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06:おパンツ様。
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俺と月下さんが駆け足で二人の元に向かえばスフィアと戦闘をしていた。
榊さんがスフィアにデバフをかけ足を遅くしてから黒宮さんが火で焼くというフォーメーションが組まれていた。
「前衛いらないじゃん!」
それを見た月下さんがケラケラと笑いながらそう言った。
「レベルが低いスフィアですからこれで大丈夫なんだと思いますよ」
むしろ俺の方がいらないまである。
俺は今の榊さんがやっているような足止めをしようとしていたのだが榊さんが完璧にこなしているのなら俺の役割はないに等しい。
「もう来たんだ。まだ来なくても良かったのに」
スフィアを焼いて楽しんでいるように見える黒宮さんが俺たちを見るなりそう口にした。
「そっちは上手くやってるねー。ユーくんもうそんなに使いこなしてんの? すごくない?」
「そー? 意外とスキルが思い通り動いてくれるから何でもできる感じがするね」
「これはいい買い物をしたし。一個三百万円はやす」
榊さんと黒宮さんからはスキル絶賛の声が届いた。
「その様子だとあたしは別のところの方が効率が良さそー」
「ん。そうした方がいい」
「僕とみーゆは大丈夫だからみーこと天星で分かれよっか。一時間後にダンジョンの入り口集合ね」
「さんせー! じゃ、天星くん行こっ!」
「はい」
俺としても分かれてくれた方がやることができるからな。
俺と月下さんは二人と離れたところ、すぐにスフィアが三体現れた。
「天星くんは何ができんの?」
「大体なんでもできますよ。月下さんに合わせます」
「そっか。それなら突っ込むよ!」
「どうぞ」
月下さんがどれくらい戦えるのか分からないからとりあえず絶対にカバーできる『七環万象の杖』を出現させる。
出現させた杖は身の丈ほどあり天を向いてる方は七つの輪が連なってる円があり、地を向いている方は鋭く尖っていた。
地面に尖っている方を突けば三体のスフィアの動きが止まる。
月下さんはスフィアの一体に向け硬化した拳で殴りかかった。すると一撃でスフィアは砕け散り魔石だけが残った。
続いて止まっている二体のスフィアも同様に殴って倒した月下さん。
「問題ありませんね」
「天星くんもユーくんみたいにできたんだ! って、その杖どこから出した!?」
「これはスキルで出したんですよ」
「そんなこともできるんだ! すご!」
「そ、そうですか」
テレテレ。月下さんはなんでもすごいって言ってくれるから気分がいいな。これがキャバクラか?
「それよりも、こんな感じで行きますか?」
「うーん、こんなにガッチリと止めなくても大丈夫! 危なそうになったら止めるってのでどう?」
「分かりました」
俺としては誰かとパーティを組むのは初めてだからどうやればいいのかは手探りの状態だ。今は月下さんに言われた通りのことをしよう。
「次来た!」
「はい。いつでもどうぞ」
月下さんは出てくるスフィアに遠慮なく立ち向かっていく。
今度は四体のスフィアがおり一体のスフィアに殴りかかる月下さん。他のスフィアは月下さんに向けタックルを仕向けるから俺は月下さんに近い二体のスフィアを止めた。
一体のスフィアを殴り消した月下さんは続いて俺が止めていない迫りくるスフィアを殴り、そのタイミングで俺は二体のスフィアの動きを再開させ月下さんのハイキッおパンツ!
えぇ……しゅ、しゅごい……ピンクのおパンツが生で見れてる……生女子高生のおパンツ……す、スパッツとか履いてないんだ……しゅ、しゅごく……イイッ!
えっ、月下さんと一緒にダンジョンに行くだけでこんな素晴らしい光景が見れるとかスキルボールタダでいいんだけどぉ!?
「今のすごく良かった! 天星くん上手だね!」
「そうですか。それからありがとうございます!」
「それから? どういうこと?」
「気にしないでください。早く行きましょう!」
「気合入ってるぅ。でも時間は有限! 行こ!」
そうだ、時間は有限だ。決して月下さんのおパンツ様をもっと見たいとかそういう邪な理由ではない。そうだ。
でもあれだな……桃源郷がここにあったのかもしれない……。
榊さんがスフィアにデバフをかけ足を遅くしてから黒宮さんが火で焼くというフォーメーションが組まれていた。
「前衛いらないじゃん!」
それを見た月下さんがケラケラと笑いながらそう言った。
「レベルが低いスフィアですからこれで大丈夫なんだと思いますよ」
むしろ俺の方がいらないまである。
俺は今の榊さんがやっているような足止めをしようとしていたのだが榊さんが完璧にこなしているのなら俺の役割はないに等しい。
「もう来たんだ。まだ来なくても良かったのに」
スフィアを焼いて楽しんでいるように見える黒宮さんが俺たちを見るなりそう口にした。
「そっちは上手くやってるねー。ユーくんもうそんなに使いこなしてんの? すごくない?」
「そー? 意外とスキルが思い通り動いてくれるから何でもできる感じがするね」
「これはいい買い物をしたし。一個三百万円はやす」
榊さんと黒宮さんからはスキル絶賛の声が届いた。
「その様子だとあたしは別のところの方が効率が良さそー」
「ん。そうした方がいい」
「僕とみーゆは大丈夫だからみーこと天星で分かれよっか。一時間後にダンジョンの入り口集合ね」
「さんせー! じゃ、天星くん行こっ!」
「はい」
俺としても分かれてくれた方がやることができるからな。
俺と月下さんは二人と離れたところ、すぐにスフィアが三体現れた。
「天星くんは何ができんの?」
「大体なんでもできますよ。月下さんに合わせます」
「そっか。それなら突っ込むよ!」
「どうぞ」
月下さんがどれくらい戦えるのか分からないからとりあえず絶対にカバーできる『七環万象の杖』を出現させる。
出現させた杖は身の丈ほどあり天を向いてる方は七つの輪が連なってる円があり、地を向いている方は鋭く尖っていた。
地面に尖っている方を突けば三体のスフィアの動きが止まる。
月下さんはスフィアの一体に向け硬化した拳で殴りかかった。すると一撃でスフィアは砕け散り魔石だけが残った。
続いて止まっている二体のスフィアも同様に殴って倒した月下さん。
「問題ありませんね」
「天星くんもユーくんみたいにできたんだ! って、その杖どこから出した!?」
「これはスキルで出したんですよ」
「そんなこともできるんだ! すご!」
「そ、そうですか」
テレテレ。月下さんはなんでもすごいって言ってくれるから気分がいいな。これがキャバクラか?
「それよりも、こんな感じで行きますか?」
「うーん、こんなにガッチリと止めなくても大丈夫! 危なそうになったら止めるってのでどう?」
「分かりました」
俺としては誰かとパーティを組むのは初めてだからどうやればいいのかは手探りの状態だ。今は月下さんに言われた通りのことをしよう。
「次来た!」
「はい。いつでもどうぞ」
月下さんは出てくるスフィアに遠慮なく立ち向かっていく。
今度は四体のスフィアがおり一体のスフィアに殴りかかる月下さん。他のスフィアは月下さんに向けタックルを仕向けるから俺は月下さんに近い二体のスフィアを止めた。
一体のスフィアを殴り消した月下さんは続いて俺が止めていない迫りくるスフィアを殴り、そのタイミングで俺は二体のスフィアの動きを再開させ月下さんのハイキッおパンツ!
えぇ……しゅ、しゅごい……ピンクのおパンツが生で見れてる……生女子高生のおパンツ……す、スパッツとか履いてないんだ……しゅ、しゅごく……イイッ!
えっ、月下さんと一緒にダンジョンに行くだけでこんな素晴らしい光景が見れるとかスキルボールタダでいいんだけどぉ!?
「今のすごく良かった! 天星くん上手だね!」
「そうですか。それからありがとうございます!」
「それから? どういうこと?」
「気にしないでください。早く行きましょう!」
「気合入ってるぅ。でも時間は有限! 行こ!」
そうだ、時間は有限だ。決して月下さんのおパンツ様をもっと見たいとかそういう邪な理由ではない。そうだ。
でもあれだな……桃源郷がここにあったのかもしれない……。
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