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ピリつき
「な、何言ってるんですか健二さん。もう笑わせないで下さいよ。こいつはちゃんといい子にしてましたよ。それに懐かないのは仕方ないじゃないですか。ここに無理に連れてきたんですから。誠也もそりゃ緊張しますよ。」
また躾される…。そう思うと俺はすぐに泣きそうになってしまった。なのに蓮さんがそう言ってくれたんだ。俺を庇ってくれた。この人も星秀さんのために俺をこうして庇ってくれてるのかもしれないけどそれでも俺は嬉しかった。ここに来てから…いや俺の人生において俺の味方をしてくれた人なんて数少ないから。
「そうだな。そうかもしれねぇな。だが蓮。これは組長の指示なんだよ。誠也がいい子かどうかなんて関係ねぇんだ。分かるだろ?なぁ?誠也も分かるだろ?お前がこの結果を招いたんだ。」
「ぁ…っ、や、」
そう言って健二が俺の服を脱がしにきた。俺はそのあまりの恐怖に抵抗することすら出来ずにいると…。
「健二さん!」
そう言って蓮さんが健二の腕を掴んで止めてくれたんだ。俺はその光景を見て思わず涙を流してしまった。ああ…ほんと俺恥ずかしい。男なのに…。
「なんだよ蓮。俺に逆らうのか?」
「そういう訳じゃないです…。ただ…。」
「あ?はっきり言えよ蓮。どうしたお前らしくねぇぞ。これまで組長の玩具を俺達がどう扱おうが何も言わなかったじゃねぇか。誠也だけ特別扱いか?他のやつはどうでもいいのかよ。それにあいつらの処分はお前も関わってたよなぁ。今更善人ぶるのか?」
「そうですね。そういう事になります。けどそれには理由もあります。確かに健二さんの言う通り誠也は組長には懐いてないかもしれません。けどそれは理由があるじゃないですか。誠也も気持ちがあるんです。あんまり酷くしてやらないでください。ちゃんと話し合えば誠也も逃げようとなんてしません。」
「…はは。笑わせてくれるな。」
蓮さんは…何もおかしいことを言ってない。なのに健二は笑った。それも呆れたように笑った。
「なぁ蓮。お前いつからそんな人間らしくなったんだ?」
「…はい?」
空気がピリつく…。俺は口すら挟めない。この2人の会話を聞いてるだけなのに俺は恐怖で固まってしまう…。
「俺らにはそれは必要ねぇだろ?情なんてもんはとっくの昔に捨てちまっただろうが。こいつを見て思い出したか?そんなもんがあれば死ぬぞ。いいか蓮、こいつは組長のもんだ。お前のものじゃない。お前がそうやって誠也を庇うことに何も言わねぇが俺の邪魔をするなら俺も黙ってねぇぞ。」
「…健二さんはどうしてそこまで誠也を追い詰めるんですか。」
「はぁ?何言ってんだお前。よく言うぜ。お前もこいつを犯したじゃねぇか。」
「確かにそうですね。けど俺はここまでのことはしてません。」
蓮さんの…言う通りだ。蓮さんは俺の事を寝かせてくれた。健二はそれすらさせてくれなかったのに。
「はは、ここまで?これでも足りねぇぐらいなのに。まぁ俺だって本音言うとここまでしたくないぜ。けど誠也が悪いだろ。こいつ、初めはいい子にしてたから俺も優しくしてやってたけどちょっと目を離した隙に星秀に懐いてやがる。あの玩具にな。そりゃおかしいだろ。こいつは組長のもんなのによ。」
「星秀は…っ。」
「なんだよ蓮。文句あんのか?」
「…いえ。ですが、誠也の躾することには俺は反対です。お願いです健二さん。誠也に一度チャンスを与えてやってください。二度と組長を拒まないよう俺が話し合いますから。」
蓮さん…。その気持ちだけで俺は嬉しかった。けど現実はそう上手くはいかない。それはよく分かってる。だってその証拠に健二のやつ、今笑ってんだから。蓮さんが必死にお願いをしてるこの状況でこいつ…笑ってんだ。そんなやつが俺の躾をしないなんて選択するはずが…ねぇ。
「残念だがその願いは聞けねぇな蓮。躾に参加しねぇならさっさとここから出ろ。邪魔だ。いくらお前でも容赦しねぇよ。」
また躾される…。そう思うと俺はすぐに泣きそうになってしまった。なのに蓮さんがそう言ってくれたんだ。俺を庇ってくれた。この人も星秀さんのために俺をこうして庇ってくれてるのかもしれないけどそれでも俺は嬉しかった。ここに来てから…いや俺の人生において俺の味方をしてくれた人なんて数少ないから。
「そうだな。そうかもしれねぇな。だが蓮。これは組長の指示なんだよ。誠也がいい子かどうかなんて関係ねぇんだ。分かるだろ?なぁ?誠也も分かるだろ?お前がこの結果を招いたんだ。」
「ぁ…っ、や、」
そう言って健二が俺の服を脱がしにきた。俺はそのあまりの恐怖に抵抗することすら出来ずにいると…。
「健二さん!」
そう言って蓮さんが健二の腕を掴んで止めてくれたんだ。俺はその光景を見て思わず涙を流してしまった。ああ…ほんと俺恥ずかしい。男なのに…。
「なんだよ蓮。俺に逆らうのか?」
「そういう訳じゃないです…。ただ…。」
「あ?はっきり言えよ蓮。どうしたお前らしくねぇぞ。これまで組長の玩具を俺達がどう扱おうが何も言わなかったじゃねぇか。誠也だけ特別扱いか?他のやつはどうでもいいのかよ。それにあいつらの処分はお前も関わってたよなぁ。今更善人ぶるのか?」
「そうですね。そういう事になります。けどそれには理由もあります。確かに健二さんの言う通り誠也は組長には懐いてないかもしれません。けどそれは理由があるじゃないですか。誠也も気持ちがあるんです。あんまり酷くしてやらないでください。ちゃんと話し合えば誠也も逃げようとなんてしません。」
「…はは。笑わせてくれるな。」
蓮さんは…何もおかしいことを言ってない。なのに健二は笑った。それも呆れたように笑った。
「なぁ蓮。お前いつからそんな人間らしくなったんだ?」
「…はい?」
空気がピリつく…。俺は口すら挟めない。この2人の会話を聞いてるだけなのに俺は恐怖で固まってしまう…。
「俺らにはそれは必要ねぇだろ?情なんてもんはとっくの昔に捨てちまっただろうが。こいつを見て思い出したか?そんなもんがあれば死ぬぞ。いいか蓮、こいつは組長のもんだ。お前のものじゃない。お前がそうやって誠也を庇うことに何も言わねぇが俺の邪魔をするなら俺も黙ってねぇぞ。」
「…健二さんはどうしてそこまで誠也を追い詰めるんですか。」
「はぁ?何言ってんだお前。よく言うぜ。お前もこいつを犯したじゃねぇか。」
「確かにそうですね。けど俺はここまでのことはしてません。」
蓮さんの…言う通りだ。蓮さんは俺の事を寝かせてくれた。健二はそれすらさせてくれなかったのに。
「はは、ここまで?これでも足りねぇぐらいなのに。まぁ俺だって本音言うとここまでしたくないぜ。けど誠也が悪いだろ。こいつ、初めはいい子にしてたから俺も優しくしてやってたけどちょっと目を離した隙に星秀に懐いてやがる。あの玩具にな。そりゃおかしいだろ。こいつは組長のもんなのによ。」
「星秀は…っ。」
「なんだよ蓮。文句あんのか?」
「…いえ。ですが、誠也の躾することには俺は反対です。お願いです健二さん。誠也に一度チャンスを与えてやってください。二度と組長を拒まないよう俺が話し合いますから。」
蓮さん…。その気持ちだけで俺は嬉しかった。けど現実はそう上手くはいかない。それはよく分かってる。だってその証拠に健二のやつ、今笑ってんだから。蓮さんが必死にお願いをしてるこの状況でこいつ…笑ってんだ。そんなやつが俺の躾をしないなんて選択するはずが…ねぇ。
「残念だがその願いは聞けねぇな蓮。躾に参加しねぇならさっさとここから出ろ。邪魔だ。いくらお前でも容赦しねぇよ。」
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