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15:二日目開始
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二人が起きるまで寝ることができなかったから二人の胸を起きないように触るという遊びをしながらも、先にアストリッドが起きた。
「……ここは」
「起きたか、アストリッド」
「ゆ、ユーキ!? わ、私はなんということを……!?」
アストリッドはすぐさま状況を理解したらしく素早くベッドから抜け出した。
「す、すまない! 寝ているとは言え抱き着くなど……!」
「気にしなくていい。それよりも体は平気か?」
こういう時は男の俺をビンタするというのが鉄則だが、ジェミニの勇者だからそうはいかないようだ。
「……あぁ、平気だ。……私は眠らされたのか?」
「そうだ、俺の魔法でな。無理やり眠らせて悪いな」
「……いや、私が悪いから気にしないでくれ。むしろ私を無理やり眠らせて感謝する」
アストリッドは俺に頭を下げた。
これなら昨日、力を得た時みたいに突っ走る可能性はなさそうだな。
「今も力は足されている状態か?」
「あぁ、今も確かに力を確認できる。……すごい力だ」
一時的なものじゃなくてよかった。
「そうか。それでだ、カストルをどうにかできないか? できれば起こしたくはないんだ」
「無理だな。お母様のそれは起きるまでずっと引っ付いたままだ」
「それなら諦めるしかないな」
こう思うのも今日くらいだから今日は我慢しよう。
「このベッドはユーキが作ったのか?」
「あぁ。そこそこの出来には仕上がった」
「そんなことはない。立派なベッドに仕上がっているぞ。おかげでぐっすりと眠れたからな」
「ありがとう」
今のところはもっと効果があるベッドを作るのが目標だな。
「そう言えばこの国には四人いるんだろ? 残りの二人はどこにいるんだ?」
どうせ動けないからここで聞きたかったことを聞いてみる。
「二人は周りの警戒に当たってくれている」
「アストリッドとカストルを守らなかったのか?」
「最悪、ここに閉じこもっていれば安全だ。だから二人には国の外に出てやるべきことをやってもらっている」
それでアストリッドが外に出ていた理由はなんだ? 国をそれ以上壊されないようにしたのか?
それならば無謀にも思えてくるがこの国を守りたかったのだろうな。
「あの二人はユーキが召喚されたことは分かっているはずだからじきに戻ってくるはずだ。それに、闇の侵攻が来るまで二日しかない」
「そうだ、この闇の侵攻はこんなにも速く来るものなのか?」
「そうではない。この闇の侵攻は初回は世界各地で同時に来るようにはなっているが、終わったところから順番に優遇されるようになっている。具体的に言えば次の闇の侵攻が弱くなり次の侵攻までの期間が長くなる」
「そうなのか。それならこのディディミは最後ということか?」
「最後は一日しか猶予がないらしい。だからここは最後から二番目になる」
え、ここよりも遅いところってヤバくないか? 俺を召喚するのに時間がかかっていてこれだ。
「闇の侵攻が一か所だけずっと終わらなかったらどうなる?」
これは聞いておかないといけないことだ。もし終わらなかっても何もないのならそういう対策がとれる。まあそんなうまい話はないと思うが。
「……伝承では、隠れた時間制限があるようで、それを過ぎれば世界各地の次の闇の侵攻が即座に開始される。闇の者の強さが一段階も二段階も上がった状態で」
そうなるよな。そんなうまい話があるわけがない。
「それなら世界各国で協力し合った方がよさそうだな」
「そう簡単にはいかないさ」
「だろうな。それができていれば戦争なんて起きるわけないか」
どの国も自分可愛さなのだろう。
もし次の闇の侵攻が強くなったとしても、自国を強化していればいいだけの話。他の国を助けて兵を減らすわけにはいかないだろうな。
「俺たちは俺たちの力で次の闇の侵攻を乗り切るということか」
「今の私たちにはユーキがいる、ユーキの加護がある。何も恐れることはない」
「そうだ。何も心配する必要はない。俺がいるんだからな」
次の闇の侵攻を速攻で終わらせることが今の目標だな。
「……ここは」
「起きたか、アストリッド」
「ゆ、ユーキ!? わ、私はなんということを……!?」
アストリッドはすぐさま状況を理解したらしく素早くベッドから抜け出した。
「す、すまない! 寝ているとは言え抱き着くなど……!」
「気にしなくていい。それよりも体は平気か?」
こういう時は男の俺をビンタするというのが鉄則だが、ジェミニの勇者だからそうはいかないようだ。
「……あぁ、平気だ。……私は眠らされたのか?」
「そうだ、俺の魔法でな。無理やり眠らせて悪いな」
「……いや、私が悪いから気にしないでくれ。むしろ私を無理やり眠らせて感謝する」
アストリッドは俺に頭を下げた。
これなら昨日、力を得た時みたいに突っ走る可能性はなさそうだな。
「今も力は足されている状態か?」
「あぁ、今も確かに力を確認できる。……すごい力だ」
一時的なものじゃなくてよかった。
「そうか。それでだ、カストルをどうにかできないか? できれば起こしたくはないんだ」
「無理だな。お母様のそれは起きるまでずっと引っ付いたままだ」
「それなら諦めるしかないな」
こう思うのも今日くらいだから今日は我慢しよう。
「このベッドはユーキが作ったのか?」
「あぁ。そこそこの出来には仕上がった」
「そんなことはない。立派なベッドに仕上がっているぞ。おかげでぐっすりと眠れたからな」
「ありがとう」
今のところはもっと効果があるベッドを作るのが目標だな。
「そう言えばこの国には四人いるんだろ? 残りの二人はどこにいるんだ?」
どうせ動けないからここで聞きたかったことを聞いてみる。
「二人は周りの警戒に当たってくれている」
「アストリッドとカストルを守らなかったのか?」
「最悪、ここに閉じこもっていれば安全だ。だから二人には国の外に出てやるべきことをやってもらっている」
それでアストリッドが外に出ていた理由はなんだ? 国をそれ以上壊されないようにしたのか?
それならば無謀にも思えてくるがこの国を守りたかったのだろうな。
「あの二人はユーキが召喚されたことは分かっているはずだからじきに戻ってくるはずだ。それに、闇の侵攻が来るまで二日しかない」
「そうだ、この闇の侵攻はこんなにも速く来るものなのか?」
「そうではない。この闇の侵攻は初回は世界各地で同時に来るようにはなっているが、終わったところから順番に優遇されるようになっている。具体的に言えば次の闇の侵攻が弱くなり次の侵攻までの期間が長くなる」
「そうなのか。それならこのディディミは最後ということか?」
「最後は一日しか猶予がないらしい。だからここは最後から二番目になる」
え、ここよりも遅いところってヤバくないか? 俺を召喚するのに時間がかかっていてこれだ。
「闇の侵攻が一か所だけずっと終わらなかったらどうなる?」
これは聞いておかないといけないことだ。もし終わらなかっても何もないのならそういう対策がとれる。まあそんなうまい話はないと思うが。
「……伝承では、隠れた時間制限があるようで、それを過ぎれば世界各地の次の闇の侵攻が即座に開始される。闇の者の強さが一段階も二段階も上がった状態で」
そうなるよな。そんなうまい話があるわけがない。
「それなら世界各国で協力し合った方がよさそうだな」
「そう簡単にはいかないさ」
「だろうな。それができていれば戦争なんて起きるわけないか」
どの国も自分可愛さなのだろう。
もし次の闇の侵攻が強くなったとしても、自国を強化していればいいだけの話。他の国を助けて兵を減らすわけにはいかないだろうな。
「俺たちは俺たちの力で次の闇の侵攻を乗り切るということか」
「今の私たちにはユーキがいる、ユーキの加護がある。何も恐れることはない」
「そうだ。何も心配する必要はない。俺がいるんだからな」
次の闇の侵攻を速攻で終わらせることが今の目標だな。
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