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番外編
【バレンタイン】チョコとハチミツ
しおりを挟む盛大に遅刻です
ネタ枠ですがよければどうぞ
エブリスタにて★100記念も兼ねて
応援してくだり誠に有難うございます!!!
泣きそうになりました
このお話はある平和な一日です
本編荒れてるしね
甘々回?です?
★チョコレイトとハチミツ★
ガコッ!バタン!ギュイン!!
「あ、あれ!?あれれ!」
綺麗なアイランドキッチンで騒音を出しながら慌てながらボウルの中をホイッパーで困惑した表情で混ぜる
大柄で逞しく凛々しい顔を子供のように歪めながら奮闘しているこの国の第二王子であり騎士団長の青年がいた
白いワイシャツの袖をまくりあげオレンジ色のエプロンをしてキッチンに立っていた
「おっかしいなぁ……レシピ通りなのに」
鼻頭についたクリームとキッチンの惨状で彼の料理の才能のなさを知らしめていた
「レシピ通りなら発火も爆発も霧散もしないと思うよ……」
顔面についたチョコを拭いながら隣で水色のエプロンを茶色で斑模様にデザイン(された)したのを着ている背の低い彼は友人のセウスだった
チョコを拭った表情は顰めっ面で怒りを抑えていた
「そうかぁ?」
「そうだよ!しかもなんで全部僕に命中するわけ!?必中スキルとかあるの!?手伝ってるのになんて仕打ちなのさ!!」
その剣幕に流石に青年騎士ヴァルツも申し訳なさそうな顔をする
「スキルはあるけど、……すまないわざとじゃないんだ」
「わざとだったら今すぐ決闘を申し込むね!」
お怒りの様子にヴァルツは大きな体を小さくする
「あっ」
バンっ!!
「………」
かき混ぜただけで湯煎していたチョコが爆発した
見事に拭き終わったセウスの顔に直撃したようで
ヴァルツは青褪めた
「わ、悪い!」
「………もういや」
腰に下げていた手拭きタオルで顔を拭うヴァルツと
チョコと共に涙を流すセウスが王都のある屋敷のキッチンにいた
★
「ふぅ………作戦会議だ」
「おう」
とりあえず綺麗に掃除しキッチンから戦略的撤退をした二人
無惨に散った材料は…………スイウンにでも食わせよう
今は屋敷のリビングで簡単に湯を沸かしティーパックの紅茶を淹れて飲んでいるがやはり愛しい愛しい俺の想い人
スノーが淹れてくれたお茶には程遠い
「何?文句があるなら飲まなくてもいいけど!」
「悪い悪い」
「はぁ。ヴァルツが急用で相談があるなんて言うから騎士団の仕事おし……後にして来たのにこんな目に遭うとは思わなかったよ」
ぷんぷんと怒りながらも自分で淹れたお茶を飲んで一服しているセウス
確かに、数日前
バレンタインという親愛を込めて大切な人などに贈り物を贈る日に向けて俺は悩んで悩んで悩んで悩みまくり、その結果発熱して友達のセウスに連絡を取ったのであった
その時の様子は「え!?僕に相談!?しっっっかたないなぁ!ヴァルツの為に行くから!待っててね!」
なぜか嬉しそうな声でそう言って背後からサボるなと仲間が怒鳴っている声も聞こえたが通信がそこで途切れた
それが二日前だった
最近王都に設置された魔法転移装置とやらを開発したセウス達の助力により本国でも数カ所に設置したのであった
なかなか魔力リソースが必要な為平民は普段使いはできないが
大きな発展に繋がると商人たちや貴族には喜ばれたそうだ
それを使ってやってきたのがセウスだ
すぐに俺と合流し俺の名で契約してある屋敷の一つに拠点を構えた
なぜって?もちろん麗しき愛しいスノーの為に最高の贈り物を用意する為だった
一応、敵状視察としてアイツに連絡したが
「はぁ?童貞丸出して笑え」そこで不愉快だったので通信を切った
使った魔力を返してほしいぐらいだ
そして大荷物を抱えたセウスがあの騎士団の怖い人から色々材料をもらってきたらしい
俺が欲しいと言ったら絶対いじめられることが目に見えるのでお願いしたのだ
さすがあの人が選んだものだけあって一級品である
後で怖そうだが背に腹は変えられない
スノーの笑顔の為に己の苦悩など取るに足らないのだ!
「おーい!」
「お、すまない」
「すぐぼんやりしてまたスノーの事だよね。ほんと飽きないね」
「飽きるわけがないだろ!!」
「わかったから大きな声出さないで。報告書地獄で二徹してきたんだから」
「それは日頃の行いのせいじゃないのか?」
「うぅ。ヴァルツのくせに生意気な」
「失礼だぞ!俺はちゃんとやってる!………団員の事務作業のサボり癖に骨が折れる日々だ。まったく王国騎士団としての自覚が足りない奴らだ」
「ほんと。スノーの前でデレデレの姿を見せてあげたいよ」
「ぬ……。副団長のロイには毎度からかわれるんだ。そろそろ締めとくか」
そんな雑談をして休む
窓からは暖かな日が差し込み、庭の緑が鮮やかだった
開いた窓からは少し冷たい風が吹き込み部屋の空気を流していく
サクッ
「モグモグ」
「ん?そんなのあったか?」
「んぐ?ほぉあい」
モグモグと茶色いクッキーを食べているセウスがこちらを向いて咀嚼しながら白い箱にレースと青い光沢感のある箱を手渡された
「いいのか?」
頷くので開けてみる
中には数枚の薄いクッキーにチョコがコーティングされているクッキーが入っていた
中からバターのいい香りがした
一つ摘んで食べてみる
サクッとした軽い食感に甘みとビターなチョコがとてもあっていて美味しい
すぐに食べてしまって二枚目を食べるとチョコに何か塗しているのかスパイスの香りがして甘美な香りがとてもあっていて相乗効果でとても美味しかった
これほどのもの王都の名店でもなかなか手に入らない上質な菓子だ
もしかして…
「これって」
「うん。サイファーからだよ」
「………」
とても美味しかったのに、あの人の笑顔の中の圧を感じ寒気を感じた
もしかして俺のことが嫌いなのかと聞いたが、訓練前に
「フフ、どうでもいい、が解答かな」
と好きの反対は無関心みたいなことを言われた後腕を折られたのは記憶に新しい
もしや食べ物になにか呪いがかけてあったり…俺の加護は対呪術効果があるがあの人は性格のとおり悪質な、いややめとこう
「もうすでに食べてるんだから遅いんじゃない?」
「お前は他人事だと思って…」
「だってそうだしぃ~」
猫のように背伸びをして赤いソファに横になった
自由な奴だ
同じ王族なのに、自然体な態度な様子がセウスのいいところだった
「やっぱりサボってんじゃねーかアホ二人」
ムシャムシャと人のクッキーを横から食べてセウスの隣に座った緑色のムカつくやつが現れた
「何のようだスイウン。お前は呼んでないぞ」
ヒラヒラと手を振り勝手に俺の紅茶を飲む
「ふぅ。お前に呼ばれて行くかよ。近くに寄ったから来ただけだぜ。可愛い弟分に会いにな」
「はいぃ?誰が弟分だって」
「ハハハアホ可愛いなぁ」
「やめっぷ!や、やめっぷ!」
口元を掴まれてモニモニとされ変な事になっていた
「やめてやれ。可哀想だろ」
「可愛がってやってんだよ愛情だろ?スキンシップって奴だ」
「ぷはっ!しつこいウザい!」
「そう言うなって」
まるでブラコンの兄が弟に嫌われている様子のようだった
「サイファーに言っちゃうもんね!」
「いつまでもそれが通じると思うなよ!言えねーように揉んでやる」
ソファの上で掴み合いの攻防が始まった
…帰ってくれないか?
「ふーーん。バレンタインねー」
「お前には何も頼んでない。むしろ何もしないでくれ」
「ビビってんなよおうじちゃまぁ」
「斬られたいか」
「まぁまぁ。この万能イケメンモテモテの俺様の実力。見せてやるぜ!」
そう言ってスイウンは頼んでもいないのにキッチンに向かっていった
何でこうなった……
「だぁかぁらぁ!?なんで魔術式構築してんだよ食った奴爆殺する気かこら!」
「そんなつもりはない…。こうした方が早く溶けると思って」
「強火なら早くできるじゃん!みたいな思考は自殺行為なんだよ!おいそこ!!つまみ食いすんな!」
「ちぇー。スイウンうるさいですねぇ」
「ったく黙ってお前ら見てろ」
ボウルがリズム良く拡散されツヤツヤのチョコが線を描いて溶けていく
「よっと」
それを大理石の上に置いてテンパリング?とかいう奇怪なことをしてさらにツヤツヤに
そして素早い動きで作ったのが金色の木から金と赤の鳥が優雅に飛び立つチョコを作り上げた。……飛んだ?
「す、すごいよスイウン!!君は天才だ!」
「へへ。だろ?俺様は天才なんだ!褒めろ褒めろ!」
腕を組んでまんざらでもなさそうに笑っているスイウンに子分のようにくっついて喜んでいるセウスがそこにいた
「こんなの、俺だって」
「へぇー、お前以前森一つ焼いたことあんだろ」
「何でそれを!!」
「新聞に載ってたぜ。スノーちゃんが読んで顔青くしてたから推察した。この料理スキル0のダメ男め」
「うぐっ!?」
ストレートに傷ついた
俺だって、真面目に頑張ったのに…
「で、でもほら。今回は流石にいや無理かチョコ爆発させるし」
「あぅ」
追い討ちまでされた
なぜ料理とはこれほどまでに難しいのか
やはり俺は一生スノーの手作りしかダメなのか
幸せだな
「おいテメェくだらないこと考えてんな。鼻の下伸ばしやがって」
「ごほん。うるさい。兎に角俺はスノーに極上すうぃーつちょこれいとやらを贈ってメロメロにさせるんだい!」
「うわぁ知性下がりやがった」
「恋は人をダメにするんだね勉強になったよ」
散々なことを言われたが、俺はめげない
~~18時間後~~
「起きろ!起きてくれ!クッ、癒しを!!」
二人同時に治療魔術を行使する
「………くそ、この俺が、ヴァルツのチョコなんかに」
呻きながら手を伸ばしそしてガクッとして気を失ったスイウン
「………もう走るセロリは見たくない。おやすみなさい」
目を虚ろにしゆっくりと目を閉じたセウス
「何でこんな事に……ちょっと頑張ったのにだけなのに」
ヴァルツの後ろには精神ダメージを喰らうほど酷い惨状のキッチンがあった
頑張れば頑張るほど、人が倒れた
俺は涙した
俺はダメ男なのかもしれない
愛した人に手作りすらできないなんて
瞼の裏で儚げにスノーが手を振って微笑んでいた
可愛い
「ねぇこれって、どんな状況?」
「ひゅっわっぷ!?」
奇声をあげて飛び跳ねる
すぐ隣に空気を浄化するように佇むスノーがいた
「な、なななにゃんでもないよ?」
「動揺しすぎだよ。しかも二人倒れてるし、キッチンは….後で浄化しとくよ」
惨状をみてそう言ったスノー
彼は慣れていた
兎に角二人をベッドに移動させスノーにキッチンを神聖術で浄化してもらいリビングで向かいあった
可愛い
「なるほど。俺に手作りのチョコを作ろうとしてこの惨劇が繰り広げられたのか」
「はい。すみません」
スノーにまで惨劇だと思われてしまい悔し涙が出てしまいそうだった
ちょっと頑張っただけなのに
「えっと、うん。気持ちは嬉しいよ。人は死んでいないし、屋敷も燃えていないし変なの召喚していないし」
慰めているつもりだろうけど自らが犯した事だとは言え
辛いものがあった
ちょっと頑張っただけなのに
「ヴァルツ。ねぇヴァルツ」
くいくいっと服の袖を引っ張られた
近くにスノーが寄っていてドキリとする
やはり彼からは柔らかな白花の香りがした
思わず抱きしめた
「もう。驚くよ」
「ごめんよスノー。あまりに、君が好きすぎて」
俺の正直な言葉に目を丸くして白い肌を赤くさせたスノー
愛しさに胸が温かくなる
そっとスノーが胸に寄りかかった
はぁ幸せだ
「……せっかくなら、一緒に作ろうよ」
「え!いいのか?」
「もちろんだよ。ヴァルツが俺のために作ってくれるのは凄く嬉しいけど、二人で作ってもとてもいいと思うんだ」
綻ぶように微笑むスノー
「じゃあ。お願いします。スノー先生」
「フフ。任せないヴァルツ君」
二人で笑い綺麗なキッチンに三度目の挑戦に向かった
「そうそう。力を入れすぎないようにゆっくりでいいからさ。水飴と…ゼラチン。うんいい感じ」
「すごいなぁツヤツヤだ!見てくれツヤツヤだスノー!」
「フフ。そうだね。じゃあこのチョコレートケーキ生地にブランデーと木苺のジャムを挟んで、上からかけてくれる?ゆっくりと丁寧に」
「は、はい先生」
震えながらゆっくりとボウルの中のチョコソースをケーキにかける
音もなく静かに落ちていくチョコソースが光を反射していて丸いケーキを覆うように流れていく
「すごいな!綺麗だ」
「あとは仕上げだね」
「仕上げ?」
そう言って見つめると笑って俺の手を掴み重ねた
その行為にドキッとする
細くて綺麗なスノーてから少し冷えた温度が伝わる
俺の高めの体温とちょうど良くて普段も手を繋ぐことが好きだった
何より大好きなスノーと触れ合えるだけで嬉しい
「黄金の太陽のご加護を」
そう詠唱すると二人の重ねた手からふわりと優しい小さな金色の光が発してパラパラと金粉が舞い落ちる
艶めくブラウンの絨毯に黄金色が鮮やかだ
「よく知っているな」
これはこの国の呪い言葉だ
贈り物や誰かの成功や無事を願うときに行う
金粉は事前にスノーが街で買っていたらしい
「さ、完成さ」
「やった!やったぞぉ!」
嬉しくてスノーとハイタッチして抱きしめる
「あとこれも乗せちゃおう」
スノーが懐から小箱を取り出し中身を乗せた
それは飴細工でできた透明な花だった
縁のところと花弁の根元が白い
「これって」
「白花スノウの飴飾り。教えて持ったんだサイファーさんにね」
「うっ」
思い出したくない名前だった
外された肩に痛みが走った気がした
「さぁ食べようよ。二人はまだダメかな」
「大丈夫大丈夫」
「そう。まぁ後で分ければいいか」
ヴァルツは一欠片も二人にやる気はなかった
「お茶用意するから。ヴァルツお皿とフォークお願い」
「ああ。お茶楽しみだよ」
「フフ。…気持ちがもこっているからね」
照れたように言ってお湯を沸かしに行ったスノー
ヴァルツは幸せで今すぐにでも抱きしめたくなった
「「いただきます」」
「んま!」
「おいしいね」
酸味とベリーのような香りのするチョコソースと中のシットリとしたケーキ生地、そしてベリーソースがとてもあっていてとっても美味しい
「ん?この紅茶」
「わかった?ハチミツの味がする紅茶なんだってさ。甘くはないのにいい香りでしょ?」
「ああ。ケーキともあっていて美味しいな。いくらでも食べれそうだ」
以前は甘いものに興味はなかったがスノーが作る菓子は世界一美味しかった
さらにそれらを食べるスノーは世界一可愛い可憐で愛しい!!
「あ、動かないで」
「んん」
ッ!!!!
口端についたチョコソースを指で拭われた
それを一瞬俺を見た後、ぺろっとなめとる
う、うわぁああ!?
か、可愛すぎる!
もうノックアウト寸前だった
「フフ。美味しい」
スノーを美味しく頂きたい
と親父みたいなことが脳によぎった
その時俺は目に映ったものに反応しすぐに行動した
ペロ…
「ふぁっ!」
キョトンとした後、顔を赤くしたスノー
ふふふ。やってやったぜ俺
俺は肩を抱き寄せてスノーの下唇についたソースを舐めた
そのままチュッと音を立ててキスをする
自分でした行為に照れはあったがスノーの反応を見て嬉しくなる
「も、もうヴァルツったら!マナー違反だよ…」
「ごめんなスノー。あまりに、美味しそうで」
甘い声音で囁く
スノーは耳まで赤くなった
「もう揶揄わないで….」
「俺は、いつだって本気だよ。スノーに対しては」
照れが混じるが本音だった
チュッ
「あっ!?」
「お返し…」
頬に下から柔らかい感覚が一瞬感じた
同じソファに座りその端に寄って行ってしまったが
俺はその大胆な行為に少年のようにドキドキとした
「……なんて嬉しいお返しなんだ」
「特別、だから、さ」
こっちを見ないで片言で話す
愛しさが溢れ後ろから抱きしめた
柔らかな髪が頬に触れ胸が熱くなる
「好きだ。スノー」
「……好きです。ヴァルツ…うぅ」
俺のまわされた腕に手を添えて恥ずかしそうにそう返す
最愛の人との甘い一時に二人は幸せそうに
笑い合っていた
『ヴァルツ騎士団長殿』
「は、はい。聞こえております」
『我が隊の騎士二名を行動不能にし聖人に淫らな行為をした罪。万死に値する。と思わない?』
「い、いえ!!二人は事故みたいなものですし、スノーに関してはみ、淫らな行為なんてえへへ」
『チッ』
「ひぃ」
『まぁ、まぁ良いでしょう。こんなことで戦争なんて、笑い話にもなりませんものね』
「戦争!?」
『冗談だよ冗談』
(冗談に聞こえないのが怖い)
「この度は色々と申し訳ありません。えっと、あのクッキー美味しかったです」
『そう。ならよかった。去勢の呪いは効いたかな?』
「は、はぁ!?」
思わず己の己を確認した
無事だ
『冗談だよ冗談。だけど…』
声に冷たさを感じる
『邪な事をしたら君のチョコのように爆散させるから肝に銘じたまえ』
「は、はい。もちろん誠実に汚れなく騎士道の矜持」
『ではまたね』
「あ、はい」
やっと終わって緊張がほぐれる
あーこわい
曲げられた足が痛くなった
『あと』
「ひっ」
『あの子たちと仲良くしてくれて、ありがとう』
「…いえ。こちらこそ感謝いたします」
『ふむ。では良い日を。ハッピーバレンタイン。フフ』
「……」
通信の魔道具を俺は机に置いた
隣のソファでタオルケットをかけたスノーが気持ちよさそうに眠っている
その寝顔を見てつい笑みが溢れる
いつまでも、こうして日常を過ごしたいと
俺は窓から見える楽しそうに歌う鳥たちを見てそう思った
【チョコレイトとハチミツ】
END
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