥まで進みます!」
YouTuberB:「もう帰ろーよー」
        :「俺やだよー」


若手幽霊A:「こいつら、、、、」
      :「微塵も驚いちゃーいねぇ」
      :「おいらの存在意義が」
      :「「「おいらのアイデンティティがーーーーーーーーーーーー」」

若手幽霊Aは強制的に成仏してしまった。



ベテラン幽霊A:「馬鹿野郎。だから言ったのに、、、、」
ベテラン幽霊B:「あいつらを甘くみているからだよ、、、、」
ベテラン幽霊C:「俺らも気を付けないと、、、、」




幽霊界隈でそのようなことになっていることを
私たちは知らないのであった。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...